WBCでは惜しくもベネズエラに敗れた侍JAPAN。その興奮冷めやらぬ中、春のセンバツが開幕、その後はプロ野球やメジャーリーグの開幕と、まさに球春が到来する。現在発売中の雑誌『DIME』5月号では、「超マニアック野球観戦ガイド」を大特集! 野球解説者に聞く観戦のポイントやYouTubeやデータを活用したディープな観戦術、各球団のマーケティング戦略やあだち充作品と甲子園との絆など、知れば観戦が10倍楽しくなる舞台裏を徹底取材した。
本記事ではその特集の中から20年近くにわたり甲子園をウオッチしているノンフィクションライターが、この春のセンバツで注目の5人をピックアップ!
DHが初めて導入される98回目のセンバツは、打高投低の大会となっている。注目は投打の二刀流で注目を集める菰田陽生(山梨学院)だ。194cm、101kgという規格外の体格で、対峙する打者や投手を見下ろすかのよう。大谷翔平を生んだ花巻東のスラッガー・古城大翔もまたプロ注目の右の大砲だ。
米国のスカウトも熱視線を送る投手が昨春の日本一に貢献し、夏も経験した横浜の織田翔希。昨夏の王者である沖縄尚学のエース左腕・末吉良丞も聖地に帰還する。紫紺の優勝旗は誰の手に渡るのか。
花巻東高校 古城大翔(ふるき だいと)選手

父は元巨人の〝いぶし銀〟
外野を守る赤間史弥と共に、大谷翔平を生んだ花巻東の主軸を任される三塁手。甲子園は1年夏から経験し、広角に打ち分けるバッティング技術が持ち味で、昨秋の明治神宮大会では特大の一発を放った。
〈実際に観たライターの一言メモ〉巨人で活躍した茂幸氏を父に持つサラブレッド。神奈川から東北の岩手に向かい腕を磨いてきた。スイングスピードが速く、木製バットを手に本塁打も量産してきた。4度目の聖地で初の優勝旗を目指す。
山梨学院高校 菰田陽生(こもだ はるき)選手

〝怪物〟への覚醒が期待される二刀流
生を受けた時から4500gも体重があったという規格外の球児。現在の身長は194cm、体重は101kg。投げては152km/hを記録する豪腕であり、打席では高校通算32本塁打を放ってきた。
〈実際に観たライターの一言メモ〉大谷翔平ら大型の選手は軒並み骨格の完成が遅いとされ、過度な負担をかけると未来に影響を及ぼしかねない。山梨学院の吉田洸二監督は、ここまで菰田の投手起用には慎重。覚醒を待ちたい。
横浜高校 織田翔希(おだ しょうき)選手

今秋のドラ1候補はエースとして2連覇に挑む
1998年に春夏連覇を達成したOBである松坂大輔氏に憧れ、名門校に入学。昨春は日本一、昨夏はベスト8と甲子園経験も十分。昨秋の関東大会ではベスト8で敗れ、今大会は滑り込みで出場が決まった。
〈実際に観たライターの一言メモ〉すでにメジャー球団もその動向に注目する織田。豪快なフォームから150km/h中盤のストレートを投じ、フォークボールの落差も大きい。高校野球における自信が確信に変わる日が到来するか。
沖縄尚学高校 末吉良丞(すえよし りょうすけ)選手

昨夏のV左腕にしてU-18侍戦士が聖地に帰還
昨夏の甲子園を制した沖縄尚学のエースであり、U−18W杯も決勝で先発登板した。MAX150km/hの直球と、キレのある変化球を投じる。経験も実績も十分で、横浜の織田にライバル心を燃やす。
〈実際に観たライターの一言メモ〉もの静かながら闘志を内に秘め、マウンドでは鬼気迫る表情で白球を投じる大会ナンバーワン左腕。センバツ出場は絶望的だったが、明治神宮大会で九州国際大付が優勝したことで幸運が舞い込んだ。
大阪桐蔭高校 川本晴大(かわもと はると)選手

2年生ながら甲子園最多勝監督の期待も大きい
MAX153km/hの右腕・吉岡貫介と2枚看板の川本晴大は192cm、95kgという左腕だ。高身長から投げ下ろすボールは、高校生では見たことがない軌道だろう。さらなる成長が楽しみな逸材だ。
〈実際に観たライターの一言メモ〉エース番号を背負うのは3年生の吉岡だが、2年生の大型投手である川本は来年のドラフト上位候補だろう。西谷監督も不安定な制球には目をつぶり、川本の特異性と意外性を買って昨秋は主戦投手だった。
取材・文/柳川悠二 編集/千葉康永 写真/時事、アフロ
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