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「OPS」「HR/FB」「BB%」って何?知れば知るほどおもしろくなるプロ野球の〝セイバーメトリクスデータ〟

2026.03.29

OPS、UZRとは? 打者で注目のセイバーメトリクスデータ

打者で注目のセイバーメトリクスデータ

OPS On-base Plus Slugging

打者の総合的な打撃力

アウトにならずチャンスを広げる力=出塁率と、ランナーを進めて一気に点が取れる力=長打率を足した値のこと。例えば、出塁率「.317」+長打率「.409」のOPSは「.726」だ。「チーム得点の約90%はOPSに左右されると最近ではわかってきました。そのため、どの球団もOPSの値を注視する傾向が強いです。出塁率と長打率の公開情報からOPSの値を簡単に計算できることから、野球ファンの認識も着実に広まりました。OPSの値を良くすべく、スイングスピードを速めて長打率を高める、またはミート力を向上させて出塁率を高めるなど、個々の選手に合わせた取り組みが進められています」

近年のNPBで突出した選手[データ集計開始(2014年)以降]

OPS

HR/FB Home Run/Fly Ball

打者のパワー

全打球ではなく、打ち上げた打球(フライ)だけを分母とし、すべてのフライの中でどの程度ホームランになったのかを分析する値。打者の純粋なパワーだけを評価できる。「『HR/FB』の値が20%だった場合、5本のフライを打ち上げると、そのうちの1本はホームランという計算です。阪神タイガースなどの球団に所属した糸井嘉男や、1軍のスタメンで出始めた頃の柳田悠岐選手(福岡ソフトバンクホークス)は、大きな打球を飛ばすパワーがある一方、ゴロが多くてホームランが増えない傾向もありました。そんな選手を『HR/FB』に割り当てれば、たとえホームランが打てなくても高評価を得られるというわけです」

近年のNPBで突出した選手[データ集計開始(2014年)以降]

HR/FB

UZR Ultimate Zone Rating

守備で防いた失点

「UZR」は同一リーグで同じ守備位置の他チーム選手に比べて、どれだけ失点を守備で防いだのかを数値化したもの。「UZR」が0の場合が平均。10を超えると評価が高く、-10を下回ると評価が低い。「内野手で『UZR』の評価が高くなるのは、例えば内野ゴロをさばいてアウトし、出塁(=失点につながること)を防いだ時。外野手では打球に追い付いてフライアウトを増やすことのほか、自身の肩の強さを相手チームに警戒させて本塁への突入を許さなかった際に『UZR』の評価が上がります。なお、MLBではすでに、守備能力を正確に評価するデータとして『ゴールデングラブ賞』の参考にするようになりました」

近年のNPBで突出した選手[データ集計開始(2014年)以降]

UZR

BB%、GB%とは? 投手で注目のセイバーメトリクスデータ

投手で注目のセイバーメトリクスデータ

K% Struck out Percent

投手が三振を奪う能力

分母を〝対戦打者数〟とし、奪三振数÷対戦打者数で計算する評価のこと。「分母を〝アウトの数〟とし、奪三振数×9(回)÷投球回数で計算する従来の奪三振率は、例えば三振を奪えずに野手がたくさんアウトを取ってくれるチームだと、三振数に対する分母(=アウトの数)の割合が大きくなり、奪三振率が低くなってしまいます。その点で『K%』は投手が単純にどれだけ三振を奪えるのかがわかるため、最近では奪三振率よりも『K%』を見るような風潮になってきました。これまでのNPBで抜きん出ているのが、佐々木朗希投手。キャリアハイでは35%以上で、打者3人のうち1人は三振が取れる数値を出していました」

近年のNPBで突出した選手[データ集計開始(2014年)以降]

K%

BB% Base on Balls Percent

投手が四球を出さない能力

「BB%」は与四球数÷対戦打席数で割り出す。評価が高いのは、基本的にストライクゾーンへボールをどんどん投げ込んでいく投手だ。「余計な走者を四球によって出さなければ投球数も少なくなるということ。体力の温存にもつながることから、先発投手にとって『BB%』はかなり重要なデータと言えるでしょう。最近のNPBにおいて『BB%』で特に高い評価を得ているのは、阪神タイガースの大竹耕太郎投手と北海道日本ハムファイターズの加藤貴之投手。特に大竹投手の『BB%』は2%以下で、100打席のうち四球を出すのがわずか2打席だけの割合です。2025年は走者がいない際に四球を一度も出していませんでした」

近年のNPBで突出した選手[データ集計開始(2014年)以降]

BB%

GB% Ground Ball Percent

ゴロを打たせて取る能力

「GB%」は、ゴロの打球÷(ライナー打球+ゴロ打球+フライ打球)の計算で、ゴロをどれだけ打たせられるのかがわかるデータだ。「『GB%』に優れた投手は、バットに当てられてもホームランを打たれる可能性が低く、大きな失点をしにくいということ。そのため『K%』や『BB%』に次いで、重視される傾向が強まってきました。最近のNPBで秀でているのは、中日ドラゴンズの髙橋宏斗投手。2025年は成績を下げたものの、バットに当たって前に飛ばされた時に通算で約60%がゴロになる(=『GB%』が約60%)結果が出ました。リーグ平均となる約45%と比較すると、いかに優れているのかがわかるでしょう」

近年のNPBで突出した選手[データ集計開始(2014年)以降]

GB%

取材・文・編集/田尻健二郎 データ提供/Japan Baseball Data

※1 2023〜2025年は投高打低の影響が特に強く、通算記録は記載していません

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