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XRスタジオと会場をIOWN APNで接続!NTTとドコモが推しとハイタッチできるVRファンミーティングを開催

2026.04.21

NTTとNTTドコモは2026年3月15日、複数のVTuberが出演して交流ができるファン参加型ライブ「ConnectVFes」の特別イベントとして、IOWN APN(※2※3)を活用した高品質・高臨場なVRファンミーティングの共同実験を成功させた。

※2 IOWN(Innovative Optical & Wireless Network)。 IOWN構想とは、あらゆる情報を基に個と全体との最適化を図り、光を中心とした革新的技術を活用して、高速大容量通信ならびに膨大な計算リソースなどを提供可能な、端末を含むネットワーク・情報処理基盤の構想。
※3 IOWN APNとは、ネットワークから端末まで、すべてにフォトニクス(光)ベースの技術を導入。これにより現在のエレクトロニクス(電子)ベースの技術では困難な圧倒的な低消費電力、高品質・大容量、低遅延の伝送を実現する技術分野の一つ。

今回はNTTドコモのXRスタジオ(東京都港区台場)と離れた場所にある実験会場(東京都武蔵野市)を、大容量・低遅延・揺らぎなしのIOWN APN(All-Photonics Connect ※5)で接続。ファンとのリアルタイムなコールアンドレスポンスを可能とする、高品質・高臨場なVRファンミーティングを実現した。

※5 All-Photonics Connectは顧客の指定する拠点をPoint to Pointで接続して、10Gbps/100Gbps/400Gbps/800Gbpsの高速大容量・低遅延・省電力な通信を実現する。

また、NTTが研究開発したセルフハプティクス(Self-Haptics)によるVR触覚コミュニケーション技術と、市販VRゴーグルを組み合わせることで、VR空間でファンとVTuberがリアルタイムに会話しながら物理的にハイタッチした感覚が得られることも併せて実証した。

NTTドコモ XRスタジオ

本稿では同社発表リリースをベースに、その概要をお伝えする。

共同実験実施の背景

アニメやゲームなどのエンターテインメントビジネスは、グローバルに市場が拡大しており、日本が高い競争力を有する分野だ。中でも、モーションキャプチャー技術(※6)により、演者の個性をバーチャルキャラクターに反映させるVTuberビジネスは大きな盛り上がりを見せている。実際、リアルなライブ体験を楽しみたい、インタラクティブな交流を行ないたい、といったファンのニーズは、国内外で高まっている。

※6 人の動きをセンサーやカメラで正確に記録して、それをデジタルデータとして再現する技術。実際の動きを そのままデジタル空間に取り込むことで、リアルで臨場感のある表現や、より精密な動作解析可能になる。

 一方、イベント運営事業者にとっては、短距離間で遅延なく映像・音声を伝送するため、ライブ会場内に仮設スタジオを設置する手法はコスト負担が大きいという障壁がある。

またインターネット経由の配信ではネットワーク品質が安定しないため、高品質な映像(フルハイビジョン、4K)や自然な会話の提供が困難であり、とはいえ事前に撮影したライブ映像の上映では臨場感に欠けるため、十分な盛り上がりを生み出せない、という問題があった。

実証内容と成果

そこで今回は、NTTドコモのXRスタジオ(東京都港区台場)と実験会場(東京都武蔵野市)を、大容量・低遅延・揺らぎなしの特徴を併せ持つIOWN APNで接続。

NTTが研究開発したセルフハプティクスによるVR触覚コミュニケーション技術を活用することで、高品質・高臨場なファンミーティングをリアルタイムに実現できることを実証した。

IOWN APNを活用したVRファンミーティングの構成イメージ

■低遅延通信によりリアルタイムかつ高品質なVRファンミーティングを実現、運営コストも約20%削減

IOWN APNの高い通信品質(片道の伝送遅延:平均0.04msec、遅延ゆらぎ:0.05μsec)により、ネットワークを介した接続でありながら、あたかも会場内に設置した仮設スタジオから提供しているかのような、リアルタイムかつ高品質なVRファンミーティングを実施できることが実証された。

