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株はいつ売るべき?初心者の9割が迷う「売り時」の5つの正解

2026.05.01

55歳でファーストクラス世界一周という夢を叶えた旅する投資家・ 藤川里絵さんが、投資1年生のギモンをわかりやすく解説!今回は、これだけ押さえておけばOKな株を売るタイミングを紹介します。藤川さんの最新刊『知識ゼロでも週3000円の投資で100万円が勝手に貯まる本』は好評発売中です。

株式投資を始めた人が最初にぶつかる壁は、「買い時」よりも「売り時」です。

株価が上がっている時は「まだ上がるかも」と欲が出て売れない。下がってきたら「戻るかも」と期待して売れない。

気づいたら証券口座の数字を見るのがつらくなっていた――そんな経験を持っている人は多いと思います。

もしかしたらこの「売り時問題」は、そこそこ株式投資歴が長い人でも抱えている悩みかもしれません。

じつはわたし自身も、株を始めたばかりのころ、下がった株を「いつか戻るはず」と3年間放置した経験があります。あの3年間で得た利益はゼロ。そのお金で別の株を買っていれば、もっと資産は育っていました。

売り時に迷うのは、シナリオを決めていないからです。この記事では、株を買う前に決めておくべき「売却ルール」をシンプルに解説します。

株を売るタイミングを見極める5つの条件

株を売るタイミングは無数にあるように感じますが、整理すると5つの条件に絞れます。この条件のどれかに当てはまったら、迷わず売る――そのルールを徹底しましょう。

(1) 目標株価に達した

(2)損切りラインを割った

(3)買った時の理由が崩れた

(4)決算発表が近づいてきた(期限切れ)

(5)もっといい推し株が現れた

この5つを頭に入れておくだけで、感情に振り回される売買は激減します。順番に見ていきます。

(1) 買う前に「目標株価」を決めておく

株を買う前に、必ず「いくらになったら売るか」を決めておきます。これが目標株価です。

目標株価の決め方は主に3つ。直近の高値(A)、キリのいい数字(B、1000円や2000円など投資家が意識しやすい価格)、過去に何度も上値を押さえられてきた価格(C、上値抵抗線)。このいずれかを目標にします。

目標株価に達したら、「まだ上がるかも」という欲望を断ち切って売る。欲張らずにいったん利益を確定することが、長く投資を続けるコツです。売ったあとにさらに上がったとしても、それはあなたの設定が控えめだったということ。次回に生かせればいい。

目標株価を決めるもう一つの理由は、「やれやれ売り」を防ぐためです。

株価が下がって含み損になり、やっと買値に戻った瞬間に「やれやれ、戻った」と売ってしまう――これは多くの投資家がやりがちなパターンです。目標株価を決めていれば、そのラインまで迷わず持ち続けられます。

(2)損切りラインは「買う前」に決める

株が下がった時に「損切りしよう」と思っても、なかなか実行できないのが人間です。だから損切りラインは、買う前の冷静な状態で決めておきます。

損切りラインを決める時のルールがひとつだけあります。

それは、「損失は、利益の半分以内におさめる」ということ。

たとえば目標株価が1200円(利益200円)なら、損切りラインは900円(損失100円)以内に設定します。こうしておくと、2回負けても1回勝てばトントン。長く続けるほど有利な勝負になります。

チャートで損切りラインを決める方法もあります。直近の安値を割った時か、今まで押し目が接地していた移動平均線を割った時――どちらかのサインが出たら、迷わず売りましょう。

損切りは、失敗ではありません。パフォーマンスの悪い株と早めに縁を切り、資金を次のチャンスに回す、ポジティブな行為です。塩漬けにして3年間資金を眠らせることの方が、はるかに大きな損失です。

(3) 「買った理由が崩れたら」即売却

株を買う時には何らかの理由があるはずです。「業績が好調だから」「PERが割安だから」「上昇トレンドに乗っているから」――その理由のどれかひとつでも崩れたら、含み益でも含み損でも、言い訳なしに売ります。

たとえば業績が好調で買った株が、決算で業績の大幅下方修正を発表したとします。「いつか戻るはず」と期待して持ち続けるのは、もはや当初の理由とは違います。感情ではなく、ルールに従って売ることが大切です。

(4) 決算発表が近づいたらいったん売る

個別株投資では、決算発表をまたがないことをおすすめします。業績が予想を大きく下回れば、翌日に株価が急落することも珍しくありません。

目標株価に達していなくても、次の決算発表が近づいてきたらいったん売って利益(または損失)を確定させる。これを「期限切れ」ルールとして持っておくと、大きなリスクを避けられます。

(5)もっといい株が現れたら乗り換えていい

投資できる資金には限りがあります。パフォーマンスがいまひとつの株を持ち続けるより、もっと条件のよい株が見つかったら乗り換えるのも立派な判断です。

推し活の「担降り」のような感覚で、気軽に乗り換えていい。出戻りもできる。これが個別株投資の面白さです。

まとめ:売り時は「買う前」に決める!

・目標株価と損切りラインは、株を買う前にセットで決める

・利益:損失=2:1以上になるよう設定する

・買った理由が崩れたら、含み益でも即売却

・決算発表前にはいったん利益確定

・もっといい株が見つかったら、迷わずサクッと乗り換える

株で負ける人の多くは、売り時を決めずに感情だけで売買しています。売却ルールを決めて、それに従って淡々と売買すれば、株式投資はギャンブルではなくなります。感情ではなくシナリオで動く。それができれば、万年初心者から間違いなく脱却できるでしょう。

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文/藤川里絵

ふじかわ・りえ/個人投資家・株式投資講師・CFPファイナンシャルプランナー。2010年より株式投資をはじめ、主に四季報を使った投資方法で、5年で自己資金を10倍に増やす。趣味として楽しめる株式投資を広めるため活動し、DMMオンラインサロン「藤川里絵の楽しい投資生活」を主宰。2025年には、ファーストクラスで世界一周旅行を実現した。新著『知識ゼロでも週3000円の投資で100万円を貯める本』(小学館)が発売。

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