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〝雨は汚い〟は大間違い?究極の超軟水で作る「雨水ラーメン」の気になるお味

2026.03.18

 一日限りの試食会だが、多くの人を魅了し、感嘆の声が上がった『雨水(あまみず)ラーメン』。スープの出汁はもちろん、麺のゆで上げやチャーシューまで、すべて自然に降った雨水を利用するという異色のラーメンだ。企画したのは、雨水研究に情熱を注ぐ福井工業大学の笠井利浩教授だ。

雨水は地球上でもっとも不純物のない超ピュアな水質

「〝雨って汚い〟というイメージを持つ方が多いかと思いますが、実は地球上でもっとも不純物のない超ピュアな水質」と話す笠井教授。

大気中にただよう黄砂やホコリなどを抱き込んで降下するため、降り始めは汚れているが、次第に大気は洗われ、雨の降り始めから30分以上たった雨水は非常にキレイ。それは、水質検査の数値でも明確に証明されている。地下水のように土壌成分の影響を受けないため、世界中どこで降った雨も同じ水質、混じりっけなしの〝超軟水〟が集水できるという。

「降り始めの雨はコンピュータ制御で除去し、きれいな雨だけを貯留槽に貯めるシステムを構築しました。水道水以上にきれいな、蒸留水に近い水が獲得できます」

気になる味の方は?

雨水ラーメン

昆布・鰹節・鶏と雨水からとったスープは、おすましのようにスッキリ上品。日本人の魂をゆさぶる味わいだ。

「出汁の風味をこれ以上ないほど引き出した仕上がりで、最後の一滴まで飲み干したくなるほど。手打ち蕎麦の職人にも雨水を使ってもらったのですが、いつもより出汁がよく出る、蕎麦打ちの際の水回しが驚異的にいいと絶賛。混じりっけなしの雨水は、素材の味や香りを素直に引き出すようです」

 そもそも、なぜ雨水を飲食に利用しようと思いついたのか。

「雨水ラーメンは雨水の積極的な利用をPRする一環なんです。これまでも『あまみず飲料化プロジェクト』などでPRしてきましたが最終的には『雨水の活用が当たり前の社会』を目指しています」

 小学校の体育館の屋根に雨水タンクを設置した場合、年間2700tの水が獲得できるという試算も。ふだんからトイレ洗浄などの生活用水に使え、災害時の備えにもなる。いつでも安全な水にアクセスできる雨水利用に世界も注目!

「あまみず飲料化プロジェクト」とは?

「雨水はきれい」ということを広く知らしめるためのプロジェクト。集めた雨水を使って、ソーダやサイダーなどのドリンクを製造。雨水の生活利用の拡大を目指す。

「あまみず飲料化プロジェクト」

フィリピン ミンダナオ島でも雨水を活用!

井戸などからの水汲みに頼るラーク市に雨水タンクを設置し、福井の研究室で監視。遠隔操作による排水や貯水も可能だ。

フィリピン ミンダナオ島でも雨水を活用!

取材・文/嶺月香里 イラスト/宇野将司 編集/寺田剛治

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