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製造も輸出入も2027年末に終了、蛍光ランプをLEDランプに交換する場合は「劣化した蛍光灯器具による事故」に注意

2026.03.30

内部部品の劣化により、発煙・発火につながるおそれ

2022年3月と2023年11月に開催された「水銀に関する水俣条約締約国会議」において、全ての一般照明用蛍光ランプの製造・輸出入は2027年末までに終了することが決議された。これを受けてLED化率は2025年末時点で66.4%と、LED照明への移行が進行している。

蛍光灯をLED照明に変更するには、「蛍光灯器具ごとLED照明へ交換する方法(※1)」と「ランプだけをLEDランプに交換する方法(※1)」の2種類の方法があるが、後者では古い蛍光灯器具を使い続けるため、外観に異常がなくても内部部品の劣化により、発煙・発火につながるおそれがある。

そこで独立行政法人製品評価技術基盤機構(以下「NITE<ナイト>」)は、蛍光灯をLED照明に変更する際に「劣化した蛍光灯器具による事故」に遭わないように、以下の3項目を中心に注意喚起を行なっている。

■「劣化した蛍光灯器具による事故」を防ぐために

・蛍光灯器具等の照明器具は「電気製品」で、寿命(耐用年限 ※2)があることを理解する。
・器具の使用年数が10年を超えている場合は「器具ごとLED照明への交換」を検討する。
・異常がある場合は、すぐに使用を中止する。

※1 蛍光灯をLED照明に変更する方法 https://www.nite.go.jp/data/000157280.pdf
※2 照明器具が部材の経年劣化等によって徐々に劣化して不具合が生じ始めることによる交換、および不具合を生じる頻度が高くなることによる交換を必要とするまでの使用期間。

■注意喚起動画はこちらからチェック

照明のLED化率

一般社団法人日本照明工業会(JLMA)の統計によると、「既設照明のLED化率」(※3)は2025年12月末時点で66.4%となり、LED照明に変更する動きが進んでいる。

※3 国内に設置されている既存照明のうち、LED照明へ更新されている割合(新規出荷の割合ではない)

・一般社団法人 日本照明工業会の照明器具自主統計を元にグラフはNITEが作成

■「蛍光ランプ製造終了」と「器具の寿命」の認知度

 一般社団法人日本照明工業会(JLMA)が全国の20代~60代の男女1万人を対象に実施したインターネット調査によると、蛍光ランプ製造終了の認知度は1年半で約30%増加して、40.8%となっている。一方で、「照明器具に寿命(耐用年限)があること」の認知度はほぼ横ばい傾向で、3人に2人が知らないことがわかった。

「蛍光灯器具の事故」の発生状況について

■年別の事故発生件数

NITEが受け付けた製品事故情報によると、2016年から2025年までの10年間に発生した「蛍光灯器具」の事故は205件で、全体の事故発生件数は減少傾向にある。

このうち、照明のLED化の際に「ランプだけをLEDランプに交換する方法」を選択したことに起因する「蛍光灯器具+LEDランプ」の事故は各年で確認されている。

古い蛍光灯器具を継続使用したり、既存の蛍光灯器具のままランプのみをLEDランプに交換したりすると、器具内部の部品の劣化は続くため、今後も「劣化した蛍光灯器具による事故」が続くおそれがある。

■使用年数別の事故発生件数

「蛍光灯器具の事故」205件のうち、蛍光灯器具の使用年数が推定できた133件について、「使用年数別の事故発生件数」を図3に示した。使用年数が10年を超えていた事故の割合が約9割(120/133件)を占めている。

「劣化した蛍光灯器具による事故」を防ぐために

■蛍光灯器具等の照明器具は「電気製品」で、寿命(耐用年限)があることを理解する

蛍光灯器具は、単なる「ランプの取付け台」ではなく、安定器や内部配線などの電気部品を内蔵した「電気製品」であるため、外観に異常が見られなくても内部では劣化が進行している場合があるい。

特に、器具内の安定器は長年の使用により絶縁性能が低下することがあり、その結果、発煙や発火などの事故に至るおそれがある。

■器具の使用年数が10年を超えている場合は「器具ごとLED照明への交換」を検討

日本照明工業会は照明器具を設置してから8~10年を「適正交換時期」、15年を「耐用の限度」としている。蛍光灯器具の銘板に記載されている製造年を確認して、使用年数が目安となる10年を超えている場合は、新しいLED照明へ蛍光灯器具ごと交換することを検討していただきたい。

<蛍光灯器具の銘板の位置と記載例>

■異常がある場合は、すぐに使用を中止する

点灯時に「ちらつく」、「異音がする」、「焦げたにおいがする」などの異常を放置すると、発煙・発火につながるおそれがある。異常が認められた際は、直ちに電源を切って、使用を中止すること。

■事故事例を確認:NITE SAFE-Lite

NITEはホームページで製品事故に特化したウェブ検索ツール「NITE SAFE-Lite(ナイト セーフ・ライト)」のサービスを行なっている。製品の利用者が慣れ親しんだ名称で製品名を入力すると、その名称(製品)に関連する事故の情報やリコール情報を検索することができる。

https://www.nite.go.jp/jiko/jikojohou/safe-lite.html

関連情報
https://www.nite.go.jp/

構成/清水眞希

@DIMEはサイトローンチ時より編集業務に携わる。現在は雑貨や家電、オーディオなどの新製品に加え、各種の社会調査・統計、話題の新スポットからイベント情報などを担当。信条は正確さとわかりやすさ。最近の趣味は日付が変わる時刻のウオーキング。

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