55歳でファーストクラス世界一周という夢を叶えた旅する投資家・ 藤川里絵さんが、投資1年生のギモンをわかりやすく解説!今さら聞けない「新NISA、結局何から始めればいい?」という悩みについて、3つのポイントに絞ってお答えします。藤川さんの最新刊『知識ゼロでも週3000円の投資で100万円が勝手に貯まる本』は好評発売中!
目次
新NISAって、周りでも始めた人が増えているし、自分でもしたほうがいいとは理解しているものの、結局何から手をつければいいかわからず後回しになっている人! ご安心ください。あなただけではありません。
金融庁の発表によると2025年末時点でのNISA口座開設数は2825万5664口座。18歳以上の国民の約4人に1人の割合です。ということは、4人に3人はまだ口座開設をしていないので、こちらのほうがマジョリティ。
と聞いて「ほっ」としてはいけません。今、NISAを始めなかったことを10年後の自分に責められないためにも、ぜひ今すぐスタートしましょう!
この記事では、投資ゼロ知識の初心者でも迷わず動けるように、新NISAを始めるためにやるべきことを3つに絞って解説します。その前にまず、「なぜ積立投資をする必要があるのか」を押さえておきましょう。
貯金だけでは、じつはお金が減っている
貯金100万円が、10年後にいくらになるか知っていますか?
メガバンクの普通預金金利は現在0.3%(税引前)程度。100万円を10年預けても、受け取れる利息は約3万円。手数料や税金を引けばたった2万4000円です。
これでも最近は、金利が上昇したのでよし、と思う人もいるかもしれません。
しかし、考えなくてはいけないのは、物価です。日本に住んでる方なら、ここ数年、明らかに上がってることを感じているでしょう。この先も物価が上がり続けるとしたら、銀行に預けているお金の価値は、何もしなくても下がり続けることになります。今日100万円で買えたものが、1年後には110万円になっているということが普通に起こります。
つまり物価上昇局面における貯金は、「安全」ではなく、目減りする「リスク」を持っているのです。

では積立投資はどうか。世界の株式に分散投資した場合の過去30年間の年平均リターンは、おおよそ7~8%で推移しています。
毎月3万円を年利5%で20年間積み立てると、元本720万円が約1217万円に。約500万円が「増えた分」です。同じ期間、銀行に預けていた場合、金利0.3%とすると約22万円。この差が、積立投資をする理由のすべてです。
もちろん投資にはリスクがあります。価格が上がる年もあれば、下がる年もある。ただ「毎月コツコツ積み立て続ける」という方法は、高い時も安い時も自動的に買い続けることで、平均購入コストを下げる効果(ドルコスト平均法)があります。
短期では上下しても、長期で見れば世界経済の成長に乗れる可能性が高い。だから積立投資は、忙しい人・投資初心者にこそ向いているのです。
そのうえで、新NISAを使うとさらにおトク
積立投資をするなら、新NISAを使うのが絶対にお得です。新NISAとは、投資で得た利益が非課税になる国の制度。通常、株や投資信託で利益が出ると、20.315%の税金が引かれますが、新NISA口座を使えば、その税金がゼロになります。
先ほどの「毎月3万円を年利5%で20年間積み立てる」の例で言うと、ざっくり100万円ほどの税金が引かれますが、新NISA口座を使えばまるごと手元に残ります。これは、空港の免税店で買い物するようなイメージ。使わない手はありません。
しかも2024年から制度が大幅に刷新され、非課税期間が無期限に。生涯で最大1800万円まで投資できるようになりました。旧NISAと比べ、格段に使い勝手がよくなっています。
やること1.証券口座を開設する

新NISAを始めるには、まず証券口座が必要です。「口座開設って難しそう……」と思っているかもしれませんが、スマホとマイナンバーカードがあれば、最短10分で申請が完了します。
証券会社はどこがいい?と迷ったら、普段使っているポイントやクレジットカードで選ぶのがいちばんシンプルです。
・楽天ユーザー → 楽天証券(楽天カードで積立するとポイントが貯まる)
・三井住友カードユーザー → SBI証券(Vポイントが貯まる)
・ドコモユーザー → マネックス証券(dポイントに対応)
口座開設の途中で、2つの設定を聞かれます。ここだけ覚えておいてください。
(1)「特定口座(源泉徴収あり)」を選ぶ
税金の計算と支払いを証券会社が全部やってくれます。確定申告が不要になるので、迷わず「あり」を選択。
(2)「NISA口座を同時に申し込む」にチェック
積立投資はNISA口座を使うことになるので、口座開設と同時に申し込んでおきます。
申請後、数日で審査完了メールが届き、最短翌営業日から取引スタートできます。あと回しは禁物です。
やること2.毎月の積立額を決める

