個人的なお話なんですが、去年から麻雀にハマりまして、友達とセットで雀荘に行ったり麻雀合宿に行ったりと楽しんでおります。
まあ、私は今年46歳なので麻雀を嗜むなんて、おじさんならではなので何の不思議もないんですが、Mリーグやスマホアプリ『雀魂』などによって麻雀人気が若い世代にも浸透してきている、ということなんですね。
確かに雀荘に行ったら20~30代が多かったりします。MリーグはABEMAが放送している麻雀のプロリーグなのですが、これがよくできておりまして男女混合の4人チームを組んで、そこから1人ずつ刺客を出してチーム戦を行なっていくというスタイル。実況や解説の専門用語が難しかったりはするのですが、キャプションが出たりして新規を迎え入れる姿勢が好ましいです。
そして、特筆すべきは同時視聴者数。テレビの視聴者よりもいるんじゃねぇか、という数字でコメントも爆速で流れていきXのトレンドワードにも入ります。
さらにスマホゲーム『雀魂』もよくできていて、基本プレイは無料でずっと楽しめるのですが、麻雀とは全く関係のないファクターとして、かわいかったりかっこよかったりするキャラクターをガチャで選べて、豪華声優陣による音声の開放やショートストーリーを開けていくところに課金要素を持ってくる、という。ソシャゲに慣れている若年層をすすっと取り込める仕組みがお見事です。

サウナ、ゴルフ、競馬……おじさん趣味が拡大中
さて。「おじさんの趣味」として一時期敬遠されていたものがここ数年で一般開放された感覚があります。代表的なのはサウナ。私もサウナーとして番組を持っていますが、一時期はおじさんたちが罰ゲームのように汗をかいて水風呂に入るという常軌を逸した行動として冷笑されていたサウナがいまやどうでしょう。
新設のサウナ専用施設は大変におしゃれで、アパレル系の若者が誘い合って「ととのい」に行くではありませんか。「オロポ」「シングル」なんて専門用語も浸透してきました。
このブームのきっかけはタナカカツキ先生の漫画『サ道』。これによりサウナの入り方が若者に浸透し、そして私の番組『サウナを愛でたい』などのメディア、そしてサウナ版食べログと言える「サウナイキタイ」の爆発的な人気によりサウナへのアクセスが容易になったのが要因でしょう。
若者だらけの施設もあれば、老舗は白髪のベテランサウナーとサウナハットを被った若者が同居していて、寂れゆく運命だった温浴施設が息を吹き返しているのは概ね良いことだと思いますけどね。

「おじさんの趣味」といえば欠かせないのはゴルフ。なぜ、おっさんって暇があったらゴルフの素振りをするんでしょうね。

私はゴルフをやらないのですが周りの友達、そして20代30代がどんどんゴルフを始めていてびっくりです。きっかけはコロナ、っていう話ですね。密にならずプレーできるゴルフはコロナ対策にぴったり。
さらに、プレーだけではなく大自然に触れ合えるという部分も評価対象になったようです。そして、特筆すべきが女性ゴルファーが増えたということですね。
ほかに競馬にも若者にブームが来ている、という話ですが、全てに共通して言えるのは「専門施設に行く」ことじゃないでしょうか。今までおっさんしかパスポートを持っていないように思っていた「蚊帳の外」施設が実は自分たちも入れて、そして楽しい。街の利用法の再発見ができた、ということかもです。
もちろんブームなので一過性な性質はありますが、その後スタンダードとして定着する側面もあります。今までジェンダーや年齢でゾーニングしていたものが開放され、もっと文化的に芳醇になるんじゃないかと期待しています。
次は「おばさんの趣味」が開放されたりして。フラダンス? パッチワーク? 着付け? 楽しい時代になってきたなぁ。

ヒャダイン
音楽クリエイター。1980年大阪府生まれ。本名・前山田健一。3歳でピアノを始め、音楽キャリアをスタート。京都大学卒業後、本格的な作家活動を開始。様々なアーティストへ楽曲提供を行ない、自身もタレントとして活動。
文/ヒャダイン
※「ヒャダインの温故知新アナリティクス」は、雑誌「DIME」で好評連載中。本記事は、DIME4月号に掲載されたものです。







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