日本の法律では、原則として機器を使って無線信号を出す際には免許が必要。無線信号を出す携帯電話を一般の人が使えるのは通信会社が代理で免許を取得しているからだ。機器によって使う周波数などの技術的条件が定められており、それに適合していることを認証機関が認めた証しとして、技適マークのシールが貼られることになっている。
「そのため、現行のルールではソフトウェアをアップデートして無線機能を変更する場合、新たに認証を受けなければなりません。認証が通ったら、それに合わせた技適マークを貼る必要があります」
そう話すのは、総務省直轄で技適制度を見直す作業班の主任を務める、南山大学の梅比良正弘教授。
技適マークのシールを貼ってある無線機器だけが国内で利用できる

オンラインで購入可能な海外製品の中には、上写真のような技適マークのシールが貼っていないものも少なくない。それを日本国内で使った場合は電波法違反となり、1年以下の懲役または100万円以下の罰金を科せられる可能性があるので注意してほしい。
無線機能を変更する際に行なわれる新しい認証方法
メーカーが自社機器の無線機能についてソフトウェアのアップデートで追加する場合に「工事設計変更」という申請を認証機関に出すことになる。新しい無線機能に適合していることが確認できたら、認証機関は総務省へ報告を入れるという仕組みだ。

現制度の煩わしさを解消しようと、同作業班では見直しを模索してきた。2026年に運用開始予定の新制度では、機器のメーカーが所定の申請などを済ませば、技適マークのシールを貼り替えずに済むようになる。
「想定しているのは今後登場の機器です。ソフトウェアの更新によって無線機能を追加する機器が、これからは増えていくと思われます。そのために制度を整えるというのが見直しの狙いです」
新制度の導入に伴ってソフトウェアによる無線機能のアップデートを前提とした機器を、メーカー側が開発しやすい環境が整うことに。一般ユーザーにも恩恵が及ぶのは少し先の話になりそうだ。
取材・文・編集/田尻健二郎







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