2026年春のスギ花粉飛散量は、東日本と北日本では例年より多く、非常に多いところもある見込み(※1)といわれているため、早期から対策を取っておきたい。環境からアプローチするなら欠かせないのが、空気清浄機の活用だ。
けれど選び方や使い方を誤ると、思うような効果が得られないこともある。そこで今回は、空気清浄機の専門家であるパナソニックに、空気清浄機の選び方や活用術を聞いた。
空気清浄機選びはココをチェック!
まずは空気清浄機の選定基準を確認しておこう。
1.部屋の広さ(畳数)
空気を綺麗にしたい部屋の広さに合ったものを選ぶのが欠かせない。見るべきは「適用床面積」。日本電機工業会規格(JEM1467)によると「30分できれいにできる部屋の広さ」を表す。畳数を確認しよう。
パナソニック エコシステムズ社で空気清浄機を担当する西山歩氏は、次のようにアドバイスする。
【取材協力】
西山 歩氏
パナソニック エコシステムズ株式会社
IAQ事業部 国内IAQ営業統括部 家電営業部 商品課 空気清浄機担当
空気清浄機の市場分析から販促企画まで幅広く担当。入社3年目として、消費者目線を大切にしながら、日々マーケティングに取り組んでいる。
「実際の畳数よりも小さい畳数のものを使用すると十分な効果を感じにくくなるため、注意が必要です」(西山氏)
2.花粉除去性能
花粉除去が目当てなら、その性能は欠かせない選定ポイントだ。フィルター性能や吸引性能をチェックしよう。
●フィルター性能
・プレフィルター
目の大きい最も外側のフィルター。ペットの毛や繊維などの大きめの汚れをキャッチする。
・静電HEPAフィルター
静電HEPAフィルターなどにより、細かな汚れを取り除く。
「HEPA」とは、「High Efficiency Particulate Air」の頭文字を取ったもの。静電HEPAフィルターは、花粉やほこり、ウイルスなど、空気中の微細な粒子を捕集できる。
・脱臭フィルター
活性炭などによりニオイの元を吸着し、ニオイを取り除く。
●吸引性能
吸引性能も確認しておこう。花粉は大きく重いことから床付近に落ちやすい性質がある。しっかり除去するには、床付近まで吸い込める気流設計のほうがおすすめだ。
3.設置のしやすさ
意外と盲点になのが設置スペースだ。メーカーや機種によって吸い込み口の位置や、本体周囲に必要なスペースは異なるため、設置予定の場所と照らし合わせてよく確認しよう。
「空気清浄機は本来の性能を発揮するために、正しい設置が重要です。周囲に障害物があると吸引効率が落ちるため、吸い込み口の位置や本体周囲に必要なスペースを事前に確認し、ふさがないように設置することがポイントです」(西山氏)
4.加湿機能の有無
加湿機能付きのメリットは乾燥しがちなシーズンに活躍すること。一方、タンクの水補給や加湿フィルターのお手入れが必要になるため、少々手間がかかるのがデメリットだ。
必要性やお手入れの状況によって選ぼう。
5.掃除・お手入れのしやすさ
お手入れ方法は機種によって異なるため、どんな方法か事前に確認しておくと後悔が少ない。
「フィルターにホコリがたまると吸引力が低下するため、フィルターの定期的なお手入れやフィルター寿命の確認は必須です。汚れを放置すると空気清浄能力が半減するため注意が必要です」(西山氏)
6.電気代
電気代がどれくらいかかるのか試算してみよう。
●空気清浄機の1時間あたりの電気代計算方法(目安)
消費電力(W)×電気代単価(31kwh)÷1000
=1時間当たりの電気代(円)
例)空気清浄機 F-PX70C(パナソニック)
57W×31円/kwh÷1000
=1.8円/h(空気清浄運転時)
空気清浄機は24時間つけっぱなしはOK?
