ライフスタイルや働き方の多様化で、若い世代の結婚観や子育てのスタンスは、大きく変化しているという。
雇用や労働に関連する調査データやレポートなど役立つ情報を提供するサイト『マイナビキャリアリサーチLab(ラボ)』を展開するマイナビは、2027年3月に卒業予定の大学生・大学院生と20代から50代の正規社員に、「結婚観・子どもに対する意識調査」を実施して結果を公開した。
それによれば、男子学生の結婚後の共働き希望は68.1%で、調査開始以来最高を記録。さらに「結婚せず自分の収入のみで生活する」と回答した女子学生も調査開始以来最高という結果になった。
結婚後に共働きを希望するのは約7割
2027年3月卒業予定の学生に結婚後の仕事について質問すると、共働きを希望する割合は全体で前年比1.2pt減の70.9%だった。男女別では、男子が8.1%(前年比0.6pt増)で女子が74.3%(前年比3.6pt減)という結果だった。男子は、この調査の開始以来最高の値だったが、男女の割合の差は、6.2ptで調査開始以来もっとも低い値になった。
結婚の希望については、「結婚せず自分の収入のみで生活するのが望ましい」とした学生が男子10.8%(前年比0.8pt減)、女子14.5%(前年比1.2pt増)という値だった。女子は2016年卒の調査開始以来、最高を更新したという。
学生が思う子育ての考えでは「育児休業を取って子育てしたい」が最多
学生の子育てに関する考えでは、もっとも多かった回答は前年と同様に「育児休業を取って子育てしたい」(58.9%)だった。若い世代の約6割は、将来の子育てに前向きな姿勢を持っているようだ。男女別では、「育児休業を取って子育てしたい」と答えた男子学生が60.1%で、この調査開始以降、初めて女子学生(57.3%)の値を上回った。
将来の育児参加への意欲は、男性にも広がっている。ただ、「今のところあまり子どもは欲しくない」と回答した学生は全体では18.4%で、男子は14.0%(前年比1.4pt増)が欲しくないと回答しており、こちらも調査開始以来もっとも高い割合になった。女子では23.9%(前年比0.2pt減)と約4人にひとりが子どもは欲しくないと回答。
「子どもが欲しくない」と思う理由は、「うまく育てられる自信がない(51.8%/前年比9.0pt 減)」が前年同様最多で、「子育てに伴う責任を負う自信がない(49.8%/前年比3.5pt増)」がそれに続いた。
30代正社員の約3割が結婚したくないと回答
未婚の20代と30代の正社員に結婚したいか質問すると、20代の19.4%、30代の31.8%が「結婚したくない」と回答し、年代別の差は12.4ptもあった。
男女別では、20代の女性(16.0%)と比較して男性(22.1%)の方が「結婚したくない」割合が高い結果になった。30代では、男性(31.3%)よりも女性(33.0%)の方が結婚したくないと回答した人が多かった。
結婚したい理由を自由回答で質問すると、「相手はいるし結婚はしたいが、お金を貯めたい(20代女性)」、「子どもが欲しい(30代女性)」などのコメントがあった。
「結婚したくない」理由では、「子ども欲しいわけでもなく、結婚イコール幸せだとは思っていない(20代女性)」、「他人との共同生活が向いていない(30代女性)」、「自由な時間がなくなる(30代男性)」などのコメントがあった。結婚したいかしたくないかの理由では、自分の人生や幸せを踏まえた意見が多くみられた。
20代正社員の32.7%が「子どもは欲しくない」と回答
子どもがいない20代と30代の正社員に、子どもが欲しいか質問すると、20代の32.7%、30代の43.0%が「子どもは欲しくない」と回答。男女別では、20代女性は子どもが欲しいと回答した合計が70.0%でもっとも高かったが、30代では男女ともに子どもが欲しくない割合が4割を超えた。
ライフスタイルの多様性で共働きや子育てに関する意識が変化
今回の調査について、『マイナビキャリアリサーチラボ』研究員の石田力氏と朝比奈あかり氏は次のようにコメントしている。
「今回の調査では、男子大学生が将来の結婚において共働きを希望する割合は、調査開始以来最高となりました。育児休業を取得して子育てしたいという回答が、初めて女子学生を上回る結果となり、将来のライフスタイルに対する意識が前向きに変化していることがうかがえます。
一方で、女子学生は結婚を希望しない割合が増加しており、経済的に安定していれば結婚は必須ではないという考え方も見受けられました。
また、約4人にひとりは「子どもは欲しくない」と回答しており、将来のキャリアや生き方を自分基準で考える学生が増えている様子がうかがえます。
こうした結果から、大学生の将来像は、「夫婦ともに働き、協力して子育てをする」姿と「結婚せず子どもも持たず、自分自身の仕事と生活を重視する」姿の両方が存在していることが明らかになりました。
また、結婚や子育てがより身近なテーマとなる20代・30代の正社員では、20代の約5人にひとり、30代では約3人にひとりが「結婚したくない」、20代の約3 割、30代の4割以上が「子どもは欲しくない」と回答しています。
「結婚=幸せだとは思っていない」など自身の価値観や幸福を基準にした判断がみられ、大学生と比べて結婚や子育てをしない生き方を視野に入れる人が多い可能性があります。
働く中で結婚観や子どもに対する意識はどのように変化していくのか、今後も引き続き調査を続けていきたいと考えています」
国を挙げて少子化対策などが行われているが、今回の調査では若い世代は結婚や子どもを持つことに積極的ではない人が少なくないことが浮き彫りになった。
結婚や子どもを持つこと以外の幸せを重要視する若い世代が増えており、従来の人生設計とは違うライフスタイルの構築を考えていく必要はありそうだ。
『結婚観・子どもに対する意識調査』概要
調査対象:学生:2027年3月卒業予定の全国の大学生、大学院生/正社員:20歳~59歳の正社員の男女
調査期間:学生:2025年11月28日~2025年12月25日/正社員:2025年11月18日~2025年11月21日
調査方法:学生:マイナビ2027会員(退会者含む)にWEB DMを配信し、インターネットアンケートより回収/正社員:インターネット調査
調査機関/マイナビ調べ
有効回答数/学生2151名、正社員3000名
※調査結果は端数四捨五入の都合により合計が100%にならない場合があります。
https://career-research.mynavi.jp/reserch/20260129_106634/
構成/KUMU







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