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SUV戦国時代に満を持して登場!ホンダの新型「CR-V」 ブラックエディション4WDの実力検証

2026.04.08

初代が1995年に登場したホンダCR-Vは、乗用車系プラットフォーム(シビック)をベースにした都市型ライトクロカンとして大ヒット。その後、2016年にはガソリン車とともにハイブリッドも用意する5代目となり、2022年には6代目へと進化。しかし、北米市場を見据えた全長4700×全幅1865×全高1680~1690mmのサイズは、当時の感覚として「日本市場では大きすぎる・・・」という判断もあり、販売を見送り。2024年7月にe-FCEV=燃料電池車のFCVモデルを実験的に北米から逆輸入しリース販売していたものの、一般ユーザー向けではなかった。

初代CR-V
6代目CR-V FCV

SUV戦国時代に、満を持して登場

しかし、現在の世界的SUVブーム、日本市場でも売れているクルマの4台に1台がSUVという時代、ミッドサイズSUVの体躯が軒並み大型化される中、満を持して6代目のマイナーチェンジモデル(6.5世代)を日本市場に、e:HEVと呼ばれる2モーターのストロングハイブリッド仕様のみを、タイ生産の逆輸入車として復活させたのである。

この@DIMEではすでに新型CR-Vの詳細をお伝えしているが、ここでは箱根の山道、高速道路を試乗した、e:HEV RS、および上級のe:HEV RS BLACK EDITIONの2タイプの4WDモデルのインプレッションをお届けしたい。最初に行っておくと、待った甲斐ある仕上がりだったのである。

CR-V e:HEV RS BLACK EDITION

ホンダSUVフラッグシップモデルとしての風格

さすが、ホンダSUVのフラッグシップモデルだけに、エクステリアデザインは存在感と品格あるもので、こう言っては何だが、土のニオイをあまり感じさせない、初代からの都会派SUVというイメージを引き継ぐものとなっている。全長4700×全幅1865×全高1680~1690mmという堂々とした、小さすぎず大きすぎないボディサイズもその印象の要因だろう。※ZR-Vは全長4570×全幅1840×全高1620mm。

グレードは「ロードセイリング」の略であるRSを基本に、専用エクステリア、電動パノラミックルーフ、運転席&助手席シートベンチレーション、ホンダセンシング360を追加したRS BLACK EDITIONの2タイプで、RSにFFと4WD、RS BLACK EDITIONに4WDのみが用意される。価格はRSのFFが512.27万円、4WDが539.22万円。RS BLACK EDITIONが577.94万円となる。なお、繰り返しになるが、全車ハイブリッドのe:HEVモデルであり、本革シート、運転席8ウェイパワーシート、最新のホンダセンシング、グーグル搭載9インチホンダコネクトデイスプレー、ホンダコネクトが標準装備される。

6.5代目のパワーユニットは6代目からトルクアップした2L直4直噴アトキンソンサイクルDOHCエンジン(148ps、18.7kg-m)+モーター(184ps、34.2kg-m)、新たにエンジン直接駆動をハイ/ローで行うギアを持つ、2モーターのストロングハイブリッドのみ。WLTCモード燃費はFFが19.8km/L、4WDが18.0~18.2km/Lと優秀。最低地上高はFFが200mm、4WDが210mmと、SUVとして十分なクリアランスが確保されている。合わせて、最小回転半径は5.5mと、全長4700mmのSUVとしては小回り性、駐車性も文句なしと言っていいだろう。

4WDシステムの進化ポイント

試乗した前後をプロペラシャフトでつなぐ機械式4WDモデルは4WDシステムも進化。これまでの前後駆動力配分は最大60:40だったのだが、この6.5世代では最大50:50に可変できる制御が盛り込まれている。つまり、後輪の駆動力が増し、加速時の駆動力アップにつながることになる。ドライブモードにはエコモードに相当するECON、NORMAL、SPORT、SNOW、パワートレーン、ステアリング、エンジンサウンド、メーターを任意にセッティングできるINDIVIDUALの5モードが用意されている。

さて、235/55R19サイズのミシュラン・ラティチュードスポーツ3というスポーティなタイヤとノイズリデューシングホイールを組み合わせた、やや硬めのかけ心地を示す本革シートに身を預けて新型CR-VのRS 4WDモデルを、まずはノーマルモードで走らせれば、さすがに車重1800kgの重さを感じさせるスタートとなった。しかし、その車格感、重厚感の印象は速度を上げるにつれ変化。大柄なボディにして人車一体感ある乗り味に変わっていくのである。

安心安全の乗り心地、ドライブモード

乗り心地はあらゆるシーンで快適そのもの。上級ドイツ車的質感、ドシリとした重厚感ある、路面の段差やうねりを上質にしなやかにいなす、終始、硬めの乗り心地を示すZR-Vとは別物の快適感ある路面を舐めるようなフットワークテイストが心地よい。そして静かだ。EV走行時は当然として、街乗りではもちろん、山道走行でのハイ/ローが加わったエンジンモード走行中でさえ、車内はホンダSUVのフラッグシップモデルに相応しい静粛性に感心させられる。

