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ボルボ「EX30 Cross Country」の実力を雪上&400kmロングドライブで徹底検証【前編】

2026.02.26

今回、@DIMEではボルボ主催の新潟妙高高原から南青山のボルボスタジオまでの約400kmの行程を、電気自動車のボルボEX30 Cross Country Ultra Twin Motor Performance で走破するイベントに参加した。

「EX30」は2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤーの10ベストカーに選出

まずは、2023年に日本に導入され、2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤーの10ベストカーに選出されたEX30についておさらいする。

2025年モデルまでは後輪駆動、一充電航続距離560km、総電力69kWhのEX30 Ultra Single Motor Extended Rangeの1車種だったのだが、2026年モデルでEX30のラインナップを拡充。

ボルボBEVの入門車種となりうるEX30 Plus Single Motor(航続距離390km。これのみリン酸鉄リチウムイオン電池。他はリチウムイオン電池)、EX30 Plus Single Motor Extended Range(航続距離560km)、2023年の導入時から引き続きラインナップされるEX30 Ultra Single Motor Extended Range(航続距離560km)、2026年モデルとして新たに加わった4WDのEX30 Ultra Twin Motor Performance(航続距離535km)、そしてクロスカントリーモデルとして最低地上高に余裕を持たせた4WDのEX30 Cross Country Ultra Twin Motor Performance(航続距離500km)の5モデルが揃うことになった。

※航続距離はWLTCモードによる。

実は昨年、同じ妙高高原の雪深いルートを後輪駆動のEX30 Ultra Single Motor Extended Rangで走る機会もあったのだが、EX30のBEVとしての完成度の高さ、後輪駆動ながらBEVならではの駆動制御の緻密さから、驚くほど雪道に強いことなどを報告している。

「EX30 Cross Country」のスペックをチェック

EX30に対してEX30 Cross Countryは、EX30にタフなエクステリアデザインを与え、車高を高めただけのモデル・・・ではない点に注目だ。

全長4235×全幅1850×全高1565mm、ホイールベース2650mmという、日本の道でも扱いやすさ抜群のボディサイズ(クロスカントリー以外の全高は立体駐車場への入庫が容易な1550mm)を持つエクステリアではブラックの専用フロントシールドに注目だ。

そこにはスウェーデン最高峰の山、ケブネカイセ山の地形をモチーフにしたトボグラフィーパターンが描かれ、フロントビューの印象は一変。

もちろん、ホイールアーチにはこれまでのボルボ・クロスカントリーモデル同様にホイールアーチエクステンションを装着。前後バンパー下には専用のリップ、ロアバンパーが付加され、CピラーとロアバンパーにはCross Countryロゴが刻まれる。

インテリアの北欧モダンな先進感ある洗練された仕立てもまたオーナーを満足させる特徴部分だが、クロスカントリーでは「パイン」というレザーフリー、自然素材、リサイクル材、バイオ素材をコンビネーションしたスカンジナビアデザイン仕立てとなる。

そして無垢のリサイクルアルミ材を用いたドアインナーオープナーのひんやりとした手触り、高質感、デザイン性も、車内からドアを開けるたびにオーナー、乗員の満足感を高めてくれるに違いない。

もちろん、ダッシュボード奥左右いっぱいにはハーマンガードンサウンドシステムのフロントスピーカーが備わり、ルーフのほとんどの部分がガラス張りになるパノラミックルーフも標準装備されるのだ。

ステアリング奥にメーターパネルがないEX30のメーター&インフォテイメント&各種操作機能はインパネ中央の12.3インチタブレット型センターディスプレーに集約。

スピードメーター、ナビ機能、時計、外気温時計、エアコンやオーディオ操作、ドアミラー調整、2026年モデルでオフ/低/高の3モードが選べるようになった完全停止まで行えるワンペダルモードなどの各種機能が配置されている(速度、時刻、アプリ表示を含め、どの文字も細く小さすぎる印象だが・・・)。

