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昆虫博士・牧田習さんが解説!「危ないハチ」の見分け方と正しい距離の取り方

2026.03.15

これからの時期、外を歩いていると、ブーンという羽音共に、ハチが飛んでいる姿を見かけることが増えてくると思います。しかしながら、危険なハチはハチ全体の中で、ごくごく一部に過ぎません。今回はそんな危険なハチの見分け方と正しい距離の取り方について解説いたします。

猛毒を持つハチたち

猛毒を持つハチとして最も有名な種類はオオスズメバチです。オオスズメバチは自らが危険なことを伝える警告色である黒と黄色の縞模様を持ち、ブーンという羽音と共に飛び回ります。北海道から九州まで分布しており、都市部でもよく姿を現します。

オオスズメバチ以外にも、スズメバチ科スズメバチ属に属する種類は危険な種類が多く、オオスズメバチより少し小型でも、似た模様のハチには注意が必要です。特に、アウドドアの際には、樹液や花にやってきているスズメバチに刺激を与えてしまったり、土の中に埋まっている巣穴を踏んでしまったりすると、猛攻にあってしまいます。

ほっそりとして、長い後ろ脚を垂らしながら飛ぶアシナガバチの仲間もスズメバチほどではないものの、毒性が高い仲間です。軒下やベランダ、植木などに巣を作ることが多く、知らないうちに巣に刺激を与えてしまいがちのため、注意が必要です。

しかし、スズメバチもアシナガバチも毒性は高いものの、基本的には、こちらから個体そのものや巣に刺激を加えなければ、刺されることは少ないです。僕も子供の頃から昆虫採集をしてきましたが、刺激を与えないのに刺されたことはありません(知らないうちに刺激を与えて刺されてしまったことはあります)。羽音と共に、姿が見えたら慌てずに距離を取るようにしましょう。

刺すことはあるけど、怖がりすぎる必要がないハチたち

スズメバチなどと同様に人間を刺すことはありますが、性格が温厚であったり、攻撃性が低いために怖がる必要がほぼないハチもいます。ここでは、そのうち3つのハチについて紹介します。

(1) クマバチ

北海道から九州まで分布し、空中でホバリングしている様子をよく見かけます。翅に対して黒くて胴体部分が大きいため、恐れられがちですが、性格はかなり温厚で、手でつかみでもしない限り、刺されることはありません。

(2) ミツバチ

ミツバチも全国各地でよく見かけるハチですよね。ですが、攻撃性は低く、手でつかんだり、巣に刺激を加えたりしない限り、刺されることはまずありません。ミツバチは人間を刺すと、刺した個体は死んでしまうため、それ相応の対価(彼らにとってよほどのこと)がない限り、刺すことはないのです。刺激を与えすぎない範囲であれば、花粉を集めている様子などを観察しても大丈夫です。

(3) ドロバチ

ドロバチは軒下や屋根裏などに壺状や煙突状の巣を作るハチの仲間で、名前は知らなくても、見たことがある方が多いかと思います。スズメバチの仲間が大集団を作るのに対して、ドロバチの仲間は単独生活をし、性格は極めて温厚です。家にハチの巣ができると不安に思う方も多いかもしれませんが、近くで生態を観察しても大丈夫なくらい温厚です。

ほとんどのハチは人間を刺さない

現在、日本からは6700種ほどのハチが知られていますが、そのほとんどが基本的には人間を刺すことがないハチです(刺されるのが難しいくらいの種類がほとんどです)。また、これだけ種類が多いゆえに、日常生活からアウトドアにいたるまで、きっと様々な種類のハチに出会っているはずです。

例えば、家の外灯に飛んでくるヒメバチの仲間、家庭菜園で発生するイモムシを狩りにやってくるジガバチの仲間、花壇のお花にやってくるハナバチの仲間などはよく見かけているかと思います。これらは農作物にとって害虫となる生き物を捕食してくれたり、花粉を媒介して受粉の手助けをしてくれたりもする種類も多いため、私たちの生活にとってメリットも多いのです。

ハチの仲間は恐れられがちですが、ほとんどの種類は人間を刺すことはなく、むしろ人間の生活や生態系を支えてくれています。一部の人間を刺す種類も刺すことで、かなりのエネルギーを、種類によって命をも犠牲にしてしまうため、少々のことでは刺しません。ハチの立場になって暖かい目で見守ってあげるようにしましょう。

昆虫ハンター・牧田習
博士(農学)。1996年、兵庫県宝塚市出身。2020年に北海道大学理学部を卒業。同年、東京大学大学院農学生命科学研究科に入学し、2025年3月に同大学院博士課程を修了。昆虫採集のために14ヵ国を訪れ、9種の新種を発見している。「ダーウィンが来た!」(NHK)「アナザースカイ」(NTV)などに出演。現在は「趣味の園芸 やさいの時間 里山菜園 有機のチカラ」(NHK)、「猫のひたいほどワイド」(テレビ神奈川)にレギュラー出演中。昆虫をテーマにしたイベントにも多数出演している。
著書:「昆虫博士・牧田習の虫とり完全攻略本」(小学館)、「昆虫ハンター・牧田習のオドロキ!!昆虫雑学99」(KADOKAWA)、「昆虫ハンター・牧田習と親子で見つけるにほんの昆虫たち」(日東書院本社)、「春夏秋冬いつでも楽しめる昆虫探し」(PARCO出版)好評発売中。Instagram・Xともに@shu1014my

書籍情報

昆虫博士・牧田習の虫とり完全攻略本

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文/牧田習

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