規格外のサイズと圧倒的なコストパフォーマンスを武器に、オフィス街を中心に存在感を高めているコーヒーチェーンがある。韓国発のテイクアウト専門店「マンモスコーヒー」だ。
コンビニコーヒーが“安い・早い・うまい”でビジネスパーソンの定番となる中、そこに割って入るように広がりつつある新勢力。その特徴は、なんといっても約940mlという大容量。なぜこの一杯が支持を集めているのか、実際に店舗を訪れて探ってみた。


量×価格の最強コスパ
マンモスコーヒー最大の強みは、そのコスパの高さにある。一般的なコンビニコーヒーのLサイズが300ml弱であるのに対し、3倍以上の容量を誇る点は、それだけでも際立った特徴だ。さらに価格設定も圧倒的で、Lサイズのアメリカーノが400円という水準は、非常に割安といえる。
参考程度に、セブンイレブンのアイスコーヒー(レギュラーサイズ)は1mlあたり約0.93円(筆者調べ)。それに対して、マンモスコーヒーのアメリカーノ(Lサイズ)は約0.43円となる。単純比較でも、半額近い水準だ。
コスパの強みは、「量」と「価格」にとどまらない。一度の購入で長時間持つため、追加で買い直す必要がなく、移動や待ち時間といった手間を削減できる点も、ビジネスパーソンにとってメリットだ。結果として、金額だけでなく時間や手間まで含めた“総コスト”が抑えられる。この合理性こそが、マンモスコーヒーのコスパを際立たせているといえる。
実際に飲んでみた
実際に店舗を訪れ、マンモスコーヒーを注文してみた。訪れたのは東京駅の「ヤエチカ店」だ。
現在、都内に4店舗を展開する同店はいずれもオフィス街を中心に出店しており、ビジネスパーソンを主なターゲットとした戦略が見て取れる。わざわざ足を運ぶ店というより、「出社の途中で立ち寄る」利用が想定されているようだ。ヤエチカ内でも、その集客力は際立っていた。

昼時ということもあり、店の前には人だかりができていた。ひと目でそれと分かる大きなカップを手にした客の姿も目立ち、その存在感は周囲の店と比べても目を引くものがあった。。
客層は想像していたよりも若く、トレンドに敏感そうな層が多い印象だ。スーツ姿のビジネスパーソンの姿も見られたが、全体の7割ほどはカジュアルな服装の客だった。商品の写真を撮る人も多く、韓国発ブランドらしい“映え”要素も支持を集めている様子。

注文はタッチパネル式で便利だった。しかし、昼時の混雑もあり、待ち時間はやや長めだった印象。筆者の場合、注文から受け取りまで約12分。時間に余裕がない場合は気になるポイントかもしれない。
アプリによるモバイルオーダーも可能で、慣れた様子の来店客は待たずに商品を受け取っていた。

※左 アメリカーノLサイズ(400円) 右 エスプレッソミルクフラッペSサイズ(480円)
カップを受け取ってまず感じたのは、予想以上の「重さ」だ。実際に測ってみると約900グラム。500mlのペットボトル2本分近くの重量がある。見た目のインパクトもさることながら、手に取った瞬間にその規格外ぶりを実感するサイズ感だ。

※手が大きめの筆者が持ってもこれくらいのサイズ感
サイズ感からいっても、Lサイズは片手で持ち歩きながら飲むには扱いづらい。デスクに置いて作業の合間に飲むスタイルが現実的だ。
そして肝心の味は、クセがなく飲みやすかった。これだけの量があっても無理なく飲み進められる印象だった。万人に好まれるバランス感のあるコーヒーだからこそ、日常のルーティーンに取り入れやすい一杯として成立しているのかもしれない。
コスパ重視派には有力な新定番
圧倒的な容量と価格設定で、“長く飲めるコーヒー”という新しい選択肢を提示しているマンモスコーヒー。通勤ルーティーンに組み込みやすい立地や豊富なメニューも相まって、日常に取り入れやすい点は大きな強みだ。
一方で、持ち運びにくさや、混雑時の待ち時間といった課題も見られた。ただ、それらを踏まえても、飲みやすさや価格面の魅力は大きく、コスパを重視する層にとっては十分にアリな選択肢といえる。
コンビニコーヒーとは異なる価値軸で支持を広げるこの一杯は、日常に自然と組み込まれる新定番になりつつある。
取材・文/宮沢敬太







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