小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

電気代が勝手に下がる!?蓄電池を無料で置ける「auでんち」は家計の救世主となるか

2026.05.21

物価高に加えて好転の兆しがなかなか見えない中東危機により、電気代高騰の懸念が絶えない。より踏み込んだ電気代の節約を考えなければならなくなったとしても、これから暑い夏が到来する。節約を意識するあまり冷房を控えて暑さを我慢しては、熱中症などの健康リスクが高まるだけだ。

このような中、頑張らなくても電気代が節約できる新しいサービスがリリースされた。電力小売り事業を手がけるauエネルギー&ライフの『auでんち』のことである。5月13日に提供が始まったばかりの『auでんち』は、同社が提供する『auでんきecoプラン』と蓄電池を組み合わせて利用するもので、蓄電池の初期費⽤・設置⼯事費・⽉額料⾦すべて0円のほか、毎⽉の電気代から最⼤ 3,000 円(税込)を割引する。

『auでんち』は、電気代節約の救世主となり得るのか? サービスの詳細を見ていくことにしよう。

提供する価値は「お得」「安心」「環境貢献」

サービス提供開始当日に開かれた「auでんちPR発表会」の席上、同社代表取締役社長の齋藤茂氏は会場でこのように語りかけた。

「最近、電気代が高いと感じられている方は多いのではないでしょうか? 年々猛暑になり、これから迎える夏場にはエアコンなど電気を使う場面が増えてきますので、ますます(電気代が)気になってくると思います」

auエネルギー&ライフ
代表取締役社長 齋藤茂氏

実際、家庭の電気代は年々増加している傾向にある。総務省の「家計調査」を見ても、1世帯当たりの年間支出額は全体的にはアップ/ダウンを繰り返しているが、2012年以降から上昇基調が顕著になっている。齋藤氏は「私たちは単に電気を提供するだけではなく、生活を支える存在になりたいと考えています。節約は頑張るものではなく、仕組みでするものにしたい。家庭の電気から社会を支えたい」と話す。

1世帯当たりの電気代(年間支出額の平均)の推移

また、事業推進部長の栗林和輝氏は『auでんち』についてこう説明する。

「『auでんち』は無料で設置した蓄電池の活用を通じて毎月の電気代を割引し、お客様の家計の負担を軽減していくサービスです。お得、安心、環境貢献という3つの価値を提供します」

auエネルギー&ライフ
事業推進部長 栗林和輝氏

需給調整市場で得られる収益の一部を還元し電気代を割り引く

しかし、1つめの価値である「お得」において、なぜ毎月最大3000円の割引が可能なのだろうか? それは、『auでんち』が東京都の補助金を活用したサービスであることと、需給調整市場で得られる収益の⼀部を還元するからである。受給調整市場で得られる収益については、少し詳しく解説する。

電力は「使われる電気の量」と「つくられる電気の量」を一致させることが大前提になっている。つまり、需要と供給をバランスさせなければならないのだが、このバランスが崩れると、ブラックアウト(大規模停電)につながる恐れがある。日本でも2018年9月に発生した北海道胆振東部沖地震の際、北海道全域でブラックアウトが発生しているので、今後もブラックアウトは起こり得る可能性は十分にある。

電気の需給バランス

電気の需給バランス調整はこれまで、大手の電力会社が担ってきた。しかし制度改革により、現在は電力会社以外の事業者でも需給バランス調整に参加できるようになった。同社も『auでんち』で需給調整市場に参加し、需給調整力を提供することで収益を得られるようになっている。

需給調整力は、設置した多数の蓄電池を束ねて制御すること(アグリゲーション)で得ている。『auでんち』では、蓄電池と通信し必要に応じて充放電を行なう。家庭に設置する蓄電池自体は大きくないが、アグリゲーションすると発電所に相当する能力を持つことから大規模な調整力を有することになる。

