原作の連載開始から2年後となる1996年より放送をスタートしたTVアニメ『名探偵コナン』。30周年を迎えた2026年までに、1100話以上のエピソードが絶え間なく放送されてきた。なぜこれだけ長く継続し、原作とともに幅広い層に親しまれてきたのだろうか? 主題歌を担当してきたアーティスト、作品愛にあふれるコナンファン、番組制作陣の証言などをもとに〝30〟年支持されてきた〝真実〟を明らかにする!
※本稿は『DIME 6月号』(2026年4月16日発売)に掲載された記事を再編したものです
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次号のDIMEは「名探偵コナン」TVアニメ30周年記念特集!制作の舞台裏、130曲以上の主題歌を総まとめ、4月16日発売
4月16日発売のDIME6月号では今年TVアニメ30周年を迎える「名探偵コナン」を大特集! アニメ制作の舞台裏から視聴者を惹きつける理由、放送開始から現在まで…
DEEN

PROFILE
デビュー曲「このまま君だけを奪い去りたい」、1stアルバム『DEEN』が立て続けにミリオンヒットを記録。現在までにシングル51枚、アルバム40枚、29枚の映像作品をリリースしている。今回はメンバーを代表して池森秀一さんに話を聞いた。
Q.1「君がいない夏」は、劇場版最新作『名探偵コナン ハイウェイの堕天使』の蓮井隆弘監督が歴代主題歌の中で最も好きな1曲に挙げています。約30年前に発表したシングルなので難しいとは思いますが、制作当時のエピソードをお聞かせください。
当時はCMやドラマの主題歌など、タイアップ曲を立て続けにリリースしていて、レコーディングや作詞、デモ制作に追われる日々でした。自分ではあの頃を〝義務教育時代〟と呼んでいるんですが、プロデューサーのもとでいろいろなことを吸収していた時期でもありました。楽曲を選ぶ社内コンペもかなり熾烈で。そんな中で、ありがたいことに『名探偵コナン』のエンディングテーマを担当することが決まったんです。自分たちで書いた曲も含め、多くの候補がある中で、小松未歩さんが作詞・作曲した「君がいない夏」が選ばれました。締め切りまでに、メロディーや歌詞、サウンドをどこまでブラッシュアップできるかということを徹底的にやっていましたね。
Q.2 「君がいない夏」は「素顔で笑っていたい」から約1年ぶりに発表されたシングル収録曲であり、小松未歩さんから初めて提供を受けた楽曲でもあります。「君がいない夏」のデモテープを初めて聴いた時、どのような印象を受けましたか。
小松さんは『名探偵コナン』の主題歌「謎」でデビューされた時点で、すでに強い存在感がありましたよね。この曲の仮歌を聴いた時も、情景が自然と浮かんでくるような感覚があって、空気感まで伝わってくるというか。「やっぱりすごいな」と素直に思いました。デモの段階ではかなりソフトな印象の楽曲だったので、そこから『このまま君だけを奪い去りたい』や『翼を広げて』のような、DEENらしい王道のバラードに仕上げていきました。
Q.3 ファンクラブ向けの当時の会報で、「君がいない夏」の制作エピソードが語られています。池森さんは、「女性の書いた詞を歌う難しさがあった」「想像力が広がった」とコメントしています。具体的にどのようなフレーズで苦労されましたか。
当時は20代だったので、ちょっとカッコつけていたのかもしれないですね(笑)。ただ、歌詞に関しては世界観が際立っていて、〝つらい朝はうんざりするね〟というフレーズは、当時の自分ではまず書けなかったと思います。しかも、それがきれいなバラードなのですから、1行目からノックアウトでした。小松さんのデモボーカルはとてもソフトな印象だったんですが、その柔らかい声で〝うんざりするね〟と歌う。そのギャップが強くて、印象に残ったんだと思います。言葉とのコントラストがあることで、楽曲としての深みが生まれると感じましたね。

