WBCでは惜しくもベネズエラに敗れた侍JAPAN。その興奮冷めやらぬ中、春のセンバツが開幕、プロ野球やメジャーリーグも開幕と、まさに球春が到来した。現在発売中の雑誌『DIME』5月号では、「超マニアック野球観戦ガイド」を大特集! 野球解説者に聞く観戦のポイントやYouTubeやデータを活用したディープな観戦術、各球団のマーケティング戦略やあだち充作品と甲子園との絆など、知れば観戦が10倍楽しくなる舞台裏を徹底取材した。
OPS、BB%など最近野球中継や解説記事で見慣れない数字を見かけることはないだろうか?
近年のプロ野球界では計測機器などを用いて、選手のパフォーマンス向上や能力評価を行なう傾向が高くなってきた。中でも、野球ファンに浸透しつつあるセイバーメトリクス関係のデータを、データアナリストの宮下博志さんに聞く。

Japan Baseball Data
アナリスト
宮下博志さん
早稲田大学大学院で先進理工学研究科の物理学及応用物理学を専攻。その後は、物理的なトラッキングデータの分析に着手し、現在はアナリスト兼エンジニアとしてJapan Baseball Dataに従事。
NPBでデータ分析が進められる中、〝計れない能力〟が今後は重要に!?
MLB(メジャーリーグベースボール)で始まったセイバーメトリクス関係のデータを重視する流れは、この10年余りでNPB(日本プロ野球)にも波及。最近では12球団が各種データの計測および分析を進めている。ひと昔前までは〝まことしやか〟にささやかれてきたことが、データによって立証されるケースも少なくない。
「例えば、藤川球児さんが現役時代に三振を取りやすかったのは、ボールにバックスピンが利いていたからだと当時から言われていました。最近ではストレートのバックスピン量が多いほど空振り率が高いこともわかってきています。打者に関しては巨人の坂本勇人選手のように〝ボールを引っ張る〟打ち方のほうが、ホームランになりやすいこともデータとしてわかってきました。ちなみに、全く同じコースと高さにしつこく投げつづける配球は、打者を打ち取りやすいという考え方があったものの、最近ではむしろ打たれる可能性が高くなる結果がデータとして出てきているのも興味深いです」
こうしたデータ分析がより進めば、その〝裏をかく〟ことを含めた投打の駆け引きがさらに過熱し、捕手の配球能力も重要度が増しそうだ。
「捕手の領域はデータ分析で〝最後のフロンティア〟とも言われています。今後は配球の解析や検証がもっと進むかもしれません」
セイバーメトリクスとは
投球、打撃、守備などに関する様々な客観的データを計測し、各選手が持つ能力やそれぞれのチームにおける戦術をより緻密に分析する手法のこと。従来から用いられてきた打率や防御率とは異なり、得点への貢献度や投球の安定性などを浮き彫りにできる。NPBに先駆けてMLBで注目されるようになったのは、2011年に映画化されたマイケル・ルイスの小説『マネー・ボール』(2003年刊行)で大きく取り上げられたことがきっかけ。







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