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専門家が解説!知覚過敏症状を放置するリスクと正しいケア方法

2026.04.17

2024年度のハミガキ市場販売金額は1,429億円、同市場全体の成長率は2022年度から3年間で+10%(+124億円)であった。

中でも、冷たい物を食べた時などに歯がキーンとシミる症状をケアする知覚過敏用ハミガキは、+13%(+29億円)と市場規模を拡大している*1。

市場では、知覚過敏ケアに対するニーズの高まりがみられているものの、特に20~30代の若い世代では約60%の方が「歯がシミる」経験をしていながらも*2、ハミガキに求める効能・効果においては、歯のホワイトニングへの関心が最も高くなっている。

一方で、薬剤を用いた医療ホワイトニング*3後の不快な症状として、最も多く報告されているものに「歯がシミる」知覚過敏症状があげられていた*4。

Haleonジャパンは、昨今のオーラルヘルスケア意識の高まりや、第一印象を左右する外見のケアとして歯のホワイトニングに注目が集まっていること*5を背景に、ホワイトニング※に伴う不快症状の実態やその対策状況を明らかにするため、「歯のホワイトニングと知覚過敏に関する実態調査」を実施した。

※本記事内では、歯の医療ホワイトニング及びセルフホワイトニングを指す。「医療ホワイトニング」は、歯科医師または歯科衛生士の指導のもと歯科医院内、もしくは指導のもと自宅で実施するものを指し、「セルフホワイトニング」は、歯科医師・歯科衛生士以外の指導、または指導を伴わず自身で実施するものと定義している。

20代~40代男女の約3人に2人が「歯の白さ」を重要視

20代~40代男女を対象に「初対面の人とコミュニケーションをとるときに、自分が意識する部位はどこですか」と尋ねると、「髪型/髪質(49.4%)」「目元(35.2%)」に次いで「口元(29.5%)」が上位に挙がった。

また、調査対象者全体に対して「歯の白さは、見た目の印象においてどのくらい重要だと思いますか」と尋ねると65.1%が重要だと回答。

特に自分の歯が気になるシーンとして「初対面の人と会うとき」と回答した人は約半数(47.6%)にのぼり、次いで「デートするとき(30.8%)」・「営業やプレゼンなどビジネスシーン(25.7%)」が続き、ビジネスや対人関係における「歯の見た目」への意識の高さが浮き彫りに。

医療ホワイトニング経験者の半数以上が歯がシミる知覚過敏症状を体感!

全体の約7割が施術中または施術後に、何らかの不快症状を経験していることが判明。そのなかでも、「歯がシミる」知覚過敏症状を経験した人は45.3%にのぼった。

また、不快症状を経験した人の傾向を見ると、特に医療ホワイトニング層の53.3%が「歯がシミる(知覚過敏症状)」を経験しており、セルフホワイトニング*6層(37.3%)と比較して16ポイント高いことが判明。また、年代が若い人ほど症状を感じやすい傾向もみられる。

さらに、歯のホワイトニングにより歯がシミる症状を経験した人を対象に、「その症状を原因とした、ホワイトニングの施術に支障が出た経験」を聞くと、「ホワイトニングの中止を検討したことがある」と回答した人は約半数にのぼり、「実際にホワイトニングの継続を断念した」と回答した人は32.4%となり、3人に1人が断念している実態が明らかに。

白い歯への意欲が高まる一方で、知覚過敏症状による歯の痛みがケアの中止を引き起こす一因となっていることが示唆された。

歯のホワイトニングを快適に継続するために必要な「知覚過敏症状への予防対策」とは

一方で、歯のホワイトニング施術前に歯がシミる症状を軽減するための予防対策をしていたかという質問には、76.3%が何らかの予防対策をしていると回答。

具体的な対策として、「歯ぐきやエナメル質を傷つけないやさしい歯ブラシを使う(37.0%)」や「知覚過敏用ハミガキを使う(33.7%)」が上位に挙げられていた。

さらに、事前予防を行っている人の歯のホワイトニングへの満足度は80.3%と、事前予防していない層の満足度(19.7%)と比較すると約4倍もの乖離があり、「事前の知覚過敏ケア」が快適に継続するための一因である可能性がうかがえる。

歯のホワイトニング施術後の歯がシミる症状に対して、何らかの対処をしている人は97.1%にのぼり、実に97%の人が「症状の改善がみられた」と回答している。

特に「歯科医院での相談・治療」「知覚過敏用ハミガキを使う」「歯ぐきやエナメル質を傷つけないやさしいハブラシを使う」といったケアが早期改善に寄与していることが分かった。

症状を放置せず、適切な専門ケアや専用製品を取り入れることが、不快症状の解消に有効であるといえそうだ。

調査概要
口元が印象に与える影響に関する意識調査(スクリーニング調査)
調査対象:一都三県に居住する20歳~49歳の男女
有効回答数:6,663サンプル
調査期間:2026年2月
調査手法:インターネットリサーチ

