日本では、花粉症にかかる人は増加傾向にあり、今や有病率は2人に1人ともいわれる。
4月に入って、発症原因の7割を占めるスギ花粉はピークを過ぎたが、今度はヒノキの花粉が飛んでくる。油断できない時期は、まだしばらく続く。
対策はいくつかあるが、花粉が飛散してこない地域に行くというドラスティックな方法が注目されている。そうした地域は「避粉地」と呼ばれ、一部の自治体は観光誘客の一環としてアピールしている。メインとなる避粉地は、スギやヒノキがほぼ自生していない北海道や沖縄県だ。
だが、関東圏の人なら有力候補がもう1つある。それが東京都小笠原村。「ゆりかもめ」竹芝駅そばの竹芝客船ターミナルから直通フェリーが出ており、他地域にはない観光資源も多い。
では、小笠原村で避粉を兼ねたワーケーションはありだろうか? 小笠原村観光局の職員に、そのあたりの事情を伺った。
クジラやイルカを間近に見られる
――私も長く東京に住んでいましたが、小笠原村に行くという発想を、もったことはなかったというのが正直なところです。都民にはなじみの薄い都内の村ですが、どんなところでしょうか?
小笠原村は、約30の島からなる小笠原諸島にあり、竹芝から南に約1,000kmの距離にあります。人が住んでいるのは、父島、そして母島だけです。それぞれの人口は、約2,000人、約450人です。父島は、東京都千代田区の2倍ほどの面積で、主要観光地は1日でぐるっと回れます。島内の公共交通機関は村営のバスのみですが、レンタサイクル、レンタバイク、レンタカーはあります。
年間20,000人ぐらいの 観光客が来島されます。観光資源は、海に関連したものが主体です。4月は、海辺や小型船からザトウクジラが見られるシーズンの終盤です。ホエールウォッチングは、冬から春にかけてがハイシーズンとなります。
夏になると、海がすごく綺麗に見え、ウミガメが産卵しに砂浜に上がってくるのを見ることができます。
また、現地にはダイビングショップが10社以上あって、ドルフィンスイムなども盛んです。
父島の中心街では、6月下旬に父島返還祭があり、8月には盆踊りや花火大会を含むサマーフェスティバルがあり、11月には大神山神社で奉納相撲大会があるなど、イベントも多彩です。
島は、元旦に海開きをするくらいですから、温暖な気候です。ですが、真夏でも32度を超えることはめったになく、むしろ都内よりも過ごしやすく感じるくらいです。
週1運航のフェリーで丸1日かけて行く
――1,000kmも離れているとアクセスが気になります。
行く方法は一つだけです 島に飛行場はなく、クルーズ船は年に数回なので、定員882名の定期船「おがさわら丸」が交通手段となります。東京の竹芝桟橋と父島の二見港を、概ね週1便運行しています。
片道で船に乗っている時間は、ちょうど24時間です。ですので、出発と帰りは丸1 日船内で過ごし、現地で 3泊4日というスケジュールで観光に来られる方が最も多いです。
父島と母島の交通も「ははじま丸」という船を使います。こちらは、週に 4~5往復ぐらいの頻度で運行しています。片道 2時間程度なので、父島から母島へ日帰り旅行される方も結構います。
Wi-Fi完備の小さな宿がたくさん
――自動的に1週間の旅となるのは、有給休暇と週末を合わせた短期ワーケーションにもマッチしていそうですね。宿泊施設や旅先で仕事をする環境について教えてください。
父島だけで 60 軒ぐらいの宿泊施設があります。ただ、小規模なところがほとんどで、大人数のグループで一緒に泊まりたいとなっても、受け入れられない場合が多いです。
また、長期滞在される方向けの、キッチン付きの宿もそれなりの数があります。
コワーキングスペースはないですが、ノートパソコンを持ち込んで作業できるカフェは数軒あります。もちろん、お泊りの宿の中でそうした作業ができるところはあるでしょうし、Wi-Fi環境はほぼ整っています。
Wi-Fi環境といえば、昨年から「おがさわら丸」船内にWi-Fiが完備されました。利用料は発生しますが、観光よりも花粉のない環境でワーケーションを頑張るという方には、朗報だと思います。
宿について1点注意してほしいのは、旅のプランを立てる際に、まず宿の空き状況を確認することです。約60 軒あるといっても、時期によってはほとんど埋まることがあります。計画倒れを防ぐためにも、最初に空室を確認し、予約してください。
スーパーの棚がほとんど空に
――宿の確保以外に、初めて行く人は「ここが注意」というポイントはあるでしょうか?
父島にコンビニはなく、スーパーマーケットは3軒ほどありますが、食品を含む売り物は「おがさわら丸」によって週1回しか入ってきません。
船が入る直前はスーパーの棚は空っぽに近くなっており、船が入って補充されますが、日を追うごとに棚がさみしくなっていきます。「島に着いてから生鮮食料品など調達」という場合、早めに買っておくとよいでしょう。
それから、夏場はそこまで猛暑にならないまでも、日差しは強いので、サングラス、帽子、日焼け止めは用意しておくことをおすすめします。それから長時間船に乗るので、酔い止めもあったほうがいいですね。
写真提供/小笠原村観光局
小笠原村観光局:https://www.visitogasawara.com
おがさわら丸(小笠原海運):https://www.ogasawarakaiun.co.jp
取材・文/鈴木拓也
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