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敷地面積が60㎡未満でも快適?首都圏で「新築狭小戸建」が増加する理由

2026.05.11

都心部においてマンション価格の高騰が続くなか、子育て世代には「都心に近い立地」で「家を持ちたい」というニーズが存在している。そうしたなか、希望を叶える方法として限られた土地を最大限に活用し、延床面積を工夫して設計する「狭小戸建」への注目が高まっている。

不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME’S」はこのほど、首都圏で掲載された新築一戸建てにおける、専有敷地面積が60m²未満のいわゆる「狭小戸建」について調査し、その結果を発表した。

首都圏の「新築狭小戸建」掲載数は増加傾向

首都圏における「新築狭小戸建」のLIUFLL HOME’S掲載戸数を調査したところ、2020年が1,011戸だったのに対し、2025年は2,815戸となり、2.8倍に増加している。また、新築一戸建てにおける新築狭小戸建の掲載割合も、2020年の1.2%から2025年の2.5%になっていることもわかった。

狭小戸建の数や割合は、市場全体の供給件数に対してまだ僅かだが、建築コストや地価上昇などによる住宅価格高騰を背景に、少しずつ需要が高まっていると考えられる。

LIFULL HOME’S総研 中山登志朗氏の解説コメント

■東京23区の狭小戸建の価格は安定推移 立地条件に優れコスパ良好

新築狭小戸建(狭小三階建て)は、市街地でのアクセスの良さと生活利便性を考慮し、やや狭くても敷地を有効活用=三階建てにすることによって延床面積を増やし居住快適性を高めた住宅です。

東京23区で敷地面積が100m²前後の一般的な戸建住宅は年々価格が上昇する傾向にあり、2026年の初動では平均で1億円を突破する状況ですが、同じ新築でも狭小戸建は約半額の5,157万円となっていて、住宅価格が高騰を続ける現在にあって価格優位性が極めて高いと言えます。

ただし、戸建住宅の購入を希望する世帯は、その多くが子育て世帯でもあり、独立した子供部屋や近隣に気兼ねなく子育てできるような庭や周辺環境、また家族で移動するための駐車スペースなどを必要とするケースが増えているため、ユーティリティスペースも含めて「広さ」を求めることが多く、狭小戸建の供給シェアは依然として2%超の水準に留まっています。

一方、狭小戸建を求めるユーザー層は、都心周辺や駅近など生活利便性と交通利便性が高いレベルで整っているエリアで、予算内・低コストでマイホームを購入することを優先しています。本来であれば2つの利便性が高いエリアであるほど住宅価格も高くなりますが、狭小戸建は立地条件を大きく譲ることなく、比較的安価に住宅を購入できるのが最大のメリットです。

また、狭小戸建は圧倒的多数が3階建て(平均2.8階)であり、延床面積は一般的な戸建が104.75m²であるのに対して、狭小戸建は94.39m²と10m²ほどしか変わりません。もちろん階段など生活動線のスペースは必要ですが、階段下を可動棚や引き出しなどで収納に活用する、在宅時のワークスペースにするなど、工夫次第で実質的な居住空間を広げることができるため、狭小戸建は決して狭小ではないのです。

生活と交通利便性を確保しつつ居住快適性も追求できる「狭小戸建」は、敷地面積がやや狭いことで固定資産税など税金面でも効率が良く、空間を有効活用できるという点でも優れた居住スタイルと言うことができます。

■解説

LIFULL HOME’S総研 副所長 兼 チーフアナリスト
中山 登志朗(なかやま としあき)氏

出版社を経て、1998年から不動産調査会社にて不動産マーケット分析、知見提供業務を担当。2014年9月にHOME’S総研副所長に就任。不動産市況分析の専門家としてテレビ、新聞、雑誌、ウェブサイトなどメディアへのコメント提供、寄稿、出演を行うほか、年間多数の不動産市況セミナーで講演。国土交通省、経済産業省、東京都ほかの審議会委員などを歴任。(一社)安心ストック住宅推進協会理事。

<調査概要>
集計対象:LIFULL HOME’Sで掲載された首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)で分譲された新築一戸建て
集計期間:2020年~2025年(一部は2026年2月まで)

出典元:LIFULL HOME’S

構成/こじへい

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Author
1986年、神奈川県生まれ。ライター歴は15年目で、現在は主にPR、芸能、YouTube関連の記事を執筆しています。

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