アップルは早ければ今年6月開催の「WWDC」にて、次世代の「Siri」を発表予定だ。それに向け、グーグル製AIモデル「Gemini」を採用する複数年契約をグーグルと結んだ。
「Gemini」を核とする戦略へ転換
アップルは一昨年末よりOpenAIの「ChatGPT」を「Siri」に限定的に統合していたものの、ハルシネーションのない自社製技術を目指すAI開発が難航。慎重な評価の末、グーグルの技術が最有力な基盤になると判断した。「Gemini」の最新AIモデルはOpenAIの現行AIモデルを多くの指標で凌ぐとされる。
今回の提携でアップルは「ChatGPT」を補助的な位置づけとし「Gemini」を核とする戦略へと転換を図ることに。今後「Siri」はテキスト、画像、動画などを統合的に扱い分析できるマルチモーダルAIにより、高度なパーソナライズ機能を備えた真のAIアシスタントへの進化が期待されている。
なお、ブルームバーグの報道によると、アップルは「Gemini」の利用対価として、年約10億ドルをグーグルに支払う模様。これにより、アップル製品のデフォルト検索エンジンに採用してもらう対価としてグーグルが支払う金額は、実質的に約200億ドルから約190億に減額されることになる。
対応予定のGeminiとChatGPTの主な違い
「Gemini」は広大な情報網とマルチモーダル機能に強みを持つ。「ChatGPT」は対話性や論理的思考に優れるとされる。ただし、どちらかが何かに抜きん出れば他方が巻き返す状況。最新版を適材適所で使い分けるのが、賢い使い方だ。

ChatGPTのアクセス方法
Webブラウザ(どのデバイスからでもアクセス可)
公式アプリ(iOS/Android)
※主な特徴は安定性の高さ
Geminiのアクセス方法
Webブラウザ(Google検索と統合)
モバイルアクセス(Android:独立アプリ/iOS:Googleアプリ)
※主な特徴はGoogle検索と連携
現状のSiriはChatGPTに対応

「Siri」は高度な質問や複雑な問題解決に対応する際、ユーザーの許可を得て「ChatGPT」に依頼するのが現状。「Siri」単体は主に端末内の情報を対象とする処理を行ない、一般知識や応用的な問いには「ChatGPT」の知見を借りて回答。両者の棲み分けが図られている。
取材・文/大谷和利 編集/田尻健二郎







DIME MAGAZINE











