あまり気に留めることもなく、当たり前に街にあったマンホール蓋が、今存在感を放っている。そのきっかけとなっているのが、人気作品のキャラクターが描かれた「デザインマンホール」だ。都内を始めとし、現在も全国各地で広がりを見せている。
「東京都では、令和元年度から各自治体への設置支援を開始しました。地域にゆかりのあるアニメや漫画といった多様なコンテンツ資源を生かし、身近なインフラのマンホール蓋と組み合わせることで、その土地ならではの特色やストーリーが発信できると考えています」(東京都産業労働局 観光部・石橋和之氏)
マンホール蓋に描かれるキャラクターは実に様々だ。『仮面ライダー』(練馬区)のように長年愛されてきた作品から、アニメ『リコリス・リコイル』(墨田区)のように若年層から支持を集める作品まで、老若男女を引きつける幅広さが特徴となっている。さらに、デザインの由来が記された「マンホールカード」が配布されていることも、ファン心理をくすぐる取り組みのひとつだ。
キャラクターに会えるご当地マンホールが続々誕生!
仮面ライダー|仮面ライダー1号
Ⓒ石森プロ・東映

マンホールカードで地域について学べる!

裏面には由来が!
下水道広報プラットホームと自治体が共同で発行するマンホールカードには、デザインの由来や設置場所の座標が書かれている。その土地に足を運ぶことで、ひとり1枚無料でもらえる。
こうした「デザインマンホール」に魅了され、それらを巡り歩く〝マンホーラー〟も増えているという。
「お気に入りのキャラクターが描かれたマンホール蓋を聖地巡礼する人や、写真をSNSに投稿する人、マンホールカードを集める人など、楽しみ方は多様です。マンホール蓋を目的に、実際に街を歩いて巡る〝体験〟を通して地域の個性を感じられることは、各自治体の広報においても有効だと感じています」(同氏)
キャラクターが描かれたマンホール蓋は知らない場所を訪れる契機になり、地域住民や観光客の回遊性を高める施策としても効果を期待できるという。
屋外のどこにでもあるマンホール蓋を活用すれば、自然と人々の目に入り、特別な施設を設けなくても継続的に情報を発信できる。ゆえに、地域の魅力や物語を伝える〝足元のメディア〟として、新たな役割を担いはじめている。
練馬区はDIME世代向けの作品が集まる聖地!?
うる星やつら|ラム
©高橋留美子/小学館

銀河鉄道999|メーテル
©松本零士/零時社・東映アニメーション

あしたのジョー|矢吹丈
©高森朝雄・ちばてつや/講談社

日本のIPに高い関心を示す訪日客も多く、キャラクターが描かれたマンホールはインバウンド向けの観光資源としても期待が集まる。海外観光客の来訪エリア拡大を促すきっかけにもなるだろう。
取材・文/内山郁恵 編集/井田愛莉寿







DIME MAGAZINE











