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自宅の無線LANルーターも対象に!?「技適」マークの制度改正で何がどう変わるのか?

2026.04.13

技適マークが、大きく変わろうとしている。

今や多くの家庭に無線LANが設置され、それに従い無線LANルーターという通信機器も普及している。この無線LANルーターであるが、通信機器である以上は日本の電波法に則った利用が義務となっている。外国製の無線LANルーターを使うには、その製品が技適マークを取得していなければ使うことはできない。何と、違反者には刑罰が課される可能性もあるのだ。

ところが、この技適マークの仕組みの一部が時代にそぐわなくなっている。「ソフトウェアの更新」という概念が備わっていないため、それが発生するとシールを張り替える作業をしなくてはならない……ということがあるのだ。

そのような状況を解消するための法整備が、国で進められている。

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技適マークと「シールの貼り替え」

「技適マーク新制度」の話題がにわかに盛り上がるきっかけになった記事がある。日経新聞が2025年7月15日に配信した『「技適マーク」15年ぶり制度改正へ 無線機器の認証、遠隔更新可能に』だ。


総務省は家庭用ルーターや基地局といった無線機器の認証制度を改正する。電波法が定める「技適マーク」と呼ぶ技術基準適合証明の貼り替えや認証番号の変更なしで、ソフトウエアを遠隔更新して使い続けられるようにする。企業は管理の手間が省け、消費者もバージョンアップした機能を買い替えなしで使えるようになるメリットがある。

(「技適マーク」15年ぶり制度改正へ 無線機器の認証、遠隔更新可能に 日経新聞)


基地局はともかく、家庭用の無線LANルーターは我々の身近にあるものだ。

この無線LANルーターだが——ソフトウェアのアップデートが入って使用する周波数などを変更する場合、認証番号を新しく取得し直した上でその表示を機器に書くか、表示シールを貼る必要がある。これが恐ろしいまでの労力を発生させる。メーカーが利用者から製品を回収し、シールを貼り直すというような極めて不合理な作業が発生することも。


・昨年度に開催された総務省「デジタルビジネス拡大に向けた電波政策懇談会」において、新しい技術基準に対応するためのソフトウェアアップデートを行う場合の技適マークの表示方法の検討について、参加者から以下の提案が示された。
・技術基準適合証明を受けた無線設備には、総務省令で定める表示(技適マーク)を付す必要がある。
・技適マークの表示については、電磁的方法による表示がされない特定無線設備では、新しい技術基準に対応するためのソフトウェアアップデートを行う場合に、新たな認証番号の表示、技適マークの貼り替えのために製品の回収を要することがある。こうした場合に製品の回収を要することなく、技適マークを表示できる方法について、検討することが必要とされた。
(ソフトウェアアップデートの認証に係る制度改正の方針(案)2ページ 総務省 太字は筆者)


技適マークの電子表示化は、確かに進んでいる。しかしそれは、スマートフォンのような画面のある機器か、外付けのディスプレイに直接接続できる機器にしか恩恵を与えていない。無線LANルーターは、電子化の恩恵の外にある機器というわけだ。

では、どうするのか?

技適マークは我々の身近に

総務省が公開している同資料には、このような説明も記載されている。


ソフトウェアアップデートによる設計変更の申請時、現行制度では、技術基準適合証明番号や工事設計認証番号が更新される。それにより、技適マークの更新も必要となるため、電磁的方法による表示がされない特定無線設備においては、製品の回収による技適マークの貼り替えが必要となる可能性がある。
(同上)


今年夏からの運用開始が見込まれている新制度では、特定の条件を満たせば証明番号の変更が不要になる。シールの貼り替えも省くことができる、というわけだ。

なお、ここで言う「無線LAN」とはBluetooth機器も含む。それを知ると、この新制度がより身近なものに感じるはずだ。

さて、この記事を執筆している最中、筆者はエンジンオイルの交換のためにカー用品チェーン店に立ち寄った。フィルターも交換してもらったため、作業はおおよそ1時間ほどかかった。その間、筆者は店内を歩き回る。ふと、車載オーディオが気になってサンプルを触ってみた。Bluetooth接続機能のある製品が気になり、これに買い換えようか……と考えている次第だ。

結局はケース・バイ・ケースの話になるはずだが、それでも技適マークのついた製品は我々の身近にあり、また我々は普段からそれを利用しているということは曲げようのない事実である。

此度の新制度導入は、ある側面においては「消費者保護」でもある。

法改正には「消費者保護」の効果も

ここでわれわれ一般消費者が気づくべきは、「通販サイトの落とし穴」だ。

無線LANルーターを含む通信機器は本来、細心の注意を払ってから購入するべき製品である。下手に海外製のものを購入すると、罰則が課せられる場合も。


質問29 Wi-Fi(無線LAN機器)にも技適マークが付いていますか?

回答29 Wi-Fi(無線LAN機器)にも技適マークがついています。技適マークの付いていない無線LAN機器の使用は電波法違反になる恐れがあります。

無線LANの機器購入・使用の際は十分ご注意下さい。
(※電波法違反は、1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金の対象となります。また、公共性の高い無線局に妨害を与えた場合は、5年以下の拘禁刑又は250万円以下の罰金の対象となります。)
(技適マークのQ&A 総務省電波利用ポータル)


此度の法改正は、消費者の日常の行為が脱法・違法状態になることを防ぐと同時に、市場に出回っている製品の「徹底管理」を促す効果も持ち合わせているのではないか。制度の簡略化は、「制度の抜け穴」を作るものでは決してない。むしろ、制度の簡略化はより一層の製品流通管理を実現させる可能性があるのだ。

参考
「技適マーク」15年ぶり制度改正へ 無線機器の認証、遠隔更新可能に 日経新聞
ソフトウェアアップデートの認証に係る制度改正の方針(案) 総務省
技適マークのQ&A 総務省電波利用ポータル

文/澤田真一

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1984年生まれ。静岡市生まれ相模原市育ち。グラップリング歴20年超。世界のスタートアップ情報からガジェットレビュー、Apple製品、キャッシュレス決済、その他諸々のジャンルの記事を執筆。

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