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高すぎる!1億円超の東京のマンションを買う人たちの正体

2026.06.03

現在発売中のDIME7月号では不動産特集を展開中。不動産は今が買い時か、それとも待つべきか。価格や立地、将来性について当たり前のように語られる業界の常識は、はたして信用していいのか──。不動産のウソとホントを整理し、一生モノの知識を身につけよう。

東京23区のマンション価格は、新築・中古ともに平均1億円を突破し、大きなニュースになった。もはや簡単には手が届かない価格となった東京の物件、それでも買うのは一体誰なのか、その正体に迫る!

投機的動きは都心部に集中!資産性を求め実需層は多層化

 首都圏の新築マンション価格は中央値が1億円の大台に乗るも購入者は後を絶たず、売出価格は上昇の一途をたどっている。外国人が多いイメージだが、国土交通省の調査では全体の1割程度。また、転売目的の短期売買が都心3区のほか新宿や渋谷で活発だ。

 こうした投機的な動きに加え、実需層の動向も変化している。SUUMOリサーチセンター主任研究員の中路健太郎さんは、購入者の「多層化」を指摘する。

「従来はファミリー層中心でしたが、現在はシングルや夫婦のみ、シニアカップルまで多彩です。また、2003年以降で初めて『資産を持ちたい』という理由が購入動機の首位になったのも特徴です」

 同センターが実施した購入検討者へのアンケートでは「今が買い時」との回答が依然多く、需要高は続く見通しだ。

「ただ、今後も相場上昇が続けば、ファミリー層などはいずれ中心部を離れ、郊外に脱出するのではないでしょうか」

 購入層の多様化を経て、次のステージは「住む場所の多様化」なのかもしれない。

高額物件購入者の割合は急激に上昇中

正体【1】ペアローンや長期ローンに頼るパワーカップル

SUUMO調べによると、夫婦のみ世帯のうち12.3%が1億円以上の物件を購入している。また夫婦のみ世帯全体のうち半数以上がペアローンを利用。住宅金融支援機構のデータでも、20代の35.3%、30代の30.9%がペアローンを選択。35年以上の長期ローン利用も右肩上がりで、夫婦2人の与信を最大限に活用する「ローン依存」がパワーカップル世帯の現実といえる。

ペアローンの利用率は若年層ほど高く、50・60代の12.6%に対し20代は35.3%と約3倍に。共働き世代にとって、ペアローンは当たり前の選択肢のひとつになっているのだ。

返済期間

直近では減少したが、35年超のローン割合は増加傾向。特に40年以上の超長期ローンも増え始めており、月々の負担を抑えたいという需要の高まりが感じられる。

〈SUUMOリサーチセンター中路さんの見解〉「暴落未体験」ゆえのコスパ重視

背景にあるのは、将来の住み替えを前提にした「都度最適」の視点です。暴落を体感していない若い世代は、ローンのリスク以上に資産価値を重視し、損得をシビアに見極めるコスパ優先の判断を下す傾向にあります。

正体【2】資産価値志向の高いシングル世代

市場でシングル層の存在感が増しており、特にシングル男性は14.6%が1億円以上の物件を購入している。男女ともに約5割が資産性を重視しており、金融や商社、医療系など専門職の割合が高いというデータもある。住まいを単なる空間ではなく資産と捉えることが、独身世代の購入動機につながっている。

資産価値志向の高いシングル世代

〈SUUMOリサーチセンター中路さんの見解〉男女で対照的な購入動機

シングル男性は特に都心志向が強く、資産価値を重視する傾向にあります。一方、女性は老後の安心を目的とする人が男性の約2倍。将来への備えか資産性・利便性か、性別によるニーズの対比が明確に表われています。

正体【3】転売目的の投資家や富裕層、不動産業者

1棟あたりの保存登記数が100件以上の大規模マンションの短期売買割合は約10%に急増。短期売買全体の約8割を占める。都心3区ではその動きが顕著で、港区では2018年比約3倍、中央区で約2倍。実需を離れた転売前提の資金流入が、都心のマンション価格をさらに押し上げる主要因となっている。

大規模マンションの短期売買の数

大規模マンションの短期売買率は、2018年の1.3%から24年の9.9%へ急増。現在はさらなる高水準とみられ、転売目的の取得は加速中だ。

新築マンションの短期転売の割合推移

港区や千代田区では近年新築マンションの短期転売が急増。特に港区は世帯増加率0.9%と低く、実需以外での高騰であることがわかる。

正体【4】外国人の中では台湾人が増加中

外国人の高額物件購入者の割合は、1億~2億円が3.2%、2億円以上が3.8%。一部短期売買もいるが、実需中心だ。国籍に目を向けると、台湾のみ2倍近くに急増。台湾有事を見据えた避難先の確保や、資産分散としての需要が背景にあるとみられる。

新築マンション価格別購入状況
新築マンション国外

取材・文/桑元康平=すいのこ 編集/千葉康永

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