ウェザーニューズから3〜5月の春の天気傾向と、それに伴う商品の売れ行きを予想した「春の小売需要傾向2026」が発表された。
3月は季節の歩みが北ほど早くて西はゆっくり、4〜5月の気温は全国的に高い傾向など、その概要を同社リリースをベースにお伝えする。
4月以降は全国的に春夏商品の売れ行きが好調に
今年の3月の気温は、北日本では平年より高い、東日本では平年並〜高い、西日本では平年よりやや低い〜平年並と予想。エリアごとに特徴が分かれ、北ほど季節は順調に進む一方、西では寒気の影響で季節の歩みが遅くなりそうだ。
2月23日は関東でも春一番が吹き、初夏の陽気となった。3月頭にかけて平年より暖かい日が多くなる見通しだが、次第に寒気の影響を受けて季節の歩みは西ほど足踏みしそうだ。
しかし、その後はそれまで南寄りを流れていた偏西風が北上し、日本付近に暖かい空気が流れ込みやすくなるため、3月末頃から西日本でも気温が上がって、4月には平年を超える暖かさとなり、季節の歩みを感じられるだろう。また、この影響で4〜5月の気温は全国的に高い水準で推移する見込み。
この影響で、3月の季節商品の動きは西ほど穏やかとなるものの、4月以降は全国的に売れ行きが好調になると予測。UVケア商品、アイスコーヒーや冷やし麺などのコールド商品、冷感インナーや汗拭きシートのような暑さ対策グッズなど春夏商品の需要が急激に増え、5月にかけても引き続き好調な売れ行きが持続するだろう。

■春の気温傾向
春(3〜5月)は地球温暖化の影響を受けて、北半球全体の気温が平年より高い状態が継続する。この影響で、3月の気温は北日本では平年より高くなりそうだ。
一方で、偏西風が日本付近で南寄りを流れる時期があり、西回りで寒気が入りやすいため、西ほど気温が低めになる傾向に。具体的には、東日本の気温は平年並〜平年より高い、西日本と沖縄・奄美では平年並~平年よりやや低いと予想する。
その後は南寄りを流れていた偏西風が次第に北上して、5月にかけて平年並か平年より北寄りを流れるため、4〜5月の気温は全国的に平年よりやや高い~高い予想。3月は季節の歩みがゆっくりだった西のエリアでも、4月に入ると平年を超える暖かさとなり、季節の歩みを感じられそうだ。
■春の降水傾向
3〜5月の降水量は、北日本で平年並、東〜西日本、沖縄・奄美では平年並〜少ない予想だ。3月は低気圧と高気圧が交互に通過し、天気は周期的に変化。冬型の気圧配置になることもあるので、日本海側を中心に雪の降り方には注意が必要だ。
4月は周期変化するなかでも晴れる日が多くなる。5月は本州付近で上空寒気の影響を受けて、雷雨に見舞われる日がありそうだ。
2025年は東北を除いて5月に梅雨入りし、北陸〜九州地方では平年よりかなり早い、沖縄・奄美で早い梅雨入りとなった。今年の梅雨入りは、北日本は平年並か遅い、東〜西日本では概ね平年並、沖縄・奄美では平年より遅い傾向となるだろう。
<参考:夏の気温傾向>
今年はエルニーニョ現象およびラニーニャ現象は発生しないものの、エルニーニョ現象に近い海面水温分布となる見通しだ。仮にエルニーニョ現象が発生した場合は、気温は平年並~低くなる傾向がある。
インド洋では正のインド洋ダイポールモード現象に近い海面水温分布となる可能性がある。仮に正のインド洋ダイポールモード現象が発生した場合は、北日本と沖縄・奄美で平年並〜高めに推移する傾向がある。
太平洋高気圧の日本付近への張り出しは平年並で、8月を中心にやや弱まる時期があるだろう。また、チベット高気圧の勢力が平年より弱い予想で、昨年ほどの勢力はなさそう。それでも、高気圧の日本方面への張り出しが強まる時期には猛暑になる可能性が十分にあるため、注意が必要だ。
春の小売需要傾向2026
ウェザーニューズ社流通気象チームの気象データアナリストは、過去の春のGoogle検索数の傾向と気象データの関係を分析。2026年の春の気温傾向をもとに季節商品が注目される時期を予想した。
今春は4月~5月を中心に、全国的に概ね気温が高い傾向となる見込み。そのため、コールドドリンクやアイス、冷やし麺などのコールド商品や、冷感インナー、汗拭きシート、制汗剤といった暑さ対策につながる衣料品や日用品など、春夏商品の需要は高まりそうだ。
ただし、3月は西ほど寒気の影響を受けて、季節商品の需要が高まるタイミングがやや遅れる可能性がある。

■類似年の需要傾向
今年の東日本の気温は、春は2025年と類似した気温傾向になる予想だ。春の類似年である2025年の3~5月にかけて春夏商品のGoogle検索数と東京の気温の傾向を見てみると、「クールインナー」の検索数は3月下旬の気温上昇に伴い増加。
その後、4月中旬頃から気温が上がるにつれて、検索数も緩やかに増えている。また、この期間の検索数のピークは5月下旬で気温のピークと一致している。

