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昨年大人気だった展覧会「ニッポン制服クロニクル」の巡回展が宮崎で5月10日まで開催中

2026.05.01

昭和100年目に当たることを記念し、2025年6月7日から9月14日まで東京・弥生美術館で開催された展覧会『ニッポン制服クロニクル』。来場者1万人を超えるほどの好評を博したことから、宮崎県のギャラリー施設「みやざきアートセンター」にて巡回展が2026年5月10日まで開催中だ。前回同様、約100年以上におよぶ制服の着こなしの変化について、貴重な資料をもとに紹介されている。

弥生美術館で行なわれた展覧会が、ほかの地域で巡回されるのは異例のことで、弥生美術館に比べて約1.5~2倍の広さがあるという同所には、弥生美術館で2018年と2019年に実施してきた制服関連の展覧会における要素もプラスされたという。展示内容は、いわば〝制服展覧会のコンプリート版〟といえるほどの充実ぶりだ。2025年3月に刊行されて重版となった『イラストでたどる女子高生制服100年図鑑の関連資料も多数展示されている。そんな巡回展のうち、現地でぜひ見てほしい一部内容について紹介しよう。

〝コンプリート版〟の展覧会として戦前の学生服に関連する資料も多数!

同展覧会の監修を務める制服研究者・森伸之さんが描かれたイラストの等身大パネルとともに、第二次世界大戦以前の学校で採用された制服を紹介。大正時代の頃における女子学生の制服は、東京女子高等師範学校附属高等女学校や跡見女学校のような和装だったが、山脇高等女学校や福岡女学校を皮切りに、1920年代以降は洋装の採用が全国に広まっていった。

物資不足に対応すべく制服を兼ねて着用されていた、第二次世界大戦中の〝国民服〟についても写真や実物を展示。女学生の装いはセーラー服の上着に、動きやすい〝もんぺ〟を組み合わせるというものだった。

会場内に展示されている『少女界』(金港堂書籍)と『少女の友』(実業之日本社)は、いずれも戦前に創刊された学生向けの雑誌で、小説とともに和装や洋装の可憐な着こなしを描いた挿絵も掲載。ハイカラな女学生たちを魅了したという当時の文化をうかがい知れる。

洋装制服が広まる以前までは、和装をベースにしつつ動きやすさを追求する動きも見られた。そのひとつであり、開催地の宮崎でも着用されていたかもしれないという〝改良服〟(女学生制服のルーツのひとつ)の貴重な実物も展示されている。

戦後から現代に至るまでの歴史も実物の制服とともに詳しく解説!

戦後以降にはセーラーをはじめとする洋装の制服が復活。ジャンパースカート、セーラー、ブレザーといった女子学生服の主なタイプについて実物とともに紹介されている。『イラストでたどる女子高生制服100年図鑑』で掲載された〝6つの基本形〟が、大きなパネルで展示されているのも必見だ。

1970年代後半からはスカートの丈を長くしたりズボンの太ももにボリュームをもたせたりする〝変形学生服〟が、中高生たちの間で大流行。同じような服装をした愛らしい姿も「なめ猫」も人気を博し、関連グッズの売り上げが約570億円を記録したという。そんな当時のことを知る世代にとって懐かしい展示も見逃せない。

1980年代にモデルチェンジブームが起きて以降、ブレザーにチェック柄のスカートを組み合わせる制服の採用が全国に拡大。ファッションデザイナーが手がけた制服も登場した当時の制服について、展覧会では実物を交えて紹介されている。モデルチェンジについては『イラストでたどる女子高生制服100年図鑑』でも紹介しており、3つの学校における新旧の比較イラストも展示。

1990年代には〝着崩しブーム〟が到来。短くしたスカートにルーズソックスを合わせる〝コギャルスタイル〟や、ズボンの腰位置を降ろしてはく〝腰パン〟スタイルなど、当時流行した装いが実物で再現させている。『イラストでたどる女子高生制服100年図鑑』で掲載している〝着崩しブーム〟の特大イラストも見どころ。

制服研究者・森伸之さんが考案した新しい制服に関する実物も!

