世代を超えて浸透しつつある「リユース」への意識。長年の買い物で多くのモノを持っているシニア層はどのように捉えているのだろうか。
コメ兵(KOMEHYO)は、全国65歳以上のアクティブシニア※男女554名を対象に消費行動に関する独自調査を実施した。
※アクティブシニア:本調査では、自身の健康状態や経済状況を良好と捉え、新しい価値観を積極的に取り入れ、趣味や社会活動などに意欲的な65歳以上と定義している。(調査スクリーニングにて抽出)
アクティブシニアの半数が「サステナブルな価値観」に共感。リユース品の購入について8割超が肯定的
アクティブシニアへモノに対する価値観を聞いたところ、多くの人が「モノを捨てずに次の使い手へつないでいきたい」と考えていることがわかった。
例えば、「使えるモノを『捨てる』ことには、罪悪感や抵抗を感じる」と回答した人は67.7%、また、「自分が大切にしてきたモノは、価値を理解してくれる誰かに使ってほしい」と考える人も54.7%と半数を超えている。
また、「若い世代が中古品を賢く利用する『サステナブルな価値観』に共感する」と回答した人は56.4%で、若い世代が牽引するサステナブル意識がアクティブシニアにも浸透しているようだ。
リユース品を購入することについては、「良いものを手ごろな価格で手にいれる『賢い買い物』だと思う(40.9%)」、「もう売っていない名品が手に入る『良い選択肢』だと思う(10.4%)」、「品物やジャンルにもよるが、状況によっては『検討したい選択肢』である(33.5%)」を合わせ、84.8%が肯定的に捉えていた。リユースの活用についてもポジティブな回答が多い結果に。
「『終活』や『生前整理』に対する、あなたの考えに最も近いものはどれですか」と質問したところ、「人生の終わりへの準備というより、これからの人生を身軽に楽しむための『ポジティブな整理』だ」と回答した人が23.4%、「どちらかといえば、身軽になるための前向きな行動だと思う」と回答した人が52.1%、合わせて7割超のアクティブシニアが終活をポジティブに捉えていることがわかった。
アクティブシニアの7割超がリユースの利用経験あり。金銭的メリットよりも「モノの循環」を意識してリユースを活用
リユース(中古品の売買)の利用経験については、71.3%が「ある」と回答した。内訳は「売ったことも買ったこともある」が43.8%と最も多く、売買の双方向で活用が進んでいる実態が明らかに。
売却の動機としては「不要なものを片付け、家の中をスッキリさせたいから(68.2%)」が最多で、次に「捨てるのはもったいなく、誰かに再利用してほしいから(55.4%)」となった。
これは、「売って得たお金を食費や生活費の足しにしたいから(16.7%)」や「趣味やレジャーに使うための『お小遣い』を稼ぎたいから(11.5%)」といった金銭的な理由よりも多い結果となっている。
この結果から、多くのアクティブシニアにとってリユースの活用は単にお小遣いを稼ぐためというより、家の中をシンプルに整理し、出てきた不要なモノは捨てずに次に渡したいという「モノの循環」を意識されていることがわかった。
ここでもアクティブシニアの間でサステナブルな意識が浸透していることが伺える。
関連して、売却先に求める要素としても「少しでも高く売れること(39.2%)」より、「その場ですぐに現金化または手続きが完結する『スピード感』」(42.6%)」を重視する結果となった。
売却益の使い道意向は「旅行」が最多。「貯金よりも贅沢に使いやすい」心理が背景に
「もし、家の中の不用品を売って「5万円~10万円」の臨時収入が入ったとしたら、そのお金を何に使いたいですか」と聞いたところ、1位は「国内・海外旅行の『旅費』や『旅費の足し』(31.2%)」となり、「日々の『生活費』(30.6%)」を上回った。
「贅沢な食事(20.4%)」と合わせると、過半数が体験(コト消費)への支出を希望していることが分かる。
不要なモノを売って得た資金を生活費の補填ではなく、旅行などの非日常的な体験に「再投資」したいという結果は、趣味や社会活動などに意欲的で、余暇を積極的に楽しむアクティブシニアならではの傾向と言えるかもしれない。
また、約半数(49.2%)が貯金を切り崩すよりも、「売って得たお金の方が贅沢に使いやすい」と回答していた。
将来への備えである貯金とは異なり、不要なモノを売って得た資金の活用は心理的なハードルが低く、「趣味やレジャーを楽しむための資金」として捉えられ再投資されやすいようだ。
こうした、不要なモノを売って体験に変えるライフスタイルについて、13.7%が「モノが形を変えて『新しい思い出』になるようで非常に満足度が高い」、40.6%が「賢く人生を楽しんでいる実感がある」と計54.3%のアクティブシニアが肯定的に評価しており、モノからコトへの循環消費に意欲的であることがわかった。
まとめ
調査の結果、リユースの活用率は高く、不要なモノを手放して得た資金を「旅行」などの体験へ活用する意欲が高いことも明らかになった。
また貯金を崩すよりも「モノを売って得たお金の方が贅沢に使いやすい」という回答が約半数にのぼった点は、物価上昇などを背景に生活防衛意識が高まる中でも、リユースで得た資金は“プラスアルファの資金”として、人生を楽しむために前向きに活用されている様子がうかがえる。
実際にKOMEHYOの店頭でも、整理した品物の買取資金を、夫婦での旅行や趣味、今の自分に合うアイテムへの買い替えに充てるなど、リユースをポジティブに活用される利用者の様子が多く見受けられるという。
これまでKOMEHYOが実施してきた調査では、Z世代を中心に「リセールバリュー(再販価値)」を意識したモノ選びや、不要なモノを売った資金で新たなモノを購入し価値を循環させる「循環消費」の浸透が確認されていた。
今回の調査結果で、モノや資金の価値を次へとつなげる意識は、シニア層にも着実に広がっていることが判明。
環境省の発表では、国内リユース市場規模を2030年までに2024年比32%拡大し、約4兆6千億円へ引き上げる目標が掲げられている。
モノの価値を循環させて人生を豊かにするこのライフスタイルは、今後、シニア層においても、当たり前の「賢い選択肢」としてさらに広がりを見せていくことが予想される。
調査概要
調査内容 :アクティブシニアの消費意識調査
調査期間 :2026年2月3日(火)~2026年2月4日(水)
調査人数 :554名
調査対象 :全国の65歳以上、アクティブシニア(調査スクリーニングにて抽出)
調査機関 :株式会社ジャストシステム「Fastask(ファストアスク)」
調査手法 :インターネット調査
構成/Ara







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