山道でドライブモードをスポーツモードにセットしペースを上げれば、ジェントルさを失わない範囲でアクセルレスポンスが高まり、一段とパワフルになるとともに、CVTにして有段変速機のようなステップ感ある変速が気持ちいい。箱根の狭いクネクネ道を走らせても、Aピラーとドアミラーの隙間の大きさによる斜め前方視界の良さと、荒れた路面でもびくともしない剛性感、熟成された足回り、緻密な4WD制御、スポツータイヤによる全高、最低地上高を感じさせない人車一体感あるニュートラルな操縦性、安定感に満足できた。

しかも、走り出しでやや重く感じた運転感覚は、こうした場面では一変。とくにコーナー出口でのリヤから押し出されるような加速の軽快感が顔を出し、ドライバーのスポーツ心を高揚させてくれるのだから楽しい。このあたりは走りの楽しさを決して忘れないホンダのSUV、フラッグシップSUVらしさだろう。スポーツモードでエンジンを高回転まで回しても、スピーカーからの疑似音の演出による盛り上がりはあるものの、そのサウンドが心地よいから、うるささなど全く感じずに済み盛り上がれるところもホンダ車らしく好印象だ。ちなみに、山道の下りではEV走行に徹するから、これまた静かだった。

高速走行ではビシリとした直進性、ドシリとした安定感に終始。ドライブモードはエンジンモードになるものの、耳に届くのはほぼロードノイズのみ、という車内の静かさがここでも維持される。

欲を言えば、いい意味でSUVにもかかわらず上級サルーン的乗り味を備えていることから、とくに中高速域でのロードノイズをもう少し抑えられた静音タイヤの装着であればさらなる静かさに包まれ、SUV×サルーンの感覚に浸れるはずだが、静粛性と走りの両立ということであれば、納得できそうだ。

そうした走りの印象は、RS BLACK EDITIONでも変わるところはないが、こちらはホンダセンシング360を使うことでほぼ自動レーンチェンジも可能となる(どうしても必要とは思えないが)。

ところで、ホンダのフラッグシップSUVとして、室内の広さはどうだろう。車格、サイズから前席にゆとりがあるのは当然として、ここでは後席をZR-Vと比較してみたい。

ホンダZR-V 撮影 雪岡直樹

身長172cmの筆者のドライビングポジション基準の後席居住空間は、CR-Vが頭上に160mm、膝回りに最大285mm(190mmのスライド機構あり)。着座性、立ち上がり性にかかわるフロアからシート座面前端までの高さ=ヒール段差350mm(かなりアップライトとなり椅子感覚で快適に座れる)。一方、ZR-Vは頭上に130mm、膝回りに245mm。ヒール段差は295mm。つまり、CR-Vのほうが頭上、膝回りともに余裕があり、ヒール段差がたっぷりあり、シートバックに8段リクライニング(115度)機構もあるため、より快適に、より自由な姿勢で過ごせる後席になっているということだ。※ZR-Vでも筆者なら狭さなど感じないが。

新型CR-Vの後席
ZR-Vの後席 撮影 雪岡直樹

最後にちょっと気になった点を報告すると、500万円オーバーのホンダのフラッグシップSUVだけに、シートヒーターやステアリングヒーターといった寒い時期のための装備が嬉しい一方、日本の夏の暑さを考慮すれば、ゆとりある空間の後席のエアコン吹き出し口に、温度調整が独立して行える3ゾーンフルオートエアコンの設定があればなおよしだろう。また、Google搭載のホンダコネクトの通信料が1年間のみ無料という点も、周りを見渡せば最低3年感無料としてほしいところだ。

とはいえ、ホンダSUVに欠かせないCR-Vというブランド、車種が、プレミアムサルーンに匹敵する走行性能、最新の運転支援機能を携えて復活したことには迷うことなく拍手を送りたい。これだけ乗り心地が良く、姿勢変化が少なく、僅かなロードノイズを除けばめっぽう静かに走ってくれるのだから、愛犬とともにドライブを楽しむドッグフレンドリーカーとしても文句なしだろう。

ホンダCR-V

文・写真/青山尚暉(モータージャーナリスト/ドッグライフプロデューサー)

プロミュージシャンからいきなり自動車専門誌の編集者を経験した後、モータージャーナリストに。新車試乗記や自動車関連コラム、防災記事などを幅広い媒体で執筆。クルマのパッケージング、洗車”オタク”でもある。また、ドッグライフプロデューサーとしても活動。愛犬とのドライブ術、ペットと泊まれる宿厳選紹介、ドッグフレンドリーカー選びについて多方面で情報発信中。著書に「ぼくたちの外車獲得宣言」(リヨン社刊)、「すごい海外旅行術」(講談社刊)、「愛犬と乗るクルマ」(交通タイムス社刊)など。輸入車の純正ペットアクセサリーの開発にも携わっている。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員(1994年~。現在は小学館DIME推薦)。

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