今やすっかり一般的になった「推し活」という言葉。アイドルやミュージシャン、俳優、キャラクターなどを応援する=推す活動のことを指すが、実際のところ、どれくらいの人が取り組んでいるのだろうか?
ビデオリサーチ内の生活者に関するシンクタンク「ひと研究所」はこのほど、全国男女15~69歳9,112名を対象に、「推し活・ファンエンゲージメント調査2026」を実施し、その調査結果の一部を公開した。
【調査開始以来初】推しがいる・ある人の割合が全体の4割超え
全国15~69歳の男女9,112名に「推し」の有無について質問したところ、推しがいる・あると回答した人は40.9%で、2025年調査と比較すると、すべての年代で上昇し、割合では2024年の調査開始以来初めてとなる4割に達した。年代別の結果をみると、20代では2024年から+10.7ptと大きく伸長しており、約6割に推しがいることがわかった。また、40~60代においても右肩上がりで伸長している。
【図1】推しがいる・ある人の割合(2024年、2025年、2026年比較)/ 単一回答
自由に使える時間の約3割を推し活に費やす結果に。10~20代は自由時間の約4割を推し活に使っていることが判明
推しがいる・あると回答した人を対象に「自由に使える時間のうち、推し活に使う時間」を質問したところ、1週間の平均自由時間 289.4分のうち32.5%の時間(94.2分)を推し活に充てていることが明らかになった。年代別でみると、10~20代では自由に使える時間の約4割を推し活に費やしていることがわかった。
【図2】自由に使える時間(週平均)/推し活に使う時間(週平均)
推し活にかける1か月あたりの支出(中央値)は全体で3,000円、20代が5,000円と最も高い結果
続いて推し活にかける「お金」についての調査において、1か月あたりの支出の中央値は3,000円であることが判明した。年代別でみると、20代が最も高く(5,000円)、他の年代よりも、推し活への支出水準が相対的に高い様子がうかがえる。
また、20代では約6割(59.7%)が1か月に5,000円以上推し活に費やすと回答した。さらに、推し活に「月に10万円以上」使う人も20代(1.9%)が最も多い割合であることが判明した。
【図3】推し活に使った金額(1か月平均)
推し活に対する支出の内訳では、10~40代では「グッズ」への支出が最も多く、50~60代では「鑑賞のための作品購入(CD・DVD・配信映像・書籍・ゲームなど)」が最も多い回答(50代:60.8%、60代:61.8%)となった。特に10代では、グッズの割合が76.7%と高く、“モノ”に対する消費が多い一方で、50~60代ではコンテンツ鑑賞にお金をかける傾向が読み取れる。
さらに、50~60代では「ライブ・イベントチケット(リアル参加)」や「遠征費(交通・宿泊など)」も他の年代に比べて高く、推しに直接会う、作品にリアルに触れるといった“その場で体験する価値”にお金を使う傾向が見られた。
こうした結果から、推し活における支出は一様ではなく、若年層では“所有する楽しみ”、年代が上がるにつれて時間的・金銭的な余裕から、“体験し、味わう楽しみ”へと関心が移っていると考えられる。
【図4】推し活支出の内訳
推し活行動 10代1位は「公式の動画・配信コンテンツ視聴」で7割、再生回数を意識した視聴行動も
具体的な推し活行動について質問したところ、全体で最も多かったのは「公式の動画・配信コンテンツを見る(YouTube等)」となった。特に10代では約7割に達しており、動画プラットフォームが推し活の入り口として大きな役割を果たしていることがわかる。
また10代では「YouTubeや配信の再生回数を増やす」(60.9%)が他の年代と比べて高く、再生回数を意識した行動が多く見られることから、若年層ではプラットフォーム上での反応や数値を通じて、推しへの貢献意識を感じられる関わり方が選ばれている可能性が考えられる。
一方で、50~60代では「テレビ番組を見る(リアルタイム)」の割合が高く、若年層とは異なる傾向が見られた。若年層ではYouTubeなどの配信サービスを中心に推しと接しているのに対し、50代以上ではテレビのリアルタイム視聴を通じて推しに触れる行動が比較的多く、推し活におけるメディア接触のかたちには年代差があることがわかる。
また、上位には「『○○(推しの名前)』の推しであることを周囲に公言する」という推し活行動もランクインした。20代や60代で最も高く、推し活が自分らしさを表現する手段として機能している様子が読み取れる。推し活は「個人的な楽しみ」にとどまらず、「他者とつながるためのサイン」として、周囲との関係性の中で自分を示すコミュニケーションの一部としても機能しているかもしれない。
【図5】推し活行動TOP10
<調査概要>
・調査タイトル:ひと研究所 推し活・ファンエンゲージメント調査2026
・調査期間:2026年2月9日~2月12日
・調査対象:男女15~69才
・調査方法:インターネット調査
・調査地域:全国
・有効回答数:スクリーニング調査 9,112名 本調査2,639名
出典元:ビデオリサーチ ひと研究所調べ(2026年2月「推し活・ファンエンゲージメント調査2026」)
構成/こじへい







DIME MAGAZINE

















