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消えた愛車欄、垢抜けた新人たち…プロ野球の観戦バイブル「選手名鑑」は20年でどう変わった?

2026.04.12

3月末。それは待ちに待ったプロ野球開幕の季節。

ついに始まった、長くて短い約半年強のペナントレースに一喜一憂する我々プロ野球ファンには、毎年シーズンを添い遂げる心強い相棒がいる。そう、「選手名鑑」だ。

今年もたくさんの新人選手が入団し、助っ人が海を渡り日本へやってきた。スター選手が鳴り物入りで移籍した裏では、非情の戦力外通告から一縷の望みをつないだ選手が再起をかけている。選手名鑑には、今を生きる現役選手たちのドラマがぎっしりと詰まっている。

そんな選手名鑑もまた、掲載内容は移り変わってきている。「かつては住所や家族の名前まで掲載されていたものがある」と聞くとなかなか隔世の感があるが、直近数十年でもその内容は時代ととも歩んでいる。今回は、プロ野球ファンになじみ深い週刊ベースボール(ベースボールマガジン社)各年の選手名鑑号を20年分遡りながら、その変化の一端を辿ってみた。

そこまで書いていたの!? そしてひっそり消えた愛車欄・・・・・・選手名鑑の項目の変化を追いかける

20年前(2006年)の同社の選手名鑑号の項目は次の通りであった。

(2006年時点の名鑑項目)
(1)生年月日(2)投打(利き手)(3)身長・体重(4)出身地(5)球歴(6)前年成績(7)一軍通算成績(海外リーグ通算成績)(8)推定年俸(9)初出場試合(10)主なタイトル(ノンタイトルの選手は思い出の試合等)(11)家族構成(独身者は好きなタレントや理想のタイプ)(12)血液型(13)趣味・特技・カラオケの十八番(14)愛車(15)寸評

一方、今年2月に発売された最新版(2026年)の名鑑項目はこうなっている。

(2026年時点の名鑑項目)
(1)生年月日(2)投打(利き手)(3)身長・体重(4)出身地(5)球歴(6)推定年俸(7)初出場試合(8)主なタイトル(ノンタイトルの選手は思い出の試合等)(9)既婚or独身者は好きなタレントや理想のタイプ(10)血液型(11)趣味・特技(12)寸評

レイアウトの変更で掲載位置が変わった成績部分及び、趣味・特技欄からこっそり消えていたカラオケの”十八番“表記(因みに2006年の名鑑では“EXILE”“ケツメイシ”などが数多く記載されていた。今この項目が残っていたらミセスあたりが席巻していたのだろうか)以外には、この20年の中で「愛車」欄が消滅し、「家族構成」欄から具体的な構成の記載がされないように変更になっている。

追いかけてみると、まず家族構成の欄が2013年から変更されており、「妻」「妻と一男一女」など具体的に記載するスタイルから、この年以降既婚の選手は「既婚」とだけ掲載されるように変更されていた。今の感覚からすると元々なかなかリスキーな情報開示にも感じるが、ちょうどこのぐらいの時期にかけて日本でスマートフォンが爆発的に普及しており(総務省の調査によると2010年 9.7%・2011年 29.3%だったスマートフォンの世帯別保有率が、2012年には49.5%と急激に増加している)、SNSも身近な存在になり始めていたことも、個人情報をよりケアする方向への後押しとなったのかもしれない。

選手の好みやパーソナリティを知るうえで面白い項目だった「愛車」欄も、各年を見比べる限り2018年を最後に役目を終えている。“大手自動車企業の野球部から入団した選手が、入団時の愛車欄は古巣のファミリーカーだったのが、ブレイクした頃にはゴリゴリの高級外車に乗っている”など、愛車自体の豪華さに加え、定点で見ると選手の生活の変化も垣間見えるなかなか味わい深い項目だったが、なんでもシェアしやすくなった現代ではなかなか難しい項目になってしまったこともまた、時代の流れということなのだろう。

因みに2006年が現役最終年だった現・北海道日本ハム監督の新庄剛志は、同年名鑑の愛車欄に「ベンツ、BMW、フェラーリほか」と回答。当時見た時も子供ながらに「プロ野球選手すげー!」と感じさせられたことを覚えている。

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1988年生まれが中心だったこの20年間、そして約20年経って4/6が現役!?・・・・・・移り変わる表紙

週刊ベースボールの選手名鑑の特徴として、毎年表紙に12球団から一人ずつスター選手や期待のルーキーが掲載されている点がある。これについて、直近20年分の表紙を調べてみると下図の通りになった。

2006-2026年の表紙の変遷(筆者作成)

20年間(21回)の表紙で、12球団あわせてのべ約140人の選手が表紙を飾っているが、最多は7年連続で球団の顔を務め続けたソフトバンクの柳田、メジャーからの復帰後も表紙を飾った巨人の田中将(楽天時代)の9回で、次点は巨人・坂本の8回だった。いずれも黄金世代と名高い1988年世代の現役選手であり、この20年の球界の中心に君臨し続けている彼らだといっても過言ではないだろう。

