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都心マンションが1億円を超える今、買いどきは?プロが明かすマイホームの「最適な購入タイミング」

2026.06.07

DIME2026年7月号では、「不動産のウソ、ホント」を大特集。映画『正直不動産』と大コラボし、不動産の買い時を徹底検証!住宅価格高騰の今知るべき不動産の「ウソ・ホント」を専門家と解き明かしていく!

今回紹介するのは、未来が不透明な中、多くの人が迷っているであろう「マイホームの買い時」についてだ。

都心における土地の資産価値向上、マンション市場の高騰、ライフスタイルの変化に伴い、住宅選びの価値観が多様化している。物件価格が下がる気配のない今、都心で働くファミリー層にとってベストな買い時や、住宅選びのコツを取材した。

中山 登志朗さん

LIFULL HOME’S 総研
副所長兼チーフアナリスト
中山 登志朗さん

不動産市況分析の専門家。国土交通省、経済産業省、東京都ほかの審議会委員などを歴任。メディアへの出演・寄稿のほか、数多くの不動産市況セミナーで講演を行なう。

マイホーム購入が資産形成の入り口に

大夢家

 首都圏のファミリー向け賃貸物件の賃料は、年を追うごとにアップしており、本格的にマイホーム購入を検討する世帯が増えている。住宅アナリストの中山登志朗さんに、家を買うタイミングや注意点について伺った。

「住宅はインフレで価値が下がる現金と異なり、インフレにスライドして価値が上がる実物資産。持ち家があれば、インフレヘッジとして機能する見込みがあります。さらに住宅ローンを使えば資産形成の入り口にもなり、売却益でレバレッジをかけられる。ただし、思い描いていた物件が掘り出しもののようにポンと出てくるのを待っていたら、住宅ローンを組める年齢を超えてしまいます。買い時は人それぞれですが、好機を逃さず、予算など計画性をもって検討されるといいと思います」

 中山さんによると、30〜50代の子育て世代が住宅を購入する際に重視すべき点は3つあるという。

 1つ目が「立地×生活動線」の相性だ。

「一般的には〝駅近・生活圏の質〟が資産価値の核になりますが、子育て期は保育園・学校・習い事・職場の動線が生活満足度を左右します。何より〝毎日の移動ストレスの軽減〟を優先するほうが後悔しにくいと思います」

 次に総予算ではなく、10年後のキャッシュフローで考えること。「30〜50代は教育費のピークと住宅ローンが重なる時期。住宅ローン控除・固定資産税・修繕費・車の有無など、10年スパンでの支出曲線が重要で、〝買える〟ではなく〝10年後も余裕がある〟を基準に考えると安全です」

 最後に「広さ」より「使える延床面積」を重視すること。

「狭小戸建ては〝価格上昇が緩やか・駅近・延床は十分〟という特徴があり、都心ファミリーの現実的な選択肢に。敷地は狭いものの、延床90平方メートル前後を確保しやすく(平均階数2・9階)、マンションより広いケースも多いんです」

10年後の暮らしや売却など将来も視野に入れて考える

 30〜50代ファミリー特有の、よくある落とし穴についてもアドバイスをいただいた。

「まず〝子どもが小さい今だけ〟で判断しないことです。優先順位は、生活動線も必要な部屋数も変わる10年後を基準に。また3階建ては将来の階段負担も考慮すべき。資産価値が上がるのを見越して、売却を前提に検討する手もありです。資産性=駅近だけで決めないことも大切です。駅近でも騒音や前面道路の狭さ、日当たりの悪さなどは不利になることも。逆に、駅から離れていても緑が多い、再開発されるなど、売却時に有利に働く場所が見つかることもあります」

 加えて、〝広さの数字〟に引っ張られないことも重要だという。

「一般に狭く感じる55平方メートルの土地でも、間取り次第で快適に暮らせます。逆に、広くても動線が悪いとストレスが溜まることもあります。価格の底を待つよりも、条件の良い物件が出た瞬間に動ける態勢をとっていることが大切です」

 マイホームは人生の最も大きな買い物のひとつ。中山さんのアドバイスを参考に、ライフプランを含め、家族でしっかり話し合い、最高の買い物にしてほしい。

でも…… ホントに買える?心配症のあなたを後押しするQ&A

Q 家族みんなで余裕で住めて通勤もラクな3LDK……ムリですよね?

A 「こちくら郊外」の中古マンションという選択肢があります。

新幹線や特急利用で快適な通勤をしながら〝心地よい暮らし〟を得られる郊外エリア「こちくら郊外」なら、比較的広い中古マンションがまだまだある。

Q 「買うなら都内の一戸建て」の夢が捨てられません。

A 実は今、都心の狭小戸建てがトレンドなんです。

都心近郊では狭小戸建て住宅の需要が増加しており、2020~24年で新築のシェアは2.7倍に。駅近で価格帯が抑えめな狭小住宅は、選択肢のひとつだ。

Q 都心物件は1億超え。35年ローンでも厳しいのでは?

A 50年ローンもペアローンもありますよ。

50年ローンや、共働き夫婦・親子でのペアローンという選択肢も。月々の返済額を抑えられるため、若年層や高額物件購入者の利用が増えている。

比較表

(出典)ウスイホームHPの資料をもとに、編集部改変

一般的に「生活のラクさ・管理のしやすさを優先する」のであれば、マンション向き、「土地の所有権や空間の自由度を重視する」のであれば、戸建て向きとなる。

必要資産

(出典)2024年 フラット35 利用者調査(住宅金融支援機構)のデータをもとに、編集部改変

必要資産が最も高いのは新築マンション、最も低いのは中古戸建て。どの種類の家を買うかで、必要な総資金の差は最大3000万円以上になる。

住宅購入のロードマップ

一般的なファミリーの場合、予算決めから引っ越し・入居までの所要期間は3~4か月みておいたほうが良い。物件をじっくり検討する場合は1年以上かかることもある。

マイホーム購入 成功の秘訣3か条

【1】資産価値を考える
【2】資金計画を考える
【3】自分の買い時を逃さない

マイホーム購入 成功の秘訣3か条

取材・文/大津恭子 イラスト/岩井勝之 編集/原口りう子

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