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えきねっとの弱点を補完した新しい予約プラットフォーム「JRE GO」とは?

2026.04.26

「弱点を認める」ということは、大人でもなかなかできるものではない。

が、それを一企業がやればどうか。「我が社のサービスにはこんな重大な欠点があります」と公表できる企業は、そうはないはずだ。JR東日本はその例外、と言えるだろう。

なぜなら、2026年秋ごろに搭乗予定の新幹線予約プラットフォーム『JRE GO』のプレスリリースの中で、従来のオンラインプラットフォーム『えきねっと』の弱点を堂々と公表しているからだ。

その上で、『JRE GO』の強みをプレスリリースの中で強調している。それが実現するかどうかはさておき、ここはJR東日本の態度を大いに評価するべきではないか。そうした点を鑑みつつ、『JRE GO』を観察していこう。

えきねっとは「使いづらい!」

「『えきねっと』は使いづらい」という言葉は、残念ながらよく耳にする。

このサービスに新規登録するにも、2024年まではMy JR-EAST IDとえきねっとユーザーIDの2つのID登録が求められた。これは今では改善つつあるとはいえ、今度はそもそものUIの問題が出てくる。考えてみれば、『えきねっと』は2000年にローンチされたサービス。この時代のインターネットは、専らPCでやるものだった。

もちろん、今は違う。スティーブ・ジョブズが全画面タッチスクリーン式のiPhoneというものを送り出してから、我々人類はスマホを日々活用するようになった。元ヒッピーの仏教徒が思い描いていた未来が、現実の光景となったのだ。同時に、ブラウジングやネットサーフィンのやり方そのものが大きく変わった。

『えきねっと』の最大の弱点は、UIがスマホに最適化され切っていないという点ではないか。

「えきねっと」は1,000万人を超えるお客さまにご利用いただいています。しかし2001年のサービス開始以来、「会員登録に時間がかかる」「列車の比較に手間がかかる」「直前の予約変更が難しい」「サイトの操作が重く(遅く)感じる」といった、改善を求めるご意見を数多く頂戴してきました。そこで、これらのご意見に応えるべく、全く新しい発想のもと、お客さまのニーズに即応することを目指す新しい予約サービス、JRE GO をスタートさせます。
(新幹線予約を最短1分で!ネット予約「JRE GO」サービスを開始します JR東日本)

このプレスリリースでも指摘されている「1検索で2~3列車ごと表示(最適な列車を探しづらい)という部分は、言い換えればスマホの縦長画面を生かし切れていないということだ。

えきねっとの「ダメな部分」を反面教師にした新サービス

スマホというものは全ての操作を自分の指の先で行わなければならない。マウス操作ではあまり苦にはならない「手順の多さ」が、スマホでは急に重荷と化してしまう。

『JRE GO』は、まさにそれらの弱点にメスを入れた新プラットフォームだ。

現時点で分かっている『JRE GO』の特徴は、まず「初めての方でもすぐに利用開始できる」点、そして「繁忙期でも乗りたい列車がすぐ見つかる」点、「急な予定変更にもすぐ対応できる」点である。

「えきねっと」では、検索結果に表示される列車数が3本に限られているため、特に繁忙期には、お客さまが希望する条件で空いている列車を探すのに、画面を何度も行き来する必要がありました。JRE GOでは、1度の検索で対象区間の全列車を表示し、シートマップで号車・座席位置・併結(はやぶさ/こまち 等)も同時に表示することで、すぐに希望の列車を見つけられるようになります。
(同上)

とにかく、このプレスリリースは各項目ごとに『えきねっと』の弱点や不評点を隠すことなく公表し、それを改善点として自覚しているのだ。JR東日本の真摯な姿勢がよく伝わる。筆者自身、このようなプレスリリースはあまり見たことがない。

ただし、『えきねっと』が日本全国の新幹線の予約に対応している一方、『JRE GO』はJR東日本管内のそれに範囲を絞っている点も言及しなければならない。

これは言い換えると「Suicaと紐付けする新幹線eチケット発行に対応しているエリアに絞っている」ということであり、『JRE GO』が目指すシンプルかつ分かりやすいサービスを目指すにはどうしてもやらなければならなかった「選択と集中」と言えるだろう。どちらにせよ、JR東日本がここに来て「本気のアプリ」を開発し、世に送り出す寸前であることははっきり書いておく必要がある。

あっという間に普及する可能性も

となると、次に期待されるのは「他のJRグループの動き」だ。『JRE GO』に追随するアクションを起こすのか、そうであるとしたらどのような角度からアクションを起こすのか。そうしたことは、今の時点ではまだ未知数であり断言はできない。

しかし、交通関連のテクノロジーの進化とその定着は、いつの時代も極めて早い。

たとえば、JR東日本はかつて『イオカード』という磁気式プリペイドカードを販売していた。このイオカードのローンチは1991年。しかし、それから僅か10年で交通系ICカードSuicaが登場する。Suicaが大いに普及して今に至る流れは、もはや説明不要だろう。

このような具合に、交通関連の新サービスは「気がつけば誰しもが使っていた」という状況になりやすいのだ。『JRE GO』もそうなる可能性は十分にある。

【参考・画像】
新幹線予約を最短1分で!ネット予約「JRE GO」サービスを開始します JR東日本
新幹線予約を最短1分で!ネット予約「JRE GO」サービスを開始します PR TIMES

文/澤田真一

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1984年生まれ。静岡市生まれ相模原市育ち。グラップリング歴20年超。世界のスタートアップ情報からガジェットレビュー、Apple製品、キャッシュレス決済、その他諸々のジャンルの記事を執筆。

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