実際にVRゴーグルを装着した参加者は、目の前に存在するバーチャルキャラクターと、自然な会話によるコミュニケーションが可能であることを確認。

また、スタジオ設備(VTuberライブシステム「Matrix Stream」※7など)と会場設備(VRゴーグル、カメラなど)の接続については、HDMI信号変換技術(※8)を搭載したIF変換装置を活用することで、拠点間が離れている状況においても、映像・音声品質の劣化や通信に起因する遅延変動なく、遠隔地への映像・音声伝送が可能であることも実証された。

※7 モーションキャプチャーシステムを用いて演者の動きをリアルタイムに取得して、バーチャル空間上のキャラクターの動きとして生成する。これにより、XRを活用したライブおよびファンミーティングを、リアル会場のスクリーン、メタバース空間のバーチャル会場、さらにはPCやスマートフォンなどに 向けてリアルタイムで提供することが可能だ。
※8 HDMI信号を非圧縮のまま長距離伝送信号へ低遅延に変換する技術。

さらに、ライブ会場内に仮設スタジオを設置する現地開催と比較して、モーションキャプチャーに必要な照明・カメラなどを設置するためのアルミトラスの組み立てと高精度カメラやサーバなどの機材移設が不要となることから、運営コストを約20%削減できることも確認された。

併せて、既存スタジオを活用することで、従来と同等のオペレーション品質を維持したまま、コンテンツ提供が可能であることも確かめられたという。

VTuberライブシステム「Matrix Stream」

■VR空間において推しとハイタッチした際の触覚を実感できることを実証

「バーチャルキャラクターとリアルタイムにインタラクティブな交流がしたい」というファンのニーズに応えるため、NTTが研究開発したセルフハプティクスによるVR触覚コミュニケーション技術と、市販VRゴーグルを組み合わせることで、VR空間においてバーチャルキャラクターとハイタッチした実感が得られる疑似的なふれあいコミュニケーションを実現した。

バーチャルキャラクターと物理的にハイタッチする様子

セルフハプティクス技術とは、自分自身の身体を用いて触覚や力覚を代替する技術。これをVR空間でのふれあいコミュニケーションに応用するため、描画位置を実空間の位置とずらした視覚効果を採用した。

その結果、実際には自分の手に触れていながら、あたかもバーチャルキャラクターと物理的にハイタッチしているかのような感覚を得ることができるという。

(1) 実空間の位置情報に基づき、仮想空間にバーチャルキャラクターとファンのアバターを描画
(2) 仮想空間で会話していると、徐々にファンのアバターの左手が外側にずれて描画
(3) バーチャルキャラクターの左手がファンの左手とシンクロ
(4) 実空間でファンが両手を重ねると、仮想空間でバーチャルキャラクターとハイタッチ可能

バーチャルキャラクターと物理的にハイタッチした感覚が得られる仕組み

■実証結果(速報)

VRファンミーティング実験参加者(計39名)を対象に実施したアンケートの結果、NTTの技術について、「ハイタッチをした感覚」や「バーチャルキャラクターとの一体感」などの項目において高い評価が得られた。

また、参加者全員がファンミーティング体験の満足度について「やや満足」以上と回答するとともに、「また参加したい」との意向を示しており、VRファンミーティングそのものの価値と有効性を確認できた。

VRファンミーティング実験
ハイタッチをした感覚が得られたか
バーチャルキャラクターとの一体感

今後の展開

スタジオや会場において、IOWNをはじめとする最新技術を活用したXRビジネスを展開することにより、VTuberが演じるバーチャルキャラクターとファンがリアルタイムにインタラクティブな交流を行えるサービスを提供していく。

さらに、IOWNを活用した高品質な映像・音声の伝送に加え、「手が触れる」ような体験を創出することで、コミュニティや社会とのつながりを実感できる、新たなエンターテインメントサービスの創造をめざす。

そして両社では「VTuberをはじめ、アニメやゲームなど多様なコンテンツを保有するパートナー企業に向けたサービス提供を進めるとともに、国内外のスタジオや会場との連携を通じて、グローバルなビジネスの拡大に貢献していきます」とコメントしている。

関連情報
https://www.docomo.ne.jp/

構成/清水眞希

@DIMEはサイトローンチ時より編集業務に携わる。現在は雑貨や家電、オーディオなどの新製品に加え、各種の社会調査・統計、話題の新スポットからイベント情報などを担当。信条は正確さとわかりやすさ。最近の趣味は日付が変わる時刻のウオーキング。

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