日本を代表するアウトドアブランド「モンベル」の2026年春夏新製品発表会を取材した。今回のラインアップで強く感じたのは、過酷な自然環境への対応力はもちろんのこと、地球環境への配慮を一段上のフェーズへと引き上げるモンベルの決意だ。最新技術と環境意識が融合した、注目の新製品をレポートする。
動きやすさを極めた最新レインウェア
今回の目玉の一つが、モンベル独自の高透湿素材「スーパードライテック」を採用した「スーパードライテック ストレッチ レインパンツ」だ 。全面に優れたストレッチ性を備える生地を使い、従来のレインパンツにあった「動きにくさ」を解消している 。摩耗強度試験をクリアした耐久性を持ちつつ、ストレッチ性を活かした細身のシルエットに仕上げることで、足さばきの良さが向上した 。なお、シルエットを絞ったため登山靴を履いたままの着脱は難しくなっているが、そうした用途には、今でのようにGORE-TEXやスーパードライテックを使ったフルジップモデルが用意されている。
軽量レインウェアの「トレントフライヤー ジャケット」もモデルチェンジを果たした 。新たにストレッチ性の高い生地を採用することで、激しいアクティビティへの追従性が高まっている 。また、これまでは軽さを最優先して胸ポケット一つのみの仕様だったが、ユーザーの利便性を考慮して両サイドにポケットが追加されたのも大きなポイントだ。
エントリー層に人気の「サンダーパス ジャケット」と「レインハイカー ジャケット」も、ついにPFAS(有機フッ素化合物)フリーの撥水加工へとアップデートされた 。これにより、モンベルの主要なレインウェアはすべて環境配慮型へと切り替わる 。サンダーパスは肌離れのいい3レイヤー構造、レインハイカーは軽量な2レイヤー構造と、用途や予算に合わせて選べる盤石の布陣となっている。
バッグを背負った上から着用できるため、通勤・通学など日常使いでも支持されている「パックラップレイン ジャケット」は、対応するバックパックの容量が従来の20Lから30Lへと拡大された 。背面の生地を広げることで大型のパックもしっかりカバーでき、リフレクター(反射材)による視認性の確保など、実用的な進化を遂げている。
メンテナンスも「環境配慮」がスタンダードに
PFASフリーのウェアを長く愛用するためには、こまめなメンテナンスが欠かせない 。そこでモンベルは、より手軽にケアできるよう洗剤と撥水剤の「1回使い切りパック」を新たに投入する 。ボトル購入を迷っている層への導入として最適で、ダウン専用のパックも用意されている 。自宅から配送で依頼できるオクラボの洗濯代行サービス「ランドリーアウト」では「モンベル撥水コース」の利用が可能になるなど、製品を長く使い続けるためのサポート体制も強化されている。
新しいデザインの防風ジャケット
ウィンドシェルシリーズからは、重ね着に便利な「ウインドブラスト Vネックジャケット」が登場した 。シャツの上に羽織るだけで防風性を高められ、ビジネスシーンでも違和感のないデザインが魅力だ 。本体ポケットに丸めて収納できるポケッタブル仕様のため、荷物を減らしたいユーザーには大きなメリットと言える。
猛暑と紫外線を制する新素材ウエア
究極の通気性を求めるなら、新登場の「ウィックロン ブリーズシャツ」が見逃せない 。メッシュに近い圧倒的な透け感がありながら、バックパックの摩擦にも耐えるよう表面の毛羽立ちを抑えた設計になっている 。暑さ対策と耐久性を両立させ、普段使いからトレッキングまで使える一着だ。
日焼け対策の決定版として期待されるのが「ウイックロン UVテクト シリーズ」だ 。UPF50+という最高レベルの紫外線遮蔽性能を持ち、日焼け止めクリームのように汗で流れる心配がない 。肌が弱い方や、長時間の行動が想定されるアクティビティにおいて、確実な保護を提供してくれる。
ボトムスでは、通気性と速乾性に優れた「WIC.ブリーズ ショーツ」や、多機能な「マルチトラウザーズ ライトコンバーチブル」が注目だ 。マルチトラウザーズは防水性を備えつつ、膝下を切り離してショーツとしても着用できるため、急な天候変化や樹林帯での蒸れに柔軟に対応可能だ。
利便性と軽量化を追求したギア&アクセサリー
大ヒット中の日傘シリーズには、究極の携行性を備えた「トラベル サンブロックアンブレラ」が加わった 。骨を6本に減らし、薄手の生地を採用することで驚異的な軽さを実現している 。サイズは骨長50cmと55cmの2種類があり、外側のシルバーコーティングが高い遮熱効果を発揮、内側は黒くすることで道路からの照り返しを吸収して、眩しさを低減。酷暑の中での「歩く日陰」として活躍する。
小物の進化も見逃せない。定番の「チタンカップ」は目盛りが付いてさらに使いやすくなったほか、要望が多かった消音機能を付加する「トレッキングベル ラウンドサイレンサー」が登場した 。マグネットで内部の重りを固定できるため、電車移動中などはワンタッチで音を止めることができる 。また、充電式の「リチャージブル コンパクトマルチランプ」が登場。コードの長さを調整でき、さまざまなシーンで活用できるため、アウトドアはもちろん防災用途としても非常に心強いスペックだ。
ヘリノックスからペット用品まで、広がるモンベルの世界
人気の超軽量キャンプチェア、ヘリノックスの「チェアゼロ 」がモデルチェンジ、薄手ながら耐久性の高い、高強度繊維を採用 。荷重分散バンドをセットにすることで、フレームへの負担を軽減させている 。
さらに、ペットとのアウトドアを彩る製品も充実している。愛犬との旅を快適にする「ドッグキャリングパック」や足元を守る「トレールドッグシューズ」、愛猫のための「キャットカラー」など、安全性と快適性を最優先した設計はモンベルならではだ。家族の一員であるペットと共に、より深く自然を楽しめるラインアップとなっている。
2026年もモンベルは、より快適で安全、そして地球に優しいアウトドアライフを提案してくれた。
取材・文/ゴン川野







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