ホワイトニング経験者における不快症状と対策に関する実態調査(本調査)
調査対象:上記調査1のうち、直近12カ月以内にホワイトニング経験がある20歳~49歳の就業中の男女
有効回答数:300サンプル
[内訳] 医療ホワイトニング経験者:150名 / セルフホワイトニング経験者:150名
[年代別] 20代・30代・40代 各100名
調査期間:2026年2月
調査手法:インターネットリサーチ

※本調査データは小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても100%にならない場合がある。

知覚過敏症状についての専門家解説

知覚過敏症状について、愛知学院大学 歯学部 保存修復学講座 助教の前迫 真由美先生に解説してもらった。

■知覚過敏とは

■知覚過敏症状が起きるメカニズム

1.歯のエナメル質がすり減るなどの原因により象牙質が露出する
2.象牙質を通じて歯の神経(歯髄)に刺激が届く
3.歯に瞬間的な“キーンとした痛み”が生じる
(知覚過敏の特徴は継続的な痛みでなく一時的に歯がシミます)

■なぜ医療ホワイトニングがきっかけで知覚過敏症状が起こるのか

歯のエナメル質表層にホワイトニング剤を塗布すると、薬剤は徐々に象牙質内まで浸透していきます。

最終的に、神経伝達によって痛みとして脳に送られることで、知覚過敏症状を生じると考えられています*7。

通常、痛みはホワイトニングの施術中、または終了後数時間以内に現れます。痛みの強さは、施術後24時間以内にピークに達することが多く、ほとんどの場合は一時的なものです。

しかし、48時間以上たっても痛みが軽減しない、時間とともに悪化する、あるいは刺激がない状態でも持続的にズキズキと痛む場合には注意が必要です。

■知覚過敏を放置するリスク

■一時的な症状だからと知覚過敏を放置すると、虫歯や歯周病のリスクも!

歯がシミることで当該部のブラッシングを避けるようになるため、歯垢が蓄積しやすくなり虫歯や歯周病が悪化することがあります。重度の歯周病は死亡リスクの高い糖尿病、敗血症、脳疾患、誤嚥性肺炎などの合併症を引き起こす可能性があり、注意が必要です。

■食べ物をしっかり噛むことができなかったり、食生活が偏ったりする原因に

知覚過敏の症状として、特定の食べ物(冷たいものや熱いもの、酸っぱいものなど)に対して一時的な鋭い痛みを感じることがあります。

この痛みがあると、不快感や痛みを避けるために、食べ物をしっかり噛まないことが増えることがあります。その結果、摂取する食べ物の種類が限られ、栄養バランスが偏り、栄養不足や他の健康問題を引き起こす可能性があります。

■あまりにもひどいと神経を抜く必要が生じる場合も

知覚過敏症状を放置すると、症状が悪化し、歯の内部にある神経まで影響を及ぼすことがあります。

持続的な痛みや神経の炎症、感染などが起きてしまうことがあり、このような状態では、神経を保存することが難しくなり、最終的に根管治療(神経を抜く処置)が必要になることがあります。

■知覚過敏の適切なケア方法

多くの人が経験している歯がシミる症状ですが、硝酸カリウム入りのハミガキを使用することで自覚症状の改善*5がみられています。

特に、医療ホワイトニング施術日の2~3週間前から硝酸カリウム入りのハミガキを使用することで、知覚過敏症状のために諦めていた患者数は減少したという報告も。シミる症状が気になる人はぜひ硝酸カリウム入りのハミガキを選んでみてください。

知覚過敏症状は一過性のものであっても、放置せず適切なケアをすることが重要です。特に医療ホワイトニングにおいては、ホワイトニング剤が象牙質まで浸透するため、硝酸カリウム配合のハミガキなどでの神経への過敏性を軽減することが重要です。

なかには、痛みで継続を断念してしまうという方もいらっしゃいます。美容面と歯の健康の両方を大切にするためにも、知覚過敏症状は日々のケアでコントロールできることを知っていただきたいです。

現在は知覚過敏症状予防に加え、虫歯ケアや口臭予防、着色除去も含めてケアできるハミガキ等もあり、生活者のニーズに合わせて選べるようになっているので、自分に合ったハミガキを選んでいただくことがおすすめです。

*1:インテージSRI+ ハミガキ市場 販売金額
*2:Haleon「歯がシミることに関する実態調査」
*3:歯科医師/歯科衛生士の指導のもとで行うホワイトニング (医院内で実施/指導のもとに自宅で実施するもの両方含む)
*4:大森 かをる. 歯科審美, 2023;36:51-55
*5:日本歯科医師会 「歯科医療に関する一般生活者意識調査2022」
*6:医師以外の指導、または指導なしで実施するホワイトニング
*7:明海大学保健医療学部口腔保健学科教授 金子潤先生の講演内容 「医療ホワイトニングの科学と知覚過敏への対応~原因を理解して適確な対処を~」

関連情報
https://www.haleon.com/jp

構成/Ara

昭和63年生まれ。最新のトレンドを横断的に紹介するオールラウンド系ライター。編集プロダクションでの書籍制作や、男性向け美容・健康WEBマガジンでのライター経験を経て、現在は最新ファッションアイテムを中心に執筆活動を展開中。

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