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〝10年後のより便利な社会〟を目指すJR東日本のプロジェクト「Suica Renaissance」とは?担当者に直撃取材

2026.04.05

Suicaの進化が発表され、今後目が離せない鉄道サービス。現在発売中の雑誌『DIME』5月号では、「シン鉄道ビジネス」を大特集している。

今回、その中から紹介するのは、新時代のSuicaプロジェクト「Suica Renaissance(スイカ ルネッサンス)」。本格的に動き出す、その構想が示す未来の鉄道は?中心にいる2人のキーパーソンに聞いた。

Suica Renaissance

Suicaの当たり前を超えるとは!?JR東日本に突撃取材!!

平井辰徳さん

東日本旅客鉄道
マーケティング本部 Suica・決済システム部門
Suica Renaissance ユニット(Suica戦略) マネージャー
平井辰徳さん

今回のプロジェクトを統括。Suica Renaissanceの前から、改札システムのセンターサーバー化などSuicaに関する技術に関わる。

小澤 達さん

東日本旅客鉄道
マーケティング本部 Suica・決済システム部門
決済・金融ユニット マネージャー
小澤 達さん

teppayやJRE BANKとのリンクなど、プロジェクトの3つの柱の中で、決済(金融関係)に関連する事業に携わる。

「移動」「決済」の手段 Suicaの当たり前を超える

──2024年12月に「Suicaの当たり前を超えます」というタイトルのニュースリリースが出て、存在が知られるようになった「Suica Renaissance」。ですが、現時点ではプロジェクトが見える形で動き出していないため何がどうなるのか? イメージがつかめていない人が多いと思います。具体的には、どんなところが〝Renaissance〟なのでしょうか。

平井 現在のSuicaは、チャージの限度額が2万円、鉄道をはじめとした交通運賃の決済、コンビニやドリンクの自販機、SuicaのIC読み取り機のあるお店での代金の支払いの際に活用されています。この「チャージの限度額」や「IC読み取り機のあるお店」という、利用される方が「Suicaってこういうものだよね」と思っている固定観念を超えるシステムを構築しようというものです。わかりやすいところで言うと「チャージして使う」という仕組みだけでなく、銀行口座と紐づけて使った分だけ口座から引き落とされるとお考えください。

小澤 SuicaとQRコード決済と連携させるとか(詳細はコチラ)。

平井 Suicaのサービスが始まったのは2001年。鉄道を利用するたくさんの方がスムーズに改札を通過するためのシステムとして開発されました。それから25年。技術的な進歩はもちろん、キャッシュレスの支払いシステムが社会に浸透したことによって「こんなことがSuicaでできたら便利なのに……」と感じる場面も増えました。

小澤 そこで、これまでのSuicaの枠組みでなく、最新の技術とSuicaでできることをいろいろやっていこうと考えたのです。

──Suica Renaissanceでは、これまでのSuicaの機能である「移動」と「決済」のカテゴリーで「当たり前」を超えるほか、「地域でSuicaを活用すること」が利用シーンにおける柱となっています。(詳細はコチラ)これはどういったものなのでしょうか。

平井 利用される方の声に「タッチするだけで瞬時に支払いなどのやりとりを終えることができるのがいい」というものがあります。そんなSuicaの利便性を生活の中で活用すべく、行政申請などの様々な手続きの簡略化に使っていただきたいという思いから「地域」を柱にあげました。

小澤 JR東日本は鉄道会社です。便利な生活から生まれる地域社会の活性化は、移動の需要を生み出し、鉄道を利用する人の増加につながります。

──なるほど。Suica Renaissanceは鉄道の利用者を増やすための施策という面があるのですね。

Suica

一瞬でデータを認識するICカードの強みを活かしたプロジェクト。ICカード改札が普及したように全国にサービスが広がる可能性も。

新たな改札システムは移動の感覚を大きく変える

──プロジェクトはどのような流れで進めていくのでしょうか?

平井 2024年から10年かけて「当たり前」を超える計画です。昨年は「Welcome Suica Mobile」という訪日外国人向けのアプリをリリースしました。これまでは「Welcome Suica Mobile」という訪日外国人向けのICカードを入国後に手に入れ、券売機でチャージする必要がありましたが、日本へ出かける前にその準備が可能となり、シームレスな移動が行なえるようになりました。

──徐々に進化をしているSuicaは、さらにアップデートする。

小澤 今年の秋からは「teppay」のサービスを始めます。イメージしやすく言うと、SuicaにダイレクトにチャージできるQRコード決済といったものです。

平井 先ほども触れましたが、Suicaの最大の特徴は〝処理速度の速さ〟。この速さを生かしつつ、2万円の当たり前、チャージの当たり前を超えるものとして「teppay」を活用します。