また最も起用人数が多かったのは中日で16名、少なかったのは楽天とヤクルトで9名だった。ヤクルトは青木・山田・村上と3世代の野手のスーパースター3名が、楽天は黎明期から初優勝までを支えた岩隈・田中・則本のトリプルエースが、長期にわたり表紙を独占する活躍を見せている。

最後に約20年前、2007年のパリーグの顔ぶれについて触れておきたい。

日本ハム:ダルビッシュ 西武:涌井 ソフトバンク:斉藤和 ロッテ:TSUYOSHI(西岡) オリックス:平野佳 楽天:田中将

なんと、パリーグの面々は6人中4人(ダルビッシュ・涌井・平野・田中)が今シーズンを現役選手として戦っている。特に今シーズンも日本プロ野球で戦う涌井・平野・田中が今年活躍し、来年2027年の表紙を飾って約20年間のキャリアを見せつけるような展開にも期待したい。

職場の新人・ルーキーの趣味で紐解く時代の移り変わり

最後に、@DIME読者の皆さんの職場に配属されているかもしれない「新人」の視点から名鑑を見てみたい。

社内報やグループ報を発行している企業では「新入社員紹介」のような企画を掲載している媒体もあることだろう。毎年、新入社員の集合写真などに添えられている一言欄や趣味を紹介するコーナーを見ては「うちの部署に配属される方はどんな人なのかな」とチェックしている。

今回は選手名鑑の「趣味・特技欄」をもとに、そんなプロ野球界の“新入社員”の移り変わりを見ていきたい。筆者の手元にあった2006年(20年後)・2014年(干支一周前)・2026年(現在)の3世代に分けて調べてみた。

【2006年度の新人(2005年ドラフト入団選手)】
特に回答が多かった趣味・特技:
1位 音楽鑑賞 16名 2位 買い物(ショッピング) 10名 3位 映画鑑賞・読書 8名

まだ「高校生」「大学生・社会人」で別々のドラフトが行われていた2006年度の新人は、導入されてまもない育成選手を含めると約100名。そのうち、趣味欄に記載のあった選手で、最も多かった回答は選手名鑑の王道回答「音楽鑑賞」であった。2位の「買い物(ショッピング)」は回答した10名中9名が大学生・社会人であり、ここらへんは時間・金銭的な制約の差も感じられる。個別には、この年パリーグ新人王を獲得した日本ハム・八木(希望枠)の「街に出て仲間と飲んで騒ぐこと」は味があるし、沖縄出身のロッテ・相原(大・社6位)が回答した「三線」は故郷が感じられるステキな回答である。

【2014年度の新人(2013年ドラフト入団選手)】
特に回答が多かった趣味・特技:
1位 映画鑑賞 16名 2位 音楽鑑賞 15名 3位 読書 9名

干支1周ほど前の2014年。この年特に多かった回答は「映画鑑賞」。2006年には1名も回答が無かった「DVD鑑賞」と答えた新人が3名いるなど、レンタルビデオから配信(VOD形式)への過渡期だったこの時期、映画がアツかったのかもしれない。

個性的な回答としては、これまたこの年のセリーグ新人王、広島・大瀬良の「野球のことを考えること」は流石の一言。好きなタレント「ももいろクローバーZ・佐々木彩夏さん」、趣味「ももいろクローバーZのライブ鑑賞」と書いていた強火モノノフ、ソフトバンク育成1位の石川柊太がこの数年後、ももクロから自身専用の登場曲を提供され、ライブで同じステージに立つまでに至ったのは、プロ野球ドリームを感じざるを得ない。

【2026年】
特に回答が多かった趣味:
1位 サウナ・音楽鑑賞・釣り 10名
2位 睡眠(寝ること・どこでも寝られる 等) 9名
3位 ゲーム(Nintendo Switch・スマホゲーム 等) 8名

最後は今年の新人選手。「音楽鑑賞」に、どの時代も回答者が多かった「釣り」に加え、10年前までにはそれぞれ少数回答しか無かった「サウナ」「睡眠」「ゲーム」が大躍進を遂げていた。

「サウナ」以外にも、「風呂」「温泉・温泉巡り」「岩盤浴」といった回答の選手も数多くおり、「睡眠」系の回答が多いことと合わせ、各々のリフレッシュ方法を楽しんでいる様子が見受けられた。個別では「推し活(=LOVE)」(ヤクルト4位・増居)・「モルック」(楽天2位・伊藤)といった回答も現代っぽさが出ている。

また、イマドキの選手は自己アピールが上手なのか、全体的に趣味・特技欄の回答が手厚く、「プロテインの味比べ」(西武5位・横田)・「グラブのひも交換」(ソフトバンク5位・髙橋)といった本業に活きそうなものや、「犬に好かれやすい」(西武育成6位・正木)・「舌を鳴らすこと」(阪神・5位・能登)など、ちょっと深堀りたくなる趣味など、さまざまな面白い回答があった。ぜひビビっとくる趣味・特技をもった選手を探してみてほしい。

選手名鑑を通して、盛者必衰のプロ野球界において長年一線で輝く選手のすごさや、社会の変化に触れることが出来た。ぜひ、名鑑片手に、今年のプロ野球にも、より注目してみていただきたい。

文/とく

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