世界中で注目を集めるゲームプラットフォーム『Roblox』。さまざまな企業が参入を発表しているが、電力会社のオクトパスエナジーは、メタバースクリエイターズと協業して、『Roblox』上で自社ブランドの世界観を体験できるゲームコンテンツ『Octopus Energy Tycoon』を公開した。
この取り組みは、エネルギーを「使うもの」から「楽しみながら関わるもの」へと捉え直す新しいブランド体験の創出を目的にしており、特に若年層やファミリー層との新たな接点の構築を目指しているという。
電力会社がゲームプラットフォームを活用する背景
オクトパスエナジーは、2016年に英国で事業を開始して、わずか9年で世界約1000万世帯に再生可能エネルギー由来の電力を提供する電力会社。現在は、日本を含む英国、ドイツ、スペイン、イタリア、フランス、ニュージーランド、米国の8か国で電力小売事業を展開している。
日本では、2021年に東京ガスとの合弁会社を設立して事業を開始した。テクノロジーの力で再生可能エネルギーの普及を推進するエネルギーテック(EnTech)企業だが、電力サービスは、「難しい」、「よく分からない」、「生活に不可欠だが意識されにくい」といったイメージがあるが、そこで従来の情報発信にとどまらず生活者が自ら体験して自然に理解するコミュニケーションの重要性に着目してゲーム展開をしているという。
今回の取り組みは、単なるゲームコンテンツの提供にとどまらず、「電力会社=インフラ」から「電力会社=体験を提供するブランド」への再定義を体現する試みでもあり、次世代に向けてエネルギーを“楽しく、ポジティブに捉える文化”を広げていくことが狙いだ。グローバルで展開されるプラットフォームを通じて、オクトパスエナジーのブランド認知を国内外に広げる新たなチャネルとしての可能性も見据えているという。
メタバース領域のゲームで世界観を体感
『Octopus Energy Tycoon』は、プレーヤーがオクトパスエナジーのキャラクター「コンスタンティン」を集めながら街を発展させていくゲーム。ゲーム内では、何もない場所に「コンスタンティン」を配置することで、風力発電や太陽光パネル、EVなどが登場して街が段階的に発展していく。
街の成長に応じてコインを獲得しながら、新しい「コンスタンティン」をアンロックしながら継続的に街作りを楽しめるゲームシステムになっている。街作りのプロセスを通じて、再生可能エネルギーが生活の中に自然に存在している世界観をプレーヤー自身が体験できる点が特徴で、ゲーム内に登場する「コンスタンティンタワー」では、キャラクターたちの活動を通じてオクトパスエナジーの世界観や価値観に触れることができる。
ゲームの企画・開発は、メタバース領域におけるクリエイティブ制作に強みを持ち、企業と生活者をつなぐ新たなコミュニケーション手法の開発に取り組んでいるメタバースクリエイターズが担当。『VRChat』や『Roblox』など多様なメタバースで作品作りからプロモーションまで一貫したサポートを行っており、日本発メタバース文化を世界のカルチャースタンダードとして実現するを目指している。
『Roblox』を企業が活用するプロモーションや企画は、今後さらに広がる可能性がある。電力会社が手掛ける『Octopus Energy Tycoon』は、エネルギーに対する新しい価値観の創出を目標にしているが、ゲームの持つ訴求力でどこまで実現するか注目したい。
『Octopus Energy Tycoon』プレイページ(Roblox)
構成/KUMU







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