2026年モデル全体で進化した部分も少なくない。Google搭載のインフォテイメントシステム(デジタルサービスに含まれる Googleアプリ/サービスは5年間無償で利用できる)ではQualcomm社のチップセット、Snapdragon(Qualcomm社が開発したSoC=System on Chip)の新採用によって一段とサクサクと動くようになっているのが実感できる。

ワンペダルドライブのモードにしても、オフ/低/高の3モードの選択が可能になったのだ。さらに、メーターの操作系、よりマイルドになったモーター制御、充電能力の向上(130Kwに対応)、電費の向上、なども図られている。

加えて、2025年モデルまでのEX30では「前席の座面が短い」という声が寄せられたそうで、2026年モデルでは前席座面を伸ばした新シートに改められているほか、安全装備、先進運転支援機能はボルボSUVのフラッグシップ、XC90を上回る内容が2026年モデルには搭載されているというのだから、早くも熟成のEX30ということになるだろうか。

ボルボ史上最上の乗り心地!最小限のストレス!その理由は

走行性能にかかわる部分では、EX30 Cross Country Ultra Twin Motor Performanceの場合、総電力量69kWhバッテリーによる最高出力はフロント156ps、リヤ272psの前後2モーターを搭載するシステム最高出力422PS ものAWDという構成で、一充電走行距離は500km。タイヤは19インチのサマータイヤを装着する(今回のイベントではもちろんスタッドレスタイヤを装着)。

驚くべきはそのパフォーマンスで、0-100km/h加速は史上最速のボルボと言われるEX30 Ultra Twin Motor Performanceの3.6秒に準じた、なんとポルシェ911に迫る3.7秒(いずれもパフォーマンスモード。

ポルシェ911カレラS/911カレラ4Sは3.5秒というのだから、まさに「羊の皮をかぶった狼」と呼べるクロスカントリーモデルということになるだろう。

なお、EX30 Ultra Twin Motor Performanceに対して、EX30 Cross Country Ultra Twin Motor Performanceは全幅がホイールアーチエクステンションの付加によって15mm幅広い1850mmとなり、車高は15mm高い1565mm、最低地上高は175mmから悪路に適した195mmへと高められている。

しかも、20インチタイヤを履くEX30 Ultra Twin Motor Performanceのガッチリとした硬めの乗り心地に対して、19インチタイヤ装着となるCross Countryモデルのフロント:ストラット、リヤ:マルチリンク式を基本とする足回りはノーマルモデルよりソフトな、乗り心地と走破性にこだわった専用サスペンション(スプリング)とアンチロールバーに改められているのだ。

パワーステアリングもまたクロスカントリー専用の設定で、クィックさのない、トルクの立ち上がりを穏やかにした制御が盛り込まれていているのも大きな特徴だ。

筆者の個人的印象では、ボルボ史上最上の乗り心地、最高の快適性を味わえる1台がこのEX30 Cross Country Ultra Twin Motor Performanceということになる。

さて、いよいよ車内がすでにシートヒーターとステアリングヒーターで暖められたEX30 Cross Country Ultra Twin Motor Performanceで、気温0度を下回る妙高高原駅近くから、バッテリー残量約80%で、東京・南青山のボルボスタジオに向けて出発である。

しかし、当日の妙高高原市街地は晴れ。数日前に振った大雪が道の両側に除雪され、路面はほぼドライ。そこでボルボの試乗会スタッフが600kmも妙高高原周辺を走って見つけてきた、山奥の積雪地帯、圧雪路を含む道から高速道路に乗るルートが設定されていた。

そのおよそ400kmを走破した試乗記は後編にてお届けしたい。先にひとつだけ報告しておくと、道幅が狭いクネクネした地本民でも避けるような雪道、高速道路、東京の市街地を含む400kmを走り抜いても、雪道をもろともしない抜群のオールラウンド性能、走破性、乗り心地の良さ、車内の静かさもあって、運転、乗車にかかわる肉体的疲労度、ストレスは最小限だったのである・・・。

ボルボEX30

文・写真/青山尚暉

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