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国内ECサイトの代理購入サービスを利用する海外居住者の7割以上が「自国の関税や税制改正を認識」

2026.03.25

2025年の米国における「デミニミスルール(少額貨物の免税制度)」廃止や、2026年の新関税ルールの導入など、越境ECを取り巻く環境は激変している。EUでも免税枠の縮小が予定されており、海外消費者の利用環境は世界的に変革期だ。

そこでBEENOSはこのほど、関税のルール変更が海外消費者にどのような影響があるのか明らかにするため、海外向け購入サポートサービス「Buyee(バイイー)」を利用する海外の顧客185名に「越境ECと関税に関する意識調査」を実施し、その結果を発表した。

自国の関税や税制改正について74.0%が認識、関税率の許容範囲は「15%まで」が83.5%

自国の税制改正を認識しているか質問したところ、「認識」している割合は74.0%となった。多くの方が税制改正を認識する一方で、越境EC利用時に関税のかかる品目かどうかを意識している割合は44.6%となっており、消費行動と結びつけている人は半数未満だった。

関税の許容範囲は「15%まで」とする回答が83.5%を占めている。2025年に実施されたアメリカの相互関税は日本、EU、韓国など主要な同盟国で15%と設定されていたため回答が集中したと考えられる。また、許容範囲が「16%以上」という、関税コストが高くなっても日本の越境ECを利用したいという意志の感じられる回答も16.5%あったことは特筆点だ。

クーポンやキャンペーンなどお得な購入に対する意識が高まる

税制改正により「クーポンやキャンペーンを意識するように変化した」割合は合算して51.4%と半数を超えている。お得に購入しようという意識が高まっている様子がうかがえる。また、安く商品を購入するための情報収集では「1つの商品を複数のECサイトで価格比較」する回答が79.3%と突出している。

越境ECという購入形態においても、お得な商品の比較・検討を行っていることがうかがえる。さらに、越境ECの利用状況の変化では、意識調査を相互関税の合法性をめぐる裁判が行われている時期に実施した背景もあり、「一時的に利用を控え、現在も状況を注視」している割合が最多で48.7%となった。

2024年時点と比較して「月に1回以上」の利用頻度は変化なし。1回あたりの平均購入金額は「1万円以上」の割合が10.7ポイント上昇

越境ECの利用頻度が「月に1回以上」の割合は45.2%となった。回答者の53.1%がアメリカ在住者だが、2024年11月時点で同じ質問をした際の割合である46.2%とほとんど変化がない。1回あたりの購入金額も同様に比較すると、2024年11月時点では60.2%だった「1万円以上」する割合は、70.9%と10.7ポイント上昇した。

前回と今回では調査対象の範囲が異なるが、購入頻度への影響は少なく、購入単価は上昇傾向にあると言える。これは、コレクション需要や趣味性の高まりを反映した購入が増加した、2025年の越境ECの消費キーワード「推し活コレクター消費」の傾向ともリンクする。

関税支払い方法は、商品到着支払いの「DDU」よりも手間が少なく安心できる「DDP」の利用意向が高い

関税の支払い方法は大きく分けてDDP(Delivered Duty Paid、商品購入時払い)と、DDU(Delivered Duty Unpaid、商品到着時払い)がある。各利用状況について質問したところ、半数を超える53.9%がDDPを利用し、DDPとDDUを併用している割合は33.5%となった。

DDUを主に利用している割合は12.6%で、海外の消費者におけるDDPの利用意向の高さがわかる。DDPを利用する理由としては「通関の手間がない」が49.4%、「事前に関税額がわかるので安心」が46.1%となっている。DDUを利用する理由は「安くなる場合がある」が19.7%となっているが、DDUは事前に関税や通関手数料等の支払額を確認することができない。支払額を確認できず、想定よりも高くなる可能性もあるので、到着前に関税額が確定する安心感のあるDDPが支持されている。

通関トラブルは約4割が「なし」と回答。経験者では「配送遅延」や「想定外の高額支払い」への不満が顕在化

通関トラブルについて質問したところ、「困ったことはない」が38.8%と最多だった。トラブル経験者では、「配送遅延」が36.1%、「商品到着時の想定外の高額支払い」が32.8%と、越境ECならではの回答が上位にきている。また、国や商品金額によって条件が異なるが、玩具やゲーム、書籍など一部の分野は免税対象となるケースがある。

関税支払いのなかった商品分野について質問したところ、「必ず発生した」が36.5%と最多だったが、「ホビー・玩具分野」が32.9%、「書籍・印刷物」が21.9%で上位に入った。これらの商品分野は現時点では税制改正の変化を受けにくいジャンルだと言える。

アニメグッズや限定品など日本独自の商品が「関税を支払ってでも購入したい」強い動機に

関税やVAT(消費税)を支払ってでも購入したい商品分野は「アニメグッズ」(46.4%)、「書籍」(38.7%)、「音楽作品」(32.0%)とコンテンツ関連が上位に並んだ。関税やVATを支払ってでも購入したい理由は「自国で購入できないから」(76.1%)、「日本限定商品だから」(70.7%)、「廃盤品だから」(60.3%)と続く。本来、自国で購入できれば越境ECを利用する必要性はないが、動画視聴サイトなどでコンテンツをきっかけにファンとなった海外の消費者は、商品が豊富な日本から越境ECで購入を行っている。

<調査概要>
・実施時期 2026年1月14日~21日
・回答者数 185名
・対象者 アンケート開始日より1年以内にBuyeeで商品をご購入いただいたお客様のうち、表示言語を「英語」に設定している方
・対象国 アメリカ、EU、イギリス、シンガポール、ブラジル、トルコ、タイ、ベトナム(2020年以降に関税やVATの免税措置が廃止、縮小した国)
・調査方法:オンラインアンケート
・調査主体:BEENOSグループ

出典元:BEENOS株式会社

構成/こじへい

Author
1986年、神奈川県生まれ。ライター歴は15年目で、現在は主にPR、芸能、YouTube関連の記事を執筆しています。

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