口座が開いたら、次は「毎月いくら積み立てるか」を決めます。ここで多くの人が「いくらが正解?」と考え込んで、止まってしまいますが、答えはシンプルです。
上がっても下がっても、おいしくごはんが食べられる金額!
今の生活を無理なく続けられる金額が、あなたにとっての積立額の正解です。

参考までに数字を見てみましょう。毎月3万円を年利3%で30年運用すると、投資元本の約1.6倍(約1736万円)になる計算です。
老後の生活費が月5万円不足すると仮定した場合、65歳時点で1800万円あれば140歳まで生きても資産はなくならない――そんな試算もあります。
「毎月3万円は厳しい」という人も大丈夫。新NISAのつみたて投資枠は月10万円まで積み立てられますが、下限はありません。月1000円でもOKです。
大事なのは金額より、始めること・続けること。途中で積み立て額を変えることもできるし、ボーナス月など余裕がある月だけ買い付け額を大きくすることもできます。
最初からガチガチに決めてしまわず、まずは積み立てしていることを忘れられるくらいの金額でスタートしましょう。
将来いくらになるかは、金融庁のホームページにある「つみたてシミュレーター」で簡単に試算できます。まず自分の数字を入力して、ワクワク感を育ててみてください。
金融庁「つみたてシミュレーター」
https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/tsumitate-simulator/
やること3.商品を選んで積立設定をする

積立額が決まったら、いよいよ商品を選びます。新NISAのつみたて投資枠では、金融庁がお墨付きを与えた約300本の投資信託から選ぶことになります。
「300本も!?」と目が回りそうになる気持ち、わかります。でも初心者はこれ一択でいいと思っています。
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) 通称「オルカン」
世界中の株式にまとめて分散投資できる投資信託です。日本・アメリカ・ヨーロッパ・新興国……どの国が今後伸びるかを予想する必要がなく、世界経済全体の成長の波にそのまま乗れる。手数料も業界最安水準。ちなみにわたし自身のつみたて投資枠もオルカン一本です。
商品を選んだら、次は「どうやってお金を払うか」を設定します。主に3つの方法があります。
(1)証券口座への入金
あらかじめ証券口座にお金を入れておき、そこから引き落とされる方法。
(2)銀行口座からの自動引き落とし
毎月、登録した銀行口座から自動的に引き落とされる方法。
(3)クレジットカード払い
クレジットカードで積立投資ができる方法。楽天証券なら楽天カード、SBI証券なら三井住友カードと連携することで、積立額に応じてポイントが貯まります。どうせ払うなら、ポイントまでもらえるクレカ払いが断然おトクです。
設定が完了すれば、あとは毎月自動で買い付けてくれます。完全ほったらかしでOK。口座を覗くのは年に1~2回で十分です。
積立開始のタイミングによっては、NISA口座の数字がマイナスになることもあるかもしれません。でも大丈夫。ゴールは20年、30年先のはなし。数年単位のマイナスは気にしないでください。積立開始直後にリーマンショックに襲われ、いきなりのマイナスに耐え、その後のアベノミクスで一気に口座のお金が増えた実績を持つわたしが言うのですから安心してください。
新NISAを始める3つのステップまとめ
やること1. 証券口座を開設する(スマホ+マイナンバーカードで最短10分)
やること2. 毎月の積立額を決める(今の生活が無理なく続けられる金額でOK)
やること3. オルカンを選んで積立設定をする(あとはほったらかし)
「完璧に理解してから始めよう」は、始めない言い訳になりがちです。投資は始めてから学ぶことの方が圧倒的に多いものです。
最後に背中をもうひと押し!
2025年、新NISAを利用している人の87.2%が運用損益プラスになっているというデータがあります(QUICK資産運用研究所)。一方、何もしていない人の銀行で眠っているお金の価値は、確実に減っています。
10年後の自分が喜ぶのは、今すぐスマホとマイナンバーカードを用意することか、とりあえずまた今度にすることか。さて、どっち?
文/藤川里絵
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