去年から「平成女児ブーム」が止まりませんね。『たまごっち』から『セーラームーン』『おジャ魔女どれみ』、サンリオにナルミヤに。Z世代やミレニアル世代に響いているとのこと。ふーむ、何が流行るかなんてほんとわかりませんね。
そんな中で一躍人気なのがシール。Z世代どころかα世代にも大人気とのことです。シール帳にペタペタとお気に入りのシールを貼り、友達と交換してペタペタ貼ったり。知人に聞いたのですが、最近では保護者がマウント取るために子供のシール帳に高価なシールを貼ったりするらしいですよ。ひえー、大人の権力闘争に子供を巻き込まないで!
さらには『ボンボンドロップシール』などの人気シールは開店前から長蛇の列ができて争奪戦がえげつないために販売中止を決めた店舗もあるとか。
青春の取り戻し的な大人買いって歯止めが利かなくておもしろいですよね。さて、そんな狂乱のシールブームを見ていて温故知新、思い出したのは『ビックリマンシール』です。これだって社会現象になった大ブームなんだからね! 後期昭和男児なら一度は通った道。
チョコレート菓子に入っているシールが大ブーム、1985年に発売された「悪魔VS天使シール」が爆発的にヒット、2か月に1回のペースで封入される内容が変わったり、通称キラキラシールがレアリティーが高く射幸心を刺激し、ブームの際はチョコを大量購入してお菓子を捨ててシールだけ取り出すという罰当たりな輩も出てきて社会問題になりましたね。
私もドンズバ世代なので近所に買いにいきました。なかなか入荷が少なく、入ったら即買わないと売り切れる、そんな商品でした。平然とバッタもん商品も出てきていて、シールだけがガチャガチャに入っているんですが、よく見たらロッテではなく「ロッチ」。芸人さんの名前の由来ですよね。よくまかり通っていたよな、ロッチ。
そしてチョコレートで大成功した本家ロッテはビックリマンアイスというちょっと割高な派生商品も売り出します。私もまんまと購入させられたのですが、チョコとミルクの二層構造、味は正直イマイチでしたがシールの魅力が味など忘れさせました。ちなみに『ビックリマンチョコ』のチョコウエハースは美味しかったです、ほんとに。

Photo/時事通信(クーリア提供)
ビックリマンシールと今のシールブームは決定的に違う
今のシールブームと決定的に違うのは、ビックリマンシールを貼る奴はいなかった、てことですかね。綺麗にファイリングして互いに見せ合うというのが主流でした。
一応、公式では「貼られたら貼り返せ!」と悪魔シールが貼られたら天使シールを貼って無効化する、みたいな遊び方が推奨されていたようですが、そんな奴はいなかったです。そしてここが重要だと思うのですが、なぜコレクターズアイテムとして人気が出たかというとイラストがかっこよかった、てことだと。あと世界観がしっかりしていた。なんならしっかりしすぎていた。各シールの裏にそのキャラクターと解説が書いてあるのですが、正直何書いているのかわけわかめ。大人になってまとめサイトを見ると壮大な世界が連綿と続いていて、なかなかのドラマが繰り広げられているんです。コミックスやアニメにもなってその一部は周知となりましたが、全貌はもはや世界史レベル。その裏付けが唯一無二の魅力に繋がっていたんでしょうね。
ブームは徐々に収束していきましたが、2010年以降、それこそ青春取り戻し大人買い勢が元気になり、コラボ商品が増えてきました。ニコ動に始まり、ももクロ、『北斗の拳』『スター・ウォーズ』『ワンピース』『鬼滅の刃』に『ホロライブ』。もはや懐古じゃない世代向けにも作られています。IPのセカンドキャリアとして興味深いですね。昭和男児の残り香を感じるビックリマン。キン消しと『チョロQ』もがんばれー!

©ロッテ/ビックリマンプロジェクト

ヒャダイン
音楽クリエイター。1980年大阪府生まれ。本名・前山田健一。3歳でピアノを始め、音楽キャリアをスタート。京都大学卒業後、本格的な作家活動を開始。様々なアーティストへ楽曲提供を行ない、自身もタレントとして活動。
文/ヒャダイン







DIME MAGAZINE











