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なぜ、教育資金一括贈与の非課税制度は終了したのか?今後も活用できる節税制度をまとめて解説

2026.04.05

教育資金一括贈与が非課税になる制度が2026年3月に終了します。長らく教育支援と相続対策に活用されてきましたが、利用者が減少していたことや教育無償化などの施策により教育資金の負担が軽減されたことなども終了の一因です。当制度利用中の方が注意すべき点や代わりに活用できる節税対策を紹介します。

教育資金一括贈与の非課税制度が2026年3月31日に終了しました。教育支援と相続対策を同時に実施できる制度として平成25年度の税制改正において創設されましたが、教育無償化などの施策が広まる中、時代に合わなくなってきたことも終了の一因とされています。

なお、教育資金一括贈与の非課税制度が終了しても、教育資金を用いた相続対策ができないわけではありません。2026年4月以降も引き続き利用可能な節税制度について解説します。

教育資金一括贈与の非課税制度が2026年3月に終了

教育資金一括贈与の非課税制度が、2026年3月31日に終了します。当制度は、30歳未満の方が祖父母などの直系尊属から教育資金の贈与を受けたときに、条件を満たすと1,500万円まで贈与税が非課税になる制度です。

受贈者にとっては「進路の選択肢が広がる」というメリットが、また、贈与者にとっては「相続税・贈与税対策になる」というメリットがあり、広く活用されてきました。しかし、次のような理由もあり、今回の制度終了につながったと考えられています。

  • 利用が伸び悩んでいる
  • 手続きが煩雑で利用しにくい
  • 教育無償化が進展している

後述しますが、すでに利用中の場合、制度終了後も継続して非課税が適用されます。ただし、受贈者の年齢や相続税の課税価格などによっては非課税が適用されなくなる恐れがある点に注意が必要です。

教育資金一括贈与の非課税制度とは?

教育資金一括贈与の非課税制度とは、2013年4月1日から2026年3月31日までに30歳未満の方が直系尊属から教育資金の贈与を受けた場合に適用される非課税制度です。概要や利用方法などについてご紹介します。

■制度の概要

30歳未満の方(受贈者)の教育資金として、祖父母などの直系尊属(贈与者)が資産を贈与した際、1,500万円までの金額に対しては贈与税が非課税になる制度です。ただし、次のいずれかの形で贈与することが求められます。

  • 信託受益権として贈与する
  • 贈与を示す書類を作成し、金銭を銀行などに預け入れる
  • 贈与を示す書類を作成し、証券会社などで有価証券を購入する

なお、上記の形で受贈された教育資金は、受贈者が30歳になった時点で使い切っている必要があります。使い切っていない金銭に対しては、贈与税の対象となる点に注意が必要です。ただし、30歳の時点で学校等に在学している場合は、金融機関などに届出をすることで非課税制度の適用が延長されます。

■対象となる教育資金

非課税制度が適用される教育資金には、次のものが含まれます。

  • 学校(※)に納める入学金や授業料、施設設備費、入学試験検定料
  • 幼稚園や保育所に納める入園料、保育料、入園検定料
  • 学用品の購入費
  • 修学旅行費や給食費などの学校教育に必要な費用
  • 学習塾やピアノ、スポーツなどの教育・教養の向上につながる活動の費用
  • 通学定期券代、留学のための渡航費

教育資金として使用したことがわかるように領収書などを保管しておきましょう。

■教育資金の管理方法

一括贈与する教育資金は、専用の口座を開設し、金融機関に預け入れることが必要です。教育資金として支払うときは、その都度口座から引き出します。また、支払内容を示す領収書などを受け取り、支払日から1年以内もしくは支払日の属する年の翌年の3月15日までに金融機関の営業所などに提出することが必要です。

■2023年4月以降の管理資金の扱い

すでに専用口座で教育資金を管理している場合は、2023年4月1日以降は扱いが変わる可能性があるため注意が必要です。

教育資金の管理契約終了までに贈与者が死亡した場合、以前は受贈者が23歳未満であれば管理残額については相続税が課税されませんでしたが、2023年4月1日以降は相続税の課税対象となります。ただし、贈与者の相続税の課税価格合計が5億円以下のときには、課税対象となりません。

教育資金一括贈与の非課税制度終了後も活用できる節税制度

教育資金一括贈与以外にも、節税に活用できる制度はいくつかあります。子や孫への贈与・相続に活かせる制度や、制度活用時の注意点などをご紹介します。

■非課税範囲内の都度贈与

年間110万円以下の贈与なら、受贈者には贈与税が課せられません。教育資金を孫などに援助するときは、年間110万円以下になるように調整することで節税につなげましょう。

参考:国税庁「No.4405 贈与税がかからない場合」

■相続時精算課税制度

相続時精算課税制度とは、60歳以上の直系尊属から18歳以上の子や孫などに対して財産を贈与したときに選択できる制度です。当制度を選択すると、贈与した金額から1年あたりの贈与税の基礎控除額(110万円)を控除した後に、さらに限度額2,500万円の特別控除額が控除され、残額については一律20%の税率で贈与税額を算出します。

参考:国税庁「No.4103 相続時精算課税の選択」

■住宅取得資金贈与

住宅取得資金贈与とは、直系尊属から居住用住宅の取得や増改築の資金の贈与を受けたときに、一定の条件を満たすと500万円(省エネや耐震性などの一定基準を満たす住宅の場合は1,000万円)まで贈与税が非課税になる制度です。ただし、受贈者の合計所得金額や住宅の広さによっては制度を利用できないことがあります。

参考:国税庁「No.4508 直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税」

■生命保険の相続税非課税枠

死亡保険金については「法定相続人の数×500万円」までは、相続税が非課税になります。例えば、法定相続人が配偶者と子2人の場合なら、1,500万円(3人×500万円)まで非課税で財産を遺すことが可能です。また、死亡保険金はすぐに現金として受け取れるため、葬儀費用や相続税の納付などにも活用できるというメリットがあります。

参考:国税庁「No.4114 相続税の課税対象になる死亡保険金」

相続・贈与について話し合ってみよう

教育資金一括贈与の制度は終了しますが、相続や贈与に活用できる制度は多数あるため、工夫次第で節税しつつ、教育や住宅などの資金を直系卑属に渡すことは可能です。相続や贈与を専門とする弁護士などとも話し合い、ご自身の状況や希望に合った相続・贈与を実施していきましょう。

構成/林 泉

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