──新型改札の実験が行なわれている駅もありますが、これもプロジェクトの一環でしょうか。

平井 フラップ式のゲートがないウォークスルー改札ですね。現在は顔を使った認証実験を行なっていますが、それで進めるのか、別の認証技術を採用するかはまだ決まっていません。改札は決済に関る部分です。双子の兄が通過したのに弟と認識してしまうと、弟の銀行口座からお金が引かれてしまう。ミスがあってはいけないので、実証実験を重ねて確実な技術が構築できたらと。ウォークスルー改札が実現できると、駅だけでなく移動の概念さえも大きく変わっていくのではと考えています。

小澤 これまでは改札口を通って、列車に乗って、改札口を出るという流れでした。ですが改札口という生活空間と鉄道施設を隔てるものがなくなることで移動がシームレスになるのです。

──移動の際にエスカレーターや動く歩道に乗る感じですね。

平井 電車での移動もそのような感じになる可能性があります。Suicaの当たり前を超えたあとは、移動の当たり前が変わる時代となるでしょう。

東京圏、地方ともにSuicaの使い勝手が向上

Suica

サービスの多くはスマホのアプリが使用されそうなので、ICカード機能をスマホに搭載する「モバイルSuica」は今後必須のアプリとなっていくだろう。

Suica

訪日外国人がシームレスに利用できるように

Suica

春からは新幹線のチケット購入機能も搭載予定。駅の指定券券売機や特急券を販売する有人窓口の混雑が緩和されるうえ、増え続ける外国人観光客もシームレスに移動できるようになるだろう。

2人の識者はSuica Renaissanceをこう見る!

便利さと事業者の負担の落としどころがどうなるか

利用者にとって便利なサービスは、事業者がたくさんの利用者情報を保管するという側面を持ちます。顔認証改札のようなたくさんの情報が紐づけられて成り立つシステムで、不特定多数の人の情報を管理するのは大変な作業かと。なので、顔認証の改札は定期券を持つ人など限定された利用者に向けたサービスになると予想します。

梅原 淳さん

鉄道ジャーナリスト 梅原 淳さん
1965年生まれ。銀行員、鉄道雑誌編集者を経てフリーランスの鉄道ジャーナリストに。情報番組などで鉄道関連のニュース解説を行なう。

エリア限定の当たり前をどう超えていくのかに注目

Suicaなどの交通系ICカードは現在、JR東日本の駅からJR東海の駅へ移動するなど、2社以上JR線にまたがる乗車ができません。そのため、東海道線で横浜から沼津へ行く場合などは、切符を買う必要があります。このような現状の不便な点をどう超えていくのか、JR東日本さんとほかのJR各社さんの今後の連携に注目です。

渡辺雅史さん

DIMEライター 渡辺雅史さん
本誌の「Data Watching」などのページで執筆する鉄道好きライター。在来線を長時間走る特急が好き。国内の全鉄道路線に乗車済。

Suicaのペンギンが卒業!
新イメージキャラクターの誕生プロセスが発表!!

Suica Renaissance

昨年11月、Suica Renaissanceの新たな情報とともに発表された新たなイメージキャラクターを生み出すプロジェクト。その計画がいよいよ動き出した。本誌で連載『scenes』を執筆する小山薫堂さんを座長とする選考委員会はどんなキャラクターを最終候補に選ぶのか?

Suica Renaissance

JRE WALLET「改札タッチ de SuicaのペンギンGET!」キャンペーンがスタート

JRE WALLET

2026年度はペンギングッズをゲットできるプレゼントキャンペーンが多数開催される予定だ。

3月に特設ウェブサイトを開設

ペンギン

2001年から四半世紀にわたり活躍したペンギンへの感謝の気持ちがこもった特設サイトが今月オープン。

取材・文/渡辺雅史 撮影/タナカヨシトモ(人物) 写真提供/JR東日本 編集/寺田剛治

Suica誕生から25年、キーワードで読み解く鉄道ビジネスの最新事情

25年前にSuicaが誕生してから、各鉄道会社は旅客輸送以外の分野を含め、新たなサービスの提供を進めてきた。ここ最近ではさらに進化し、「貨物新幹線」「無人運転」「推し活」など時代に合わせたサービスや事業を拡大している。中でもJR東日本は「Suica Renaissance」を掲げ、Suicaのアップデートを進めている。今月号のDIMEでもそんな進化する鉄道を大特集、注目のキーワードと共に紹介している。

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DIME最新号

最新号
2026年3月16日(月) 発売

やっぱり野球が好きだ!『MIX』の立花投馬が表紙を飾る最新号のDIMEはプロ野球・高校野球から球場グルメ、あだち充作品の魅力まで野球愛を全方位に深掘り。さらにSuicaの変革や各鉄道の新ビジネスを幅広く取材したシン鉄道ビジネス特集も。

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