iPhone 17eがついに発表・発売された。発表日は3月2日、発売日は同月11日である。
例によって、この新機種にも事前の噂がいろいろあった。その中で特に賑わっていたのが「MagSafeの搭載はあるのか?」だ。前機種iPhone 16eにはMagSafeがなく、それ故にユーザーは様々な不利益を被っていた。これについては詳しく後述したい。
こうした機能面での答え合わせの他、価格面での答え合わせも大いに盛り上がった。むしろ、今回に関して言えば価格面からのインパクトが大きかったとも言える。アメリカ軍とイスラエル軍がイランを攻撃し、世界は再び急速の物価高に見舞われるのではないかと言われる中、驚くべき低価格に抑えることができたからだ。
ついにMagSafeが!
カー用品に「MagSafeホルダー」というものがある。iPhoneを所持するドライバーにとっては、今や必需品になっているのではないか。
磁石で接着する方式のため、脱着も極めて簡単だ。が、それがなければどうか? ボディの四隅を保持する方式のホルダーは、MagSafe対応のそれに比べるとやはり使いづらい。「ポン」とホルダーに固定できる機構になっていないからだ。
にもかかわらず——そう、にもかかわらず、車内に設置するスマホホルダーはだんだんとMagSafe対応型が主流になってきている。16eユーザーは、ここで肩身の狭い思いをしているというわけだ。
それはつまるところ、MagSafeが広く普及したからこその現象である。
もしもiPhone 17eがMagSafe搭載を見送っていたとしたら、さすがに世界中からのブーイングは回避できなかっただろう。が、そうはならなかった。下馬評通り、iPhone 17eはMagSafeを獲得したからだ。
モバイル通信モデムはC1Xに更新され、プロセッサーも現行最新ナンバーのA19になったiPhone 17e。しかし、MagSafe対応はそれらを地味な話題にするほどのビッグニュースと言える。
「大型化の中の小型種」の意義
ただし、少し残念な点も。それは上位機種には既にある「ダイナミックアイランド」の搭載が見送られた点だ。
したがって、iPhone 17eのディスプレイは今となっては古典的なノッチが施されている。このあたりで、やはり「廉価版」とも表現できる省略が見受けられる。なお、カメラ性能は前作iPhone 16eから殆ど変化していない。
とはいっても、これはiPhone SE3からの乗り換えを考えている人にとっては劇的な進化で、まるで別世界の利器のようにも感じてしまうだろう。あくまでも筆者の個人的意見ということを断っておくが、今でもSE3を使っているユーザーはすぐにでもiPhone 17eに乗り換えるべきではないか。
SEシリーズの正統後継者とも言えるeシリーズを所有して得られる最大のものは、やはり「携帯性」だと筆者は考えている。
ズボンのポケットに入れた時、かなりの余裕ができてしまうほどに小さい。これがiPhone Pro Maxシリーズなら、そうはいかないだろう。そしてこのあたりは、日常的な動作を行った際の快適性に直結する。
スティーブ・ジョブズが初代iPhoneを発表して以降、スマホは大型の一途を遂げた。小さいスマホを求める動きもあったが、結局は「時代の主流」に勝てなかった。我々は、かつてと比較して遥かに大きなサイズのスマホを毎日扱っている。
が、何事にも限界というものがあるはずだ。スマホの進化とやらに合わせて、人間が大型化することはまずない。
となると、我々はどこかで「大型化の中の小型種」の存在意義を認めざるを得なくなるはずだ。
実質的な値下げ
iPhone 17eの価格は、最低ストレージモデルが9万9,800円。これはiPhone 16eのそれと同額である。
これはAppleの英断と表現してもいいだろう。世界中のテクノロジーメディアが、この点を高く評価している。「よくやった、Apple!」と。
「最低ストレージ」と書いたが、iPhone 17eのそれは256GBである。一方、iPhone 16eは128GB。ということは、実際には値下げと言ってもいい価格設定なのだ。なお、iPhone 17eの512GBモデルは13万4,800円。iPhone 16eの512GBモデルは14万9,800円だった。やはり安くなっている。
小学館以外の会社のメディアでも執筆している筆者は、「新製品の値段」の話になるとどうしても同様の筋書きになってしまう。今現在の世界情勢は決して安定しているとは言えず、今この時もアメリカ軍とイスラエル軍が長年の宿敵イランを容赦なく攻撃している……という話題に触れざるを得ない。人は例外なく、その時代の情勢の中を生きている動物だ。
世界有数の産油国が燃える中で、たとえば来年iPhone 18eが発表された場合、低価格路線を維持できるのだろうか——。
それを考慮した場合、実は「来年を待つ」よりも「今買ってしまう」ほうが賢明な選択かもしれないのだ。
文/澤田真一
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