40年以上にわたって学校制服のデザインと着こなしを取材しつづけている森伸之さんが考案した〝架空の学校の制服〟を紹介するコーナーも。各制服のコンセプトや細部の作り込みについて、スクールタイガーブランドを展開する制服メーカー瀧本が協力して制作された実物とともに知ることができる。中でも、本来は男性の正装であるキルトをモチーフとした令和学園高等学校(架空の学校)の制服は、スコットランドの伝統的な服飾品のひとつであるスポーランのポーチがオシャレ。

九段坂高等学校(架空の学校)の制服は〝ボックスプリーツ〟という折り目が特徴のジャンパースカートに、セーラー襟のブラウスを組み合わせる装い。クラシカルでありながら新しさも感じさせる。ゆったりと結ぶ想定のスカーフも可愛らしいアクセントに。

元町学院中学・高等学校(架空の学校)の制服は、細長く垂らして先端を短く結ぶスカートが印象的。ジャケットとブラウスの襟を重ね2重のセーラーカラーを含め、細部にまで追求された森さんのこだわりが見て取れる。

猛暑やSDGsなどに対する学生服メーカーの取り組みも紹介!

ここ数年は当たり前のようになってきた猛暑の夏に向けた、学生服メーカー・カンコー(菅公学生服)の取り組みも紹介されている。ファン付きウェアは農業高校向けのもので、岡山県立瀬戸南高等学校と岡山県立興陽高等学校には自由購入品として、すでに採用されている。また、ポロシャツ制服は、カッターシャツ素材の14倍という通気性を持つ素材を採用。襟元がキッチリしているデザインなので、カジュアルな印象になりにくい。

カンコーでは環境に配慮した制服づくりも進めている。展示されているブレザーは、漁に廃材をリサイクルした漁網ナイロンを生地に配合したもの。このほか、成長しても着つづけられるように、大きめのシルエットなのにカッコよく着られるリユースなデザインの制服も必見だ。

イラストレーターが手がけた学生服に関する作品展示も多数!

『イラストでたどる女子高生制服100年図鑑』でイラストを描かれためばちさんをはじめ、げみさん、かとうれいさんといった有名イラストレーターの制服に関連する作品も展示。シンプルな線づかいながら感情が伝わってくる作品から、幻想的な光景が印象に残る作品まで実に多彩だ。

会場内には日本女学生服年表も掲示。1870年以降からの変遷の詳細について、森さん特有の表現力豊かなイラストとともに振り返ることができる。

物販コーナーでは展覧会に関する詳細情報を掲載しているカタログ書籍『ニッポン制服クロニクル』(河出書房新社)や『イラストでたどる女子高生制服100年図鑑』などの出版物を販売。セーラー服をイメージしたバッグや、机上に飾りたくなるアクリルスタンドなどのグッズも購入できるので、ぜひゲットしてほしい!

「ニッポン制服クロニクル」
ー昭和100年!着こなしの変遷と、これからの学生服ー
2026年5月10日まで開催中!
場所/みやざきアートセンター(宮崎県宮崎市橘通西3-3-27 入場口5階)
時間/10:00~18:00(最終入場は17:30まで)
入場料/一般 1000円/中高生 600円/小学生以下 無料

(C)げみ (C)mebachi (C)森伸之 (C)Hiromi Matsuo/菅公学生服

取材・文・撮影/田尻健二郎

人気イラストレーターのめばちさんの描き下ろし!「イラストでたどる女子高生制服100年図鑑」で学ぶ学生服の歴史

大正時代かから令和時代まで、100年あまりに及ぶ学生服の変遷を、女子の制服を中心にイラストおよび写真でたどる一冊が完成しました。1910年代より洋装化が始まった女子の学生服を中心に、大正から令和に至るまで100年あまりに及ぶ制服の変遷について、全国42校を例に挙げながら、イラストおよび写真で紹介しています。

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制服のイラストは、書籍・広告のほか『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』といったアニメのEDイラストなども手がけてきたイラストレーターめばちさんが、計129点を本書のために描き下ろしました。めばちさん特有のふんわりとしたやさしいタッチの絵で、制服の歴史をたどります。学校および制服の選定には、170年の歴史を誇る老舗学生服メーカー菅公学生服に協力を仰ぎ、制服研究の第一人者として知られている森伸之氏による監修のもと、新旧105着の制服を紹介しています。

懐かしの制服から最新トレンドがわかるコーディネートまで完全網羅

序章では、セーラー服、ブレザー×スカート、ノーカラージャケット×スカート、ワンピース、ジャンパースカート、スーツといった、6つの基本形について解説。第1章~第4章では主に制定当時の趣が残っている現行制服を取り上げるほか、第5章ではスラックスやパーカーといった制服を採用している学校の現代らしい事例も網羅しています。

また、コラムページでは、制服以前から存在していた学校指定のベルトを袴に巻く装い、戦時中における「へちま襟」「もんぺ」の着用義務、1960年代から始まった男子学生のブレザー化、1970年代後半に流行した「変形学生服」、学生服メーカーが1980年代に注力していた「S.I.(スクールアイデンティティー)」活動、1990年代における「着崩しブーム」についても、各方面への取材をもとに詳しく解説しています。