ところで、空気清浄機は24時間つけっぱなしにすると電気代が気になるところ。西山氏は次のように回答する。
「空気清浄機は、24時間つけっぱなしで運転することをおすすめしています。人が歩いたり物を動かしたりするだけで、床に落ちていた花粉やホコリが再び舞い上がります。常時、運転しておくことで、舞い上がった汚れをすぐに吸い込み、室内の空気を安定して清浄に保つことができます。
また、寝ている間も花粉やハウスダストは浮遊しているため、就寝中も運転を続ける方がより効果的です。
電気代についても、パナソニックの空気清浄機では 1時間あたり約1.4~2.8円程度の機種があります(※最大風量での空気清浄運転時)。そのため、1日24時間の連続運転をした場合、最大でも約67円/日、一カ月あたり約2,000円前後が目安となります。ただし、これは強運転で使い続けた場合の試算です。実際には自動運転などと併用して使うことが多いため、電気代はさらに低くなる傾向があります」(西山氏)
空気清浄機をフル活用!花粉対策テクニック3選
花粉シーズンにはより一層、頼りになる空気清浄機。西山氏に活用テクニックを伝授してもらった。
1.玄関付近に空気清浄機を置き、花粉の侵入直後にキャッチする
「花粉は、玄関を開けた瞬間に衣類や髪、荷物に付着した状態で屋内に持ち込まれます。空気清浄機を玄関近くに1台置けば、侵入した花粉をすぐに吸い上げられるため、効果的です」
2.花粉やホコリが溜まりやすい場所の近くに設置する
「家の中で花粉やホコリが溜まりやすいのは、風の流れが弱くなりがちな『部屋の四隅』や『家具と家具の隙間』など。これらのエリアに空気清浄機を設置すると、滞留しやすい汚れを効率よく吸い込むことができるため、空気清浄効果をより高められます。ただし周囲のスペースはしっかり確保してください」
3.花粉機能だけでなく、独自のイオン技術にも着目する
「空気清浄機の花粉対策というと、フィルターによる集じん性能に目が向きがちですが、より快適に過ごすためには『花粉の働きそのものにアプローチする機能』にも注目するのがポイントです。
例えばパナソニック独自の『ナノイーX』は、空気中の水から生まれた微細なイオンです。お部屋のすみずみまで行き渡り、花粉・ウイルス・カビ・ニオイなど、目に見えない空気の悩みに働きかけます。
特に花粉対策としては、スギ・ヒノキを含む主要17種類の花粉の働きを抑制(※2)できるため、花粉シーズンに舞い上がった花粉や、衣類・家具に付着したアレル物質に対してもしっかり作用します。また、フィルターによる集じんだけでは取りきれない、空中に漂う微細な花粉やアレル物質にも働きかけられる点が大きなメリットです。さらに、ナノイーXユニットは交換不要で、長期間にわたって安定した効果が得られるのも使いやすいポイントです」
2026年の花粉シーズンは、改めて空気清浄機選びから始めて、使いこなせるよう、知識もアップデートしよう。
※2:<スギ花粉>【試験機関】パナソニックホールディングス(株)プロダクト解析センター【試験方法】約6畳空間で布に付着させたアレル物質をELISA法で測定【抑制の方法】ナノイーを放出【対象】花粉(スギ)【試験結果】約8時間で97%以上抑制、約24時間で99%以上抑制(4AA33-151001-F01)。<スギ・ヒノキ・カモガヤ・ブタクサ・ススキ・シラカンバ・ヨモギ・オリーブ・ビャクシン・モクマオウ・ハンノキ・オオアワガエリ・カナムグラ・イネ、ライムギ、シラゲガヤ、ギョウギシバ花粉>【試験機関】パナソニックホールディングス(株)プロダクト解析センター【試験方法】約6畳空間で電気泳動法による検証【抑制の方法】ナノイーを放出【対象】花粉(スギ・ヒノキ・カモガヤ・ブタクサ・ススキ・シラカンバ・ヨモギ・オリーブ・ビャクシン・モクマオウ・ハンノキ・オオアワガエリ・カナムグラ・イネ・ライムギ・シラゲガヤ・ギョウギシバ)【試験結果】約24時間で低減効果を確認(4AA33-151015-F01、4AA33-151028-F01、4AA33-160601-F01、4AA33-160601-F02、4AA33-160701-F01、1V332-180301-F01、H24YA036-1、H24YA017-1、H24YA018-1、H24YA019-1 )。
取材・文/石原亜香利
医師1000人に聞いた実践している花粉症対策TOP3、3位花粉対策用メガネの着用、2位空気清浄機の使用、1位は?
花粉の飛散がピークを迎えようとしている昨今。花粉症対策の薬やティッシュ、マスクが手放せないという人も多いことだろう。 では、普段から花粉症患者の診察を行っている…







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