Q.4 君がいない夏」以降、小松未歩さんとは複数の楽曲(1998年の14thシングル『遠い空で』、同年16thシングル『手ごたえのない愛』)で関わってきました。制作の段階で、直接やり取りされる機会はありましたでしょうか。
実は、小松さんとは一度もお会いしたことがないんですよ。小松さんは作詞・作曲を手がけているので、すでにメロディーと言葉が完成した状態で楽曲が届きます。その世界観を崩さずに歌うことを意識していました。歌詞やメロディーについてはプロデューサーを通じてやり取りが行なわれていたと思いますが、小松さんから直接要望をもらうことはありませんでしたね。
Q.5「君がいない夏」は、2006年リリースのシングル『Starting Over』のカップリング曲としてアコースティックバージョンを再録したこともあります。現在のDEENは「君がいない夏」をどのようなアレンジで歌唱・演奏していますか?
基本的には、CDと同じオリジナルのアレンジで演奏していますね。30代の頃に歌い癖を強めた時期もあったんですが、ライブで求められているのは、CDやテレビで聴いた慣れ親しんだメロディーなんですよね。DEENとしてデビューして、人気が出て、ツアーも重ねて、自分たちで曲が書けるという状況で精神的に余裕が出てくるとね、何というか洋楽っぽいパフォーマンスをやってみたいって思うようになるんですよ(笑)。そんな時に、「デビュー当時のように、素直に歌ったほうがいい」とアドバイスしてくれたディレクターやレコード会社のチームには感謝しかないですね。この言葉は今でも心に残っていますし、キャリアを重ねるほどに、その大切さを強く感じるようになりました。
Q.6 来年「君がいない夏」はリリース30周年を迎えます。いわゆるDEENの黄金期を象徴する楽曲として広く受け止められている印象がありますが、DEENのヴォーカリストとして現在あらためて振り返った時、この曲はどのような存在になったと感じていますか。
DEENらしさをストレートに届けられた曲だと思います。自分で言うのは少し照れくさいんですけどね。たとえば、今年1月にリリースしたカバーアルバム『ROCK IN CITY ~band covers only~』を制作する際に、どうアプローチするかを話し合ったんですが、リーダーの山根公路からは「池森が歌えば全部DEENになる」と言われたんです。作る側としてはいろいろ挑戦できるから楽しい、と。歌詞の世界観や『名探偵コナン』のエンディング映像、そして聴き手それぞれの思い出など、様々な要素が重なり合って、楽曲は人の心に浸透していくものだと思っています。だからこそ、なるべくCDに近い形で歌う。それができなくなったら引退する、というくらいの気持ちで、今も歌いつづけていますよ。
『君がいない夏』

現B ZONE所属時代に1997年にリリースされた12枚目のシングル。オリコン最高順位は10位。作詞・作曲を手がけた小松未歩は「願い事ひとつだけ」や「あなたがいるから」など様々な楽曲で『名探偵コナン』のアニメーションを彩った。
「君がいない夏」も収録全席完売のプレミアム公演を初映像化!
フルオーケストラと共演した1日限りの特別コンサートを映像とCD音源に全曲完全収録。共演はパシフィックフィルハーモニア東京(指揮:西谷亮)。「このまま君だけを奪い去りたい」をはじめ代表曲の数々をオーケストラで再構築した、もうひとつのオールタイムベスト盤だ。

DEEN
『DEEN Premium Symphonic Concert -GRAND TRANSFORMATION-』
4月22日発売の最新映像作品。Blu-ray+2CD+Photo Book付スペシャルパッケージ(1万1000円)と、DVD+2CD+Booklet付パッケージ(9900円)の2種類あり。
4⽉30⽇には恒例の武道館ライブを開催!
『DEEN LIVE JOY Special ⽇本武道館 2026 〜SINGLES+1〜』の詳細は公式HPをチェック!
取材・文/渡辺和博 編集/田尻健二郎 ©青山剛昌/小学館・読売テレビ・TMS 1996
現在発売中のDIME6月号では今年TVアニメ30周年を迎える「名探偵コナン」を大特集!
アニメ制作の舞台裏から視聴者を惹きつける理由、放送開始から現在まで130曲以上の歴代OP・ED主題歌まで総まとめ! もちろん4月10日に公開となった劇場版『名探偵コナン ハイウェイの堕天使』の見どころ、監督や主題歌を担当したMISIAさん、荻原千速を演じる声優の沢城みゆきさんなどにもインタビュー。ファン必見の保存版の特集です!
表紙は萩原千速とコナンをあしらった通常版とアニメ30周年を記念したスペシャル版の2種類を用意しました。特別付録の『名探偵コナン』折りたたみモバイルコンテナにも注目!
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DIME 6月号
https://dime.jp/
DIME 6月号アニメ30周年スペシャル版
https://dime.jp/
【特別付録】『名探偵コナン』折りたたみモバイルコンテナ
劇場版最新作でも大活躍する萩原千速のシルエットをプリント!折りたためばコンパクトに収納できる優れモノ。小物の整理やコナングッズの収納にもおすすめ!







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