今回の書籍は「架空の制服博物館」を巡るレイアウトで構成されています。女子の学生服がどのように変化してきたいのかが、とてもわかりやすくなっているのが特徴です。本書の中でも、特にめばちさんが描いたトルソーに着せた制服の絵は、やさしい絵のタッチながらディテールやシルエットがよくわかるようになっており、イラストを勉強している人にとっても、とても参考になるはずです。また、監修には、これまで様々な制服図鑑を執筆してきたライター兼イラストレーターでもある森伸之さんが担当しました。大正から令和に至るまで100年あまりの歴史がまるわかりの超保存版です。なお、各学校の学校生活が垣間見えるような情報も盛り込んでいるので、小中学生や保護者様にとっては学校選びの参考に、卒業生の方々には学生時代を懐かしんでいただける1冊に仕上がっています。

『イラストでたどる女子高生制服100年図鑑』

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【目次】

はじめに

目次

■序章・女子学生服 6つの基本形

・セーラー服
・ブレザー×スカート
・ノーカラージャケット×スカート
・ワンピース
・ジャンパースカート
・スーツ
Column/制服のディテールの違い

■Chapter 1(Since 1919)女子学生服 洋装化の始まり

・東京都|山脇学園中学校・高等学校
・愛知県|金城学院中学校・高等学校
・東京都|東京女学館 中学校・高等学校
・兵庫県|松蔭中学校・松蔭高等学校
・福岡県|福岡女学院中学校・高等学校
・北海道|遺愛女子中学校・高等学校
・東京都|女子聖学院中学校高等学校
・石川県|北陸学院中学校・高等学校
・北海道|北星学園女子中学高等学校
Column/制服の原点は徽章付きのバックル
・京都府|平安女学院中学校
・東京都|お茶の水女子大学附属中学校
Column/戦時中から戦後にかけた学生服の変化
・愛知県|愛知淑徳中学校・高等学校

■Chapter 2(Since 1949)戦後から急速に広まった洋装制服

・東京都|光塩女子学院 中等科・高等科
・東京都|聖心女子学院 中等科・高等科
・兵庫県|神戸海星女子学院中学校・高等学校
・京都府|ノートルダム女学院中学高等学校
・神奈川県|清泉女学院中学高等学校
・神奈川県|捜真女学校 中学部・高等学部
・東京都|桐朋女子中学校・高等学校
・東京都|女子美術大学付属高等学校・中学校
Column/個性的な洋装制服も登場
・茨城県|茨城キリスト教学園中学校高等学校
Column/男子制服ブレザー化の波
・神奈川県|向上高等学校
Column/変形学生服ブームの盛衰

■Chapter 3(Since 1982)モデルチェンジブームの到来

・東京都|頌栄女子学院中学校・高等学校
・東京都|玉川聖学院 中等部・高等部
・大阪府|大阪府立日根野高等学校
・東京都|トキワ松学園中学校高等学校
・愛知県|東邦高等学校
・東京都|品川女子学院 中等部・高等部
Column/学生服メーカーのS.I活動
・兵庫県|兵庫県立宝塚北高等学校
Column/着崩しスタイルの真相

■Chapter 4(Since 1990)DCブランドが手がけた学生服が急増

・群馬県|共愛学園高等学校
・神奈川県|横浜女学院中学校高等学校
・北海道|札幌創成高等学校
・北海道|北海道北見柏陽高等学校
・東京都|中央大学杉並高等学校
・東京都|品川翔英中学校高等学校
Column/デザインリニューアルのアプローチ
・愛知県|名古屋経済大学市邨中学校・高等学校
・東京都|瀧野川女子学園中学高等学校
Column/全国で導入が拡大している盛夏服
・東京都|女子聖学院中学校高等学校
・東京都|聖心女子学院 中等科・高等科
・神奈川県|横浜女学院中学校高等学校

■Chapter 5(Since 2000)多様な組み合わせから選べる制服が登場

・岡山県|倉敷翠松高等学校
・愛知県|豊田大谷高等学校
・広島県|進徳女子高等学校
・岡山県|岡山県立岡山南高等学校
・大阪府|履正社中学校・高等学校
Column/進化が顕著なところは手入れのしやすさと着心地の良さ
Column/学生服のさらなる進化につながっている「カンコー委員会」メンバーの活動

あとがき

構成/DIME編集部

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