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仏のユニコーン企業Back Marketが仕掛ける「リファービッシュスマホ」は日本でどこまで浸透するのか?

2026.03.25

2026年1月、環境省が『リユース等の促進に関するロードマップ(素案)』を公表した。大量生産・大量消費から資源を循環させる社会へ、と言う、国として「サーキュレーション・エコノミー(循環型経済)」を目指すと言うものだ。

日本国内のリユース市場規模を、2030年までに約4兆6000億円に増やすとしている。同省は2024年のリユース市場規模を約3兆5000億円と推計(内分けは自動車が約55%で約1億9000億円を占める)しているが、2030年までに全体で32%増を目指し、特に自動車以外の家電製品、PC、スマホなどの拡大を目指すとしている。

「3R」から「リファービッシュ」へ

その中で従来のいわゆる「3R(リデュース(発生抑制)、リユース(再使用)、リサイクル(再生利用)」に加えて、「リファービッシュ」の促進と言う事が提唱されている。

リファービッシュ(英語: refurbish)とは、磨き直す、改修するの意味で、中古機器を整備し、新品に準じる状態に仕上げること。いわゆる「中古品」との違いは、元のユーザーから購入者に直接に手に渡るのではなく、その間に専門の業者などが修理整備をし更にクリーニングをしている「整備済み製品」のことだ。

そのリファービッシュスマホ売買サイトの世界最大手が、フランス発のユニコーン企業Back Marketだ。その日本法人、バックマーケットジャパンのアジア太平洋地域代表の山口亮氏に、「リファービッシュスマホ」の魅力と可能性について聞いた。

バックマーケットジャパン アジア太平洋地域代表の山口亮氏。日本及びオーストラリアにおける事業責任者を務め、リファービッシュ文化やビジネスの拡大を推進。

「どうせ中古でしょ?」と切り捨てられないために

「日本でのビジネス展開は5年前からですが、まだ『リファービッシュ』と言う言葉、その魅力は余り知られていないのが現状です。実は私の子供がスマホを欲しいと言うので『リファービッシュはどう?』と言ったのですが、『中古でしょ?』と言われてしまいました(笑)。価格的にお得なのは当然ですが、リファービッシュの品質や安全性の高さをもっと認知して頂く必要があります」

バックマーケットジャパンが取り扱うリファービッシュスマホは、回収された中古端末を専門家が検査・クリーニング、必要であれば修理し、全ての機能で正常作動が確認されている整備済み製品のことを指すので安心感が高い。検査、クリーニングも行いながら、中古品と同程度の価格帯となることから大きな注目を集める。スマホだけではなく、タブレットやPC、イヤホン、ゲーム機など、家電製品を幅広く展開している。

リファービッシュスマホは、専門技術者の手で検査・修理・クリーニングされた、全ての機能で正常作動が確認されている整備済み製品。

購入者には無料で「30日間の返金保証」と「1年間の動作保証」が付帯されている。さらには、従来はバッテリー容量80%以上が保証されたリファービッシュ品のみの提供だったが、確実に100%の容量がほしいという声に応える形で、新品バッテリーを選択できるオプションも実現した。

中古を賢く売り、リファービッシュを賢く買うと言う選択肢

実は、日本人の約50%が使わなくなった中古端末を「家で保管」していると言う。中古端末販売店に売却しているのは、僅か4%前後に過ぎない(他に通信会社への下取りが約17%。個人売買サイトでの売却が約2%)。これには、日本の通信キャリアの契約慣習が与える影響も大きい。

「ヨーロッパでは通信契約と同時に端末を購入する割合はフランスで30%程度と低いのですが、日本では通信契約と端末購入を同時にするのが基本になっています。さらに多くのユーザーが通信キャリアの端末購入プログラムを利用し、数年間の分割で端末代金の支払いを行うため、端末の買い替えサイクルが《2~3年ごと》になり、新しい機種のリファービッシュ品が市場に出回るまでに時間がかかり、新品との価格差が小さくなってしまいます」(山口氏)

日本での中古端末の売上は2025年で推計300万台弱、約900億円、5年で約1・5倍と増えているが、端末売上全体の約10%にとどまっている。しかし、フランスなどヨーロッパでは端末売上全体の30%以上を占めているほど、リファービッシュを含めたリユース端末の利用が増加している。当然ながら、中古端末は「家に寝かせておく」のではなく、リファービッシュとして再利用されることを含めて売却するのが一般化している。

「実はバックマーケットは、もともと、環境問題への高い意識からスタートした会社です。リファービッシュスマホは、新製品を作るよりも環境不可が90%削減できます。『安い、お得』だけではなくて、環境を守るためにもリファービッシュ品を広めたいと言う意識からスタートしたのです。リファービッシュ品をなぜ選ぶか?をアンケートすると、環境に良いからがヨーロッパでは約40%ですが、日本では15%くらいと各国に比べてとても低いのです。もともと日本人は古いモノを大切に使う文化がありますが、まだまだ家電製品などは新品信仰が強い」(山口氏)

バックマーケットの調査では、欧州で販売されている「iPhone 12」から「iPhone 14」にかけての主要モデルでは、リファービッシュ品の約3割が日本で発売されたモデルだという。日本国内の高品質の中古端末が海外市場へと流出が多いことから、日本のリファービッシュスマホ市場が小さくなっていると言う、皮肉な現状がある。

実際の中古買取の手続きは、バックマーケットジャパンのサイトに行き、(1)見積もり=ウェブ上で簡単な質問に答えて買取価格を見積もり→(2)本人確認=免許証、マイナンバーカードなどで本人確認→(3)発送=コンビニや自宅等から端末を配送(ファミリーマート、セブンイレブン、ヤマト運輸と提携)→(4)端末の確認と買取価格決定=端末の状態を確認、買取価格結果をメールで連絡、と言う流れになる。

販売についても、Amazonや楽天などと同じオンラインショップの事業形態のため、希望の商品をその場ですぐに購入できる。メーカー・機種・ストレージ容量・本体の状態を確認し、1営業日以内に配送手配される仕組みだ。

バックマーケットのリファービッシュスマホの販売画面の例。

「今回、リファービッシュスマホの魅力を知って頂くために、実際のリファービッシュスマホを並べて触って頂ける、リアルなポップアップイベントを初めて原宿でやることにしました。検査や品質へのこだわり、クリーニングして綺麗になったリファービッシュスマホを見ていただき、その良さを感じて頂けると嬉しいです」(山口氏)

円安と物価高騰の影響で、新製品スマホの価格が上がり続けている。古い世代のリファービッシュスマホと言う選択肢もあるだろう。先ずは「自宅で寝ている中古スマホ」の価格をチェックし、リファービッシュスマホとは何か?を知ることから始めるのもアリかもしれない。

バックマーケットジャパン

東京・原宿の「東急プラザ原宿 ハラカド2F」で3月23日から4月5日までポップアップイベントを開催中。
特設サイト

取材・文/福田 誠

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