日本山岳ガイド協会認定登山ガイド・伊藤伴氏のトークセッション
製品発表会では、日本山岳ガイド協会認定登山ガイドであり、4~5年にわたりInstinctシリーズのアンバサダーを務める伊藤伴氏をゲストに迎えたトークセッションも行われた。
普段は黒色の時計を選びがちだという伊藤氏だが、今回の太陽光と緑を基調とした「Alpine Rushコレクション」については、「服とのコーディネートがうまくいき、おしゃれしなきゃという気持ちになる」と、そのモダンなデザインを高く評価。
伊藤氏は発表会の前日まで、アフリカ大陸の最高峰であるタンザニアのキリマンジャロ(標高5895m)の登山ツアーにガイドとして赴いていました。現地の麓の街は気温30度を超えるものの、山頂付近はマイナス15度という過酷な環境。山頂アタックの日は夜11時に出発し、朝6時頃の日の出に合わせて登頂するというスケジュールだったと語る。
また、電波の通じない海外の山岳エリアでは、ガーミンの衛星通信端末「inReach」を活用し、日本のスタッフと現在地の共有やメッセージのやり取りを行っているという実用的なエピソードも披露された。
トークセッションの後半では、伊藤氏が実際の登山において「Instinct 3」シリーズの機能をどのように活用しているか、6つのお気に入りポイントが紹介されている。
■1.充電の手間を省く「ロングバッテリー」
伊藤氏はInstinctシリーズ最大の魅力について、その圧倒的なバッテリー持ちだと語る。「充電するのは携帯くらいでいいので、ズボラな人間にとって充電回数が少ないのは正義」と絶賛している。
特に夏場は半袖で山を歩くため常に太陽光を浴びており、充電ケーブルを使用することはほぼなく、下山後にバッテリー残量が増えていることすらあるとのこと。山へ持参する充電ケーブルなどの荷物を減らせる点も、大きなメリットとして挙げられている。
■2.達成感を共有する「高度計(ABCセンサー)」
キリマンジャロ登山では、常に自分たちがどの標高にいるかを確認するために高度計を活用。富士山以上の標高を経験したことのない顧客に対して、「4000mを超えましたよ」「5000mを超えましたよ」と時計の数値を見せて伝えることで、意識が朦朧とする中でも大きな喜びや達成感を引き出すツールとして役立っているとのことだ。
■3.登山計画の重要な指標となる「高度順応機能」
標高800mから4000m以上の場所に1日以上滞在すると自動で計測が始まる高度順応機能は、高所登山において非常に重要だという。高所への適応力は体質によって大きく異なり、4000mで元気に走れる人もいれば、2000mで頭痛を訴える人もいる。
キリマンジャロでは日程が決められているため行動の選択肢は限られるが、ヒマラヤのような長期遠征の際には、この機能が示す順応度合いやSpO2(血中酸素)、体調などを総合的に判断し、「もう1日滞在して順応を待つか」「標高を下げて丁寧な順応を行うか」といった行動計画の決定において、極めて重要な客観的データとして活用していると語られた。
■4.行動予定を左右する「日の出・日の入りの時刻表示」
伊藤氏が時計のデフォルト画面に常に表示させているほど重宝しているのが、日の出と日の入りの時刻表示機能だ。
早朝3時や4時にヘッドライトをつけて出発する際、「あと何時間暗闇を歩く必要があるか」を予測したり、日の入りやトワイライト(完全に暗くなる時間)から逆算して「何時までにテントを張るべきか」を計画するための目安として欠かせない機能だという。
■5.ペース管理を最適化する「光学式心拍計」
登山において、「一定のペースで歩く」ことよりも、「体への負荷を一定にする」ことを重視しているという伊藤氏は、その指標として心拍数を常に確認しているとのこと。
急斜面ではゆっくり、平坦な道では少しペースを上げるといった調整を行い、心拍数を100前後に保つよう心がけている。「もし私が自分のペース(心拍数120~140)で歩いてしまったら、誰もついてこれず、息切れしたガイドになってしまう」と語り、顧客を置いてけぼりにしないためのペースメーカーとしても心拍計が機能していることを明かした。
■6.遭難リスクを軽減する「トラックバック機能」
歩いてきた軌跡をたどり、スタート地点までナビゲートしてくれる「トラックバック機能」は、道迷いの防止に直結する。伊藤氏によれば、特徴のない地形や、霧・雪によるホワイトアウトの状況下では、人間は簡単に方向感覚を失ってしまうとのことだ。
かつてガイドの訓練では、地図上でコンパスを使い、角度を180度反転させて戻るための「バックベアリング」という計算をアナログで行っていたが、Instinctはこの複雑な計算とナビゲーションをすべて自動で行ってくれるため、万が一ルートを見失った際にも必ず元の場所へ生還できる安心感があるとコメント。実際、過去に下山時に暗闇で道に迷った際にも、「ログを取っておけばトラックバックで帰れる」と実感した経験もあると語られた。
初心者からプロまで信頼できるタフなギア
トークセッションの最後に伊藤氏は、「最近は山でインスティンクトをつけている人が増えてきている」と実感を込めて語った。そして、「岩にぶつけまくっても一度も壊れたことがないほどタフに使えるギアであり、時計が提供してくれる情報を元に、自分でより良い意思決定をしていくことができる」と魅力を強調している。
登山の初心者からプロフェッショナルまで、誰もが頼りにできる1本として、インスティンクトシリーズを強く推奨し、セッションを締めくくった。
取材・文/佐藤文彦
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