『auでんち』においてアグリゲーションや需給調整市場での取引を担っているのが、auエネルギー&ライフと同じauエネルギーホールディングス傘下のエナリス(東京都千代田区)。エナリス以外にも『auでんち』は、住友電気工業が蓄電池の提供、REDER(沖縄県浦添市)が通信機器やプラットフォームの提供しており、auエネルギー&ライフとこれら3社との共創によって誕生したものなのである。

需給調整市場に調整力を提供し収益を得る仕組み

また、お得については電気料金の割引のほか、ポイント付与もある。電気料金に応じて1%のPontaポイントが付与される。

2つ目の価値である「安心」は、停電時における蓄電池の利用を指す。「停電になってもお客様の生活を止めません」と栗林氏は話す。地震やゲリラ豪雨に伴う落雷で停電になるリスクもあることから、蓄電池が利用できることは心強いといえる。

万が一停電になった場合、蓄電池が停電を自動で検知し電力を供給する。住友電工が提供する『POWER DEPO H』だと、公称容量が12.8kWhあり、冷蔵庫(600L)なら24時間、エアコンなら8~16時間、液晶テレビ(55型)なら10時間使える。蓄電池にはこのほか、『POWER DEPO Rx』もあるが、こちらの公称容量は13.0kWhとなっている。

そして3つ目の価値である「環境貢献」は、『auでんき ecoプラン』の中身にある。『auでんき ecoプラン』は、『auでんき』が用意している電気料金プランの1つで、再生可能エネルギー比率実質100%、CO2排出量実質ゼロの環境に配慮したもの。電気料金の一部が環境保全活動に寄付され、加入するだけで環境保全に貢献することができるというものだ。

申し込みは特設サイトから

『auでんち』は申し込みから利用開始までのプロセスをシンプルにした。申し込みは『auでんち』特設サイトから行ない、後日申し込み者の自宅を同社が実際に訪問して蓄電池が設置できるかどうかを調査。設置が可能な場合、設置工事を実施し、動作確認をして問題がなければ利用可能となる。auやUQモバイルの契約者向けのサービスではないので、誰でも申し込むことができる。

『auでんち』申し込みから利用開始までの流れ

「まずは1万軒規模の導入を目指したい」(齋藤氏)とのことだが、サービス提供に関しては今のところ、東京都内の戸建て住宅(離島は除く)に限定される。将来的には提供エリアを全国に拡大したい考えで、蓄電池に限らずエコキュートやEVとも連携させ、より多くの家庭の電気をつなげてよりお得に安心して暮らせる社会を実現していきたい考えだ。

『auでんち』は特別な操作や毎日節電のための努力をすることなく電気代を節約できる点が何よりも魅力的。電気代節約の救世主として検討する価値が十分あるといってもいいだろう。それだけに、提供エリアの拡大や電源の多様化のほか、戸建て住宅以外への適用も今後は期待したい。

『auでんち』特設サイト

取材・文/大沢裕司

ひとり暮らしの電気代、高い人と安い人は何が違うのか?

冬は暖房器具の使用が増えるため、一年の中で特に電気代が高くなる時期だ。ここ数か月、毎月届く請求書を見る度に「もう少し安くならないものか…」と思っている人も多いの…

Author
月刊誌の編集者を経て2005年からフリーランスライターとして活動。以来、企業取材に(ほぼ)特化し、雑誌、ウェブメディアへの寄稿のほか、ブックライティングも手掛ける。主な取材テーマはものづくり関すること全般と中小企業の経営。著書に『高すぎ! 安すぎ!? モノの値段事典』(ポプラ社)、『バカ売れ法則大全』(共著、SBクリエイティブ)などがある。

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2026年5月15日(金) 発売

映画『正直不動産』と大コラボ!不動産の買い時を徹底検証、住宅価格高騰の今知るべき不動産の「ウソ・ホント」を専門家と解き明かす!最新メンズ美容アイテム特集では頭皮・UV・汗などこれからの時期へ徹底対策!さらにunoオールインワンシャンプーも付録についた充実号!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第6091713号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。