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「万博キャッシュレスアプリ」から転生したHashPost Wallet、ステーブルコイン決済の普及にどんな影響を与えるか

2026.05.17

HashPost Walletは、いわゆる「万博キャッシュレスアプリ」が転生した姿である。

大阪万博会期中、EXPO2025デジタルウォレットというキャッシュレス決済アプリが存在した。これは来たる完全キャッシュレス時代をいち早く実現するために開発・導入されたものでもあった。後述するが、この役割は結果として十分に果たしたと考えることができ、今現在の我々はあらゆる場面で躊躇なくキャッシュレス決済を使うようになった。

そんなEXPO2025デジタルウォレットの転生後のHashPost Walletには、どのような機能があるのだろうか。

時代は変わっていく

かつて、日本は「キャッシュレス決済後進国」と呼ばれていた。

日本では現金に対する信頼が根強く、「おサイフケータイ」等の優れた技術はあるがそれを使わずとも生活できる環境が整っている……というのがパンデミック以前、即ち2020年以

前の言説だった。しかし、パンデミックがその状況を大きく変えていく。人と人とが極力接触しない方式の決済手段が求められると、それに応じて技術的レベルも向上した。ローエンドモデルのスマホでも非接触型決済ができる機種が数多く登場し、また店舗側が用意する決済端末も簡易的かつコストの安いものになった。

「ユニバーサルサービス」を第一とする日本の自治体でも、行政窓口でのキャッシュレス決済の利用を強力に推進するようになった。数年前ではこうしたことはまずあり得なかった。「スマホを使えない人もいらっしゃるだろうから」という大きな理由があったからだ。

そのような状況が変化したことは、ここ数年の日本列島の進化とも言える。が、ここで新たな問題も浮上している。クレカにしろコード決済サービスにしろ、店舗側が手数料を支払う必要があるという問題だ。

最近、Xで「キャッシュレス決済サービスの対応が次々に打ち切られている」という内容の写真入りポストがバズった。このポストを投稿したのは筆者の知り合いだったりするのだが、それはさておき「手数料が負担になったためキャッシュレス決済サービスの取り扱いを中止する」ということは最近では珍しい現象ではなくなっている。

そこで注目されているのがステーブルコインである。

Pontaポイントをステーブルコインに!

法定通貨とペッグすることが前提のステーブルコインと、毎日価値が変動するビットコイン等の暗号通貨。この二つは、日本では異なる法的区分に位置づけられている。

ステーブルコインは資金決済法における「電子決済手段」になっている。これはもちろん、金融庁が指定したからこそのものであり、誰にも許可を得ずに作った暗号通貨を「これはステーブルコイン」と勝手に名乗ることはできない。

HashPost Walletは、そんなステーブルコインをウォレットに入れて実際に決済することができる仕組みになっている。

HashPost Walletでステーブルコインを利活用するためには、外部サイトとの接続が必須となる。JPYCの場合はJPYC EXとの連携が必要だ。また、JPYCの利用の前には複数のブロックチェーンネットワークの中から自分に適したものを選択する必要が出てくる。このあたり、クリプト初心者にはかなり敷居が高くなっている。ある程度の知識を蓄えた上でないと、少々取っつきにくい代物ではないか……。

が、実はこの辺の問題は時が解決してくれる可能性がある。考えてみれば、コード決済サービスの「銀行口座と紐付けしてウォレットに残高をプールさせる」「QRコードをかざして支払う」という概念も数年前の高齢者を大いに悩ませていたはずだ。「JPYC EXのプラットフォームでJPYCを購入してHashPost Walletのウォレットに反映させる」というのは、つまるところ「月末に近所の銀行ATMに行って1ヶ月分の生活に必要な現金を揃える」行為を電子化しただけと考えることもできる。両者は全く同じ意味合いの行為であり、したがって方法さえ覚えれば人間はより作業工程の少ないやり方に乗り換えていくのではないか。

また、HashPost WalletにはPontaポイントとの連携機能がある。幸い、筆者は長年のauユーザーだ。My auのアカウント認証さえすれば、即座に手持ちのPontaポイントをJPYCに交換できるという仕組みには年甲斐もなく驚いてしまった。すごい!!

ステーブルコイン決済を取り入れる飲食店も

従来のキャッシュレス決済サービスと比較した場合、店舗手数料を大きく抑えられるというアドバンテージがステーブルコインにはある。

飲食店がステーブルコイン決済を受け入れる動きは、既に現象として起きている。4月7日、お好み焼専門店千房がHashPost Walletを介したJPYC決済の実証実験を開始した。以下、PR TIMESに掲載されたプレスリリースの内容の引用である。


株式会社HashPort(本社:東京都港区、代表取締役CEO:吉田世博、以下「HashPort」)は、手数料ゼロのステーブルコイン決済サービス「HashPort Wallet for Biz」を活用し、千房株式会社(本社:大阪市浪速区、代表取締役社長:中井貫二、以下「千房」)との連携のもと、2026年4月7日(火)よりステーブルコイン決済の実証実験(以下「本実証」)を開始したことをお知らせいたします。

本実証では、千房が運営する以下の店舗にて、HashPort Walletを用いたステーブルコイン決済が可能です。

■対象店舗

千房 千日前本店
千房 有楽町ビックカメラ支店

■実証内容

ユーザーはHashPort Walletに保有するステーブルコイン(JPYC)を用いて、対象店舗にて決済を行うことが可能となります。

なお、本実証におけるステーブルコイン決済は、Polygonチェーン上のJPYCに対応しており、HashPort Walletユーザーは決済手数料無料でステーブルコイン決済をご利用いただけます。

さらに、本実証の一環として、ステーブルコイン決済を行ったユーザーには千房オリジナルのSBT(Soulbound Token)を付与します。

本SBTは、単なるデジタル特典にとどまらず、決済と連動した来店・利用履歴の可視化や顧客属性データの蓄積を可能とし、将来的にはマーケティング施策の高度化や再来店促進への活用を見据えたものです。
(HashPort Wallet、お好み焼専門店「千房」にてステーブルコイン決済の実証実験を開始 PR TIMES)


こうした流れが地方の、それも個人経営の老舗店などにも波及すれば、ステーブルコイン決済は案外早く普及するかもしれない。

大阪万博が生んだキャッシュレス決済アプリは、我々の国に新たな「キャッシュレス決済の在り方」をもたらそうとしている。

参考
HashPort Wallet
大阪・関西万博で約100万ダウンロードの「EXPO2025デジタルウォレット」が、10月31日に「HashPort Wallet」としてリニューアル PR TIMES
HashPort Wallet、お好み焼専門店「千房」にてステーブルコイン決済の実証実験を開始 PR TIMES

文/澤田真一

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1984年生まれ。静岡市生まれ相模原市育ち。グラップリング歴20年超。世界のスタートアップ情報からガジェットレビュー、Apple製品、キャッシュレス決済、その他諸々のジャンルの記事を執筆。

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