また、「汗拭きシート」の検索数も同様の傾向が見られるが、3月末や4月下旬と5月下旬に大きく検索数が伸びており、このタイミングで気温は25度前後まで上がっている。
東京で最高気温25度前後は5月下旬並の気温となるので、3月や4月でも同程度の気温となると汗拭きシートへの注目度が集まることがわかる。
ただし、今年の3月前半は、西ほど寒気の影響で暖かくなるタイミングが遅れる可能性があり、その場合は春夏商品の動きが北〜東日本より遅くなるだろう。

エリアごとの気象見解
・6〜8月の傾向については、熱帯の海面水温予測の信頼度が低いため、今後予測が変化する可能性がある。2026年5月頃に改めて、6〜8月の気象見解と商品需要を予想する「夏の小売需要傾向2026」が発表される予定だ。
・本傾向は2月24日時点のデータを元に作成
■北日本(北海道・東北)
◎3~5月、6〜8月の気温(平年との比較)
・3〜5月:やや高い~高い
・3月:高い
・4月:高い
・5月:やや高い〜高い
・6〜8月:やや高い~高い
<3月>
天気は周期変化で、日本海側を中心に雪の降る日もあるが、下旬は晴れる日が多くなりそう。積雪エリアでは融雪による影響に注意が必要だ。気温は平年より高い予想。
<4月>
周期的に雨や雪が降るが、晴れる日が多くなりそうだ。気温は平年より高い予想で、寒暖差が大きくなるため、体調管理に気をつけたい。
<5月>
全般に晴れる日が多いだが、上空寒気の影響で雷雨になる日もありそうだ。気温は平年よりやや高い~高い予想で、日毎の気温差や花粉に注意が必要。体調管理や花粉対策は万全に。なお、東北の梅雨入りは平年並か遅い傾向だ。
■東日本(関東甲信・北陸・東海
◎3~5月、6〜8月の気温(平年との比較)
・3〜5月:平年並~高い
・3月:平年並〜高い
・4月:高い
・5月:やや高い〜高い
・6〜8月:やや高い~高い
<3月>
日本海側は中旬にかけて雪の降る日があるが、下旬は晴れる日が多いだろう。太平洋側は天気が周期的に変わるが、晴れる日が多くなりそうだ。積雪エリアは融雪による影響に注意が必要。気温は平年並〜高い予想で、桜の開花も平年並〜やや早い予想となっている。
<4月>
上旬は晴れる日が多い見込み。中旬からは天気が周期的に変化するが、ぐずつきやすい時期がありそう。気温は平年より高い予想で、寒暖差に注意が必要だ。
<5月>
晴れる日が多い見込みだが、中旬以降、にわか雨や雷雨になる日がありそうだ。気温は平年よりもやや高い~高い予想。ゴールデンウィークや運動会など、屋外での活動の際は、こまめな水分補給や紫外線対策が欠かせない。なお、梅雨入りは概ね平年並の予想だ。
■西日本(近畿・中国・四国・九州)
◎3~5月、6〜8月の気温(平年との比較)
3〜5月:平年並~高い
3月:平年並〜高い
4月:高い
5月:やや高い〜高い
6〜8月:やや高い~高い
<3月>
全般に天気は周期変化するが、晴れる日が多くなりそうだ。日本海側は月初め頃に雨や雪が降りやすい予想となっている。雪が残っている所では融雪に注意が必要だ。気温は平年よりやや低い~平年並で、季節の進行は遅く感じられるだろう。
<4月>
上旬は晴れる日が多い見込みだ。中旬からは天気が周期的に変化するが、ぐずつきやすい時期がありそう。気温は平年より高い予想で、寒暖差に注意が必要だ。
<5月>
晴れる日が多い見込みだが、中旬以降、にわか雨や雷雨になる日がありそう。気温は平年よりもやや高い~高い予想だ。ゴールデンウィークや運動会など、屋外での活動の際は、こまめな水分補給や紫外線対策が欠かせない。なお、梅雨入りは概ね平年並と予想している。
■沖縄・奄美
◎3~5月、6〜8月の気温(平年との比較)
3〜5月:やや低い~高い
3月:やや低い〜平年並
4月:やや高い
5月:やや高い〜高い
6〜8月:高い
<3月>
中旬にかけて天気は周期的に変わるが、晴れる日が多いだろう。下旬は曇りや雨の日が多い時期がある見込み。気温は平年よりやや低いため、肌寒く感じる日もありそうだ。また、朝晩は冷えるため、体調を崩さないように注意が必要。
<4月>
天気は周期的に変わるが、中旬は晴れる日が多くなる。一方、上旬と下旬はぐずつく時期がありそう。気温は平年よりやや高いと予想しており、併せて紫外線も強くなってくる時期なので、十分な対策が求められる。
<5月>
全般に曇りや雨の日が多くなるが、晴れやすい時期がありそう。本格的な雨のシーズンの前に十分な備えが必要だろう。気温は平年よりやや高い〜高い予想となっており、梅雨入りは平年より遅い傾向だ。
関連情報
https://jp.weathernews.com/news/55134/
構成/清水眞希







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