疲れすぎている時は〝攻めない〟ことも重要!

ただし、既に疲れを感じている場合は〝攻めない〟ことが回復への近道だという。
「予防というのは、疲れきっていない状態で行うことなので、疲れを溜めないという意識が大切です。しかし、既に疲れているのであれば、回復するために負荷をかけない意識が最優先。たとえば運動も、予防のためならば負荷をかける行為もアリですが、疲労が強い時は、軽く体を動かす程度にとどめて、体を休ませるという意識をもってほしい」
ここでも大切なのが、「睡眠時間」だという。
「予防のためにも大事だと話しましたが、睡眠時間の確保は非常に大切です。残業や会食を減らして、なによりも睡眠を優先してください。そして、朝日をちゃんと浴びて、生活リズムを整える生活を続けましょう」
口にするものも、より体に優しいものを選ぶといい。
「食べすぎないこと、そして脂っこいものは控えましょう。発酵食品や胃に優しいと言われるものを積極的に選ぶといいでしょう。カフェインやアルコールで無理にテンションを保つのは避けるべき行為ですね」
「年度末だから仕方ない」と不調を放置してしまう人や、気合で乗り切ろうとしてしまう人もいるが、無理は禁物だ。
「睡眠不足により、日中の眠気や意欲の低下、判断力の低下などに繋がり、仕事がうまく回らなくなり、さらに業務が増え……と悪循環に陥るケースもあります。また、睡眠不足は血圧上昇などを招くとも言われ、生活習慣病を悪化させるケースも。ほか、年度末の強いストレスをきっかけに、適応障害や、うつ病、不安障害などが表面化することもあります。〝疲れ〟が悪化し、他の病気に繋がっていくケースや、実は背景に別の病気があるケースもある。もし、2週間以上不調が続き、仕事や日常生活に支障が出ている場合は、医療機関を受診してほしいですね」
近藤先生も気合で乗り切ってしまいがちなタイプだというが、忙しい日々の中で意識していることを最後に教えてもらった。
「どんなに疲れていても、寝る前の30分は本を読む時間を確保しています。あと、私はいい匂いをかぐととても幸せな気持ちになるので、好きなアロマを焚いてリラックスすることもあります。〝何も考えなくていい、自分だけの時間〟をつくることも、メンタル面では大きな支えになる。寝る前のリラックスタイムがあることで、しっかり眠ることができ、翌日もいいパフォーマンスを発揮できているなと」
気合で乗り切るということは、乗り切れなかった時に本格的に体調を崩してしまいかねない。このリスクを考え、ちゃんと自分の体を労わる気持ちを忘れずに日々を送りたい。
近藤千種医師プロフィール
内科学会認定内科医、抗加齢医学会認定専門医。帝京大学医学部を卒業後、総合犬山中央病院、ちくさ病院副院長などを経て2023年10月名古屋市内に「ちぐさ内科クリニック覚王山」を開院。
取材・文/田村菜津季
疲労の正体とは何なのか。最新科学でわかった疲労のメカニズムを、医師の梶本修身先生が解説。対策を講じる前に、まずは疲労が起こる仕組みを知ろう。 疲労とは、自律神経…







DIME MAGAZINE












