サムスンは『Galaxy S26』シリーズの発売にあわせて、メディア向けのラウンドテーブルを開催。来日したサムスン電子 社長兼COO(Chief Operating Officer)のチェ・ウォンジュン氏が、世界初のプライバシーディスプレイの開発秘話や「AI OS」の構想について語った。
開発に5年かかったスマートフォン初となる「プライバシーディスプレイ」
3月12日から発売されている『Galaxy S26』シリーズについて、「予約期間だけでも前モデル以上の注文をいただいている。特に最上位モデルの『Galaxy S26 Ultra』が、全体の7割以上を占めるなど好調」と明かしたチェ氏。日本のユーザーの期待に応え、今回は日本も一次販売国に含まれたため、世界に先駆けて早期の発売が実現したという。
『Galaxy S26 Ultra』には、スマートフォン初となる「プライバシーディスプレイ」が搭載されている。チェ氏によれば、この技術には約5年の歳月が投じられているという。「既存のディスプレイに劣らないようにするためのハードウェアとしての課題や、好きな領域・アプリ・モードだけ動作させるためのソフトウェア構造など、多くのエンジニアリングリソースを投入した」と強調し、今後も「Galaxyの中核的な差別化技術として、高度化・発展させていく」との方針を明らかにした。
基本性能やカメラのほか、『Galaxy S26』シリーズで大きく強化されたポイントが、AI機能だ。
AIには「オンデバイスとクラウドの適切な融合が必要」
チェ氏は「日本のモバイルユーザーの71%がAIに利用価値があると答える一方で、同時に97%がAIが難しく、十分に活用できないかもしれないと懸念してしている」という調査結果を紹介した。「期待は高まっているものの、実際に使いやすい体験となるまではまだ課題が残っている」と指摘し、このギャップを埋めるためにサムスンが取り組む、「Reach」「Openness」「Confidence」の3つのアプローチを示した。
「Reach」とは文字通り、多くの人に使ってもらえるように対応端末を増やすことだ。チェ氏によれば、AIに適応したサムスンデバイスは2025年末時点で4億台以上にのぼっている。2026年にはこれをさらに、2倍に増やす目標を掲げている。
「Openness」が指すのは、年齢やITスキルに関係なく、誰もが気軽にかつ自然に、AIを活用できるようにすること。OSレベルで文脈を理解し、エージェンティックAIがよりシームレスに動く基盤として、Googleと「AI OS」の共同開発に取り組んでいるという。
「Confidence」については、「AIがインフラになるためには、プライバシーとセキュリティが基本」だと強調する。「端末内のデータを保護すると同時に、データ処理に対するユーザーの主導権を、引き続き強化していく」と語った。
「AI OS」についてチェ氏は、『Galaxy S26』シリーズの中核となるものだと話し、「これからのスマートフォンにおけるAI化は、個別のアプリにとどまらず、OSレベル・システムレベルでのAIインテグレーションが重要になる」との考えを示した。従来のAI機能との違いについて、「これまでは各アプリやサービスが個別レベルで実装していたが、今回大きく違うのはプラットフォームであるという点だ」と述べ、「OSレベルで強力なエンジンをインテグレーションしておくことで、様々なアプリやサービスが共通してAIを活用できるようになる」と続けた。
またAIの処理にあたっては、「オンデバイスとクラウドの適切な融合が必要」と話し、「個人のコンテキストを理解するためのデータの保存や、アプリからの情報取得はオンデバイスで行い、データを安全に保護する。一方データに基づく複雑な判断や思考は、より強力な性能を持つクラウド側で実施する」と、オンデバイスとクラウドの役割分担について説明した。
「『Galaxy S26』シリーズでは、AI OSという基盤・プラットフォームを作ることにフォーカスした。エージェンティックAIもまだ、一部の選ばれたアプリやサービスでプレビューする段階。これをスタート地点として、今後より多くのアプリやサービスへと拡大していきたい」とチェ氏。現在は英語と韓国語のみの対応だが、「日本語対応について高い優先順位で進めており、2026年中に対応できるよう計画している」と明言した。またAirDropとのQuick Shareの連携についても「『Galaxy S26』シリーズ発売後のアップデートで対応していく予定」だと付け加えた。
文/太田百合子
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