ローカル鉄道の経営は厳しく、どこも知恵を絞っている。そんな中、異色の策を打ち出しているのが銚子電鉄だ。今度はナウル共和国とコラボってどういうこと!?
駅のネーミングライツが国境を越えた!!
銚子電鉄は長く経営難に苦しみ、2006年には『ぬれ煎餅』を販売、15年には駅の命名権を販売して危機を乗り越えた。その駅ネーミングライツを昨年取得したのがなんと、ナウル共和国だ。
駅舎内に記念博物館の『ナウル共和国銚子パビリオン』が開館し、伝統衣装などを展示。さらに一部の車両ではナウル語で車内放送が行なわれている。なぜなじみの薄い南太平洋の小さな共和国とのコラボが実現したのか。
「弊社の開業102周年に社員が『祝開業POP』をSNSに投稿し、大きな反響をいただきました。その投稿を見たナウル政府観光局が同じような投稿をしたことでより話題になり、こうした縁でコラボが実現しました」(竹本勝紀さん)
笠上黒生駅の乗降客は「かなり増えた実感があります」(竹本さん)とのこと。クリアファイルなどナウルとのコラボ商品も人気で、ビジネス的には大成功。乗客減少に苦しむローカル鉄道が、銚子電鉄の戦略に感化され、今後、ユニークな戦略を打ち出すかも!?
ナウル共和国とは?
太平洋南西部に浮かぶナウル島を領土とする共和国。1968年に独立。リン鉱石の輸出で経済が潤っていたが、枯渇してからは苦境に。現在は再びリン鉱石を輸出している。



ネーミングライツによって笠上黒生駅の駅名標が「ナウル共和国かさがみくろはえ」に。駅舎の駅名標でナウル国旗の右に描かれているのは、ナウル島の形をしたナウルくん。
バズったダサいPOPがクリアファイルになった!

コラボのきっかけになったナウル共和国とのPOP。このクリアファイルが販売されている。

銚子電鉄 代表取締役社長
竹本勝紀さん
「ナウル共和国とのコラボは今回が初めてです。『なぜ銚子電鉄で……』という声もありますが、笠上黒生駅の乗降客も増え、好評です」
崖っぷち!銚子電鉄の面白ビジネス戦略の数々
バズらせるのが得意!!

銚電を救った奇跡の煎餅
車両の修理費を稼ぐために販売。社員が公式サイトで購入を呼びかけて話題になり、大ヒット。

ぬれ煎餅に続け!と2018年に登場
「経営状況がまずい」にちなんで命名された棒菓子。おなじみのあの棒のパロディー商品。

変電所の修繕費調達のために映画を製作!!
銚子電鉄を舞台にしたホラー映画を製作。タイトルは『カメラを止めるな!』に触発されて命名。

取材・文/金子長武 イラスト/宇野将司 写真提供/銚子電鉄
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25年前にSuicaが誕生してから、各鉄道会社は旅客輸送以外の分野を含め、新たなサービスの提供を進めてきた。ここ最近ではさらに進化し、「貨物新幹線」「無人運転」「推し活」など時代に合わせたサービスや事業を拡大している。中でもJR東日本は「Suica Renaissance」を掲げ、Suicaのアップデートを進めている。今月のDIMEでもそんな進化する鉄道を大特集、注目のキーワードと共に紹介している。
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