2026年2月18日、第221特別国会が招集され、衆参両院の本会議で自由民主党総裁の高市早苗総裁を第105代内閣総理大臣に指名した。この国会の会期は7月17日までの150日間で、高市首相は2026年度予算案や関連法案の年度内成立を目指す。
そんな高市首相は第2次高市内閣発足の記者会見でも「責任ある積極財政」を掲げ、官民による大胆な投資を促すと述べている。
というわけで、三井住友DSアセットマネジメント チーフマーケットストラテジスト・市川雅浩氏から、高市政権が進める経済政策に関する分析リポートが届いているので概要をお伝えする。
日本成長戦略本部では3月から戦略分野のロードマップを策定、夏にまとめる成長戦略に反映
高市早苗政権は危機管理投資・成長投資による強い経済の実現を重要課題に挙げている。2025年11月には、成長戦略の方向性や具体策を示す「日本成長戦略本部」を立ち上げ、人工知能(AI)・半導体など17の戦略分野を確定した。
そして、2025年12月に成立した2025年度補正予算では、一般会計の総額18.3兆円のうち6.4兆円を危機管理投資・成長投資にあてている。
今後、17の戦略分野については、3月から目標・道筋・政策手段を明確にした「官民投資ロードマップ」が策定され、夏にまとめる「成長戦略」に反映される予定だ。
また、戦略分野への支援にあたっては、前述のとおり、2025年度の補正予算において6.4兆円の予算措置が講じられたが、2026年度当初予算でも支援の積み上げが行なわれ、切れ目なく危機管理投資・成長投資が促進される見通しとなっている。
■国民会議では飲食料品の消費税減税と給付付き税額控除を議論、夏前に中間取りまとめへ
高市首相はまた、2025年10月の所信表明演説で、社会保障改革を議論する超党派と有識者による「国民会議」を創設する方針を打ち出した。
自民党の政策をまとめた「自民党政策BANK」をみると、今後は国民会議において、飲食料品を2年間消費税の対象としないことに関して、「財源やスケジュールの在り方など、実現に向けた検討を加速します」と明記。
また、給付付き税額控除の制度設計についても、国民会議で「社会保障と税の一体改革について議論し、結論を得ます」と実現に意欲を見せる。
高市首相は、飲食料品を2年間消費税の対象外とすることについて、給付付き税額控除を導入するまでの措置としていることから、国民会議ではこの2つの政策がそろって議論されることになり、夏前には中間取りまとめが行なわれる。

■日本版DOGEは財政効率化に取り組み骨太の方針に反映へ、各組織での議論の進展に期待
さらに高市政権は2025年11月、高額な補助金や租税特別措置(租特)と呼ばれる政策減税、基金を点検する「租税特別措置・補助金見直し担当室」を内閣官房に設置した。
同室は日本版の「政府効率化省(DOGE)」と位置づけられ、担当閣僚に就いた片山さつき財務相は、春から具体的な見直し作業に取り組み、夏にまとめる「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」に反映させる考えを示している。
なお、飲食料品が消費税の対象外となれば、年5兆円程度の税収減となるため、日本版DOGEが安定的な財源をねん出できるか否かが注目される。
改めて、高市政権における日本成長戦略本部と国民会議、日本版DOGEの役割などをまとめると、以下の図表のとおりとなる。
今後、それぞれの組織で議論が着実に進展すれば、国内金融市場における持続的な株高と、投機的な円安や長期金利上昇の抑制につながると思われる。

構成/清水眞希







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