BANDAI SPIRITSから「ポケプラカセキポケモンシリーズ」の「プテラ」と「ガチゴラス」の2種が発売された。
ガンプラの内部フレームのように、ポケモンを骨格から組み立てることができるとありポケモン好きだけでなくプラモファンからも熱い視線がそそがれている。
同社はガンプラで培ったノウハウを活かして2023年より恐竜プラモデルブランド「プラノサウルス」シリーズを展開している。その結果、専門家監修のもと、リアルな造形だけでなく恐竜の種類に合わせたリアルな可動域を再現。今回、その技術がポケモンのプラモデル「ポケプラ」シリーズに活かされたカタチだ。
「ポケプラカセキポケモンシリーズ」の「プテラ」と「ガチゴラス」




「ポケプラカセキポケモンシリーズ」の「プテラ」と「ガチゴラス」を筆者も実際に組み立ててみたが、組み立て時間はそれぞれ1時間程度。ランナーはニッパー不要のタッチゲートになっているので、プラモ初心者や子どもでも簡単に作ることができるだろう。ガンプラでいうとEGブランドのような感じだ。
面白いのは、説明書通りに組み立てると、まず骨格姿で組み上がるのだ。その後、再度パーツを分解して外皮パーツを取り付けて、再び各パーツを組み合わせて完成となるように指示される。ガンプラではRGやMG等の内部フレームがしっかりしたキットでも「まずは内部フレームだけで組み立てましょう!」と説明書に指示されることはほとんどない(というかない?)。
おそらく「ポケプラカセキポケモンシリーズ」は、作り手に骨格からカセキポケモン(=生き物)の構造を学ばせようという意図があるのだろう。実際、ガチゴラスの胴体や脚部を作っている際には「へえ〜、こんな風になっているんだ!」と大人でも感動しながら作ることができた。
ガンプラ作りで組み立てながらMSの構造を知ることが多々あるが、その面白さは生き物であっても同じだ。そして、プラモデルが子供たちの学びのタッチポイントにもなる。価格以上の面白さと発見のある素晴らしいプラモデルだった。


株式会社ポケモンが考える「ポケモンは生き物」とは?
株式会社ポケモンは、三笠市立博物館(北海道三笠市)をはじめとする複数の博物館と共同で巡回展「ポケモン化石博物館」を開催している。

「ポケモン化石博物館」では、オムスターやリリーラといったポケモンの実物大模型やガチゴラスの実物大骨格想像模型などが展示され、ポケモンがゲームの中のキャラクターではなく私たちの身近な生き物として感じられ、ポケモンをきっかけに化石研究や古生物学を学ぶことができる企画として人気を博している。
企画を体験した人は「ポケモンが本当に私たちと同じ世界で生きている生き物のようだ」と感じたことだろう。
実際に、ポケモンはこうした思いを持っており、過去に何度も発信してきている。
「DIME 2023年9・10月合併号」の特集「ポケモン超進化論」で、株式会社ポケモンの宇都宮崇人氏を取材した際に、氏は次のように話している。

「私たちはポケモンをキャラクターやIPではなく「生き物」だと思っています。キャラクターコンテンツとして広げていくのではなく、生き物としての生態、生き物としての魅力を浸透させていきたいと思っています。
2022年に年発売された『Pokémon LEGENDS アルセウス』や『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』では野生のポケモンたちが様々な生態を見せてくれます。
例えばタマザラシは「転がって移動する」とポケモン図鑑のテキストに書かれているのですが、残念ながら今までのゲームでその表現はできなかった。それが最新の技術であれば本当に転がって移動していて、より生き物としての魅力が伝えることができるようになった。
ポケモンを生き物として考えているという話はゲーム内での表現に限った話ではありません。香川県ではヤドンが地域活性化の取り組みに協力をしています。
「ヤドン」と「うどん」の響きが似ているからというのもありますが、それだけではない。香川県の職員の方がおっしゃっていたんです。「ヤドンはあくびをすると雨が降るという生態がある。香川県はかつて水不足が多く、ダムの貯水率が報じられることもあった。だからヤドンは私たちに向いているんだ」と。
私はこれを聞いた時に、ヤドンの生き物としての魅力が深まっていくと感じました。地元の人たちにとってヤドンがもっと身近になって、ともに生きていると感じられるようになるだろう、と。

こうした考え方は私たちの戦略というよりは、もともとポケモンが持っていたものなんです。ポケモン図鑑のテキストにも書いてありますからね。皆様の中にも、子供の頃に「裏山に行けばポケモンに出会えるんじゃないか」と思った方はいるのではないでしょうか。時代の進歩とともに、ポケモンがもともと持っていた魅力を、いろいろな形で表現できるようになってきたんです。
同時に、ポケモンに関わる人たちとも、この認識を共有できるようになったことがうれしい。今、ポケモンは30周年を迎えようとしています。子供の頃、ポケモンで遊んだ世代が30~40代となり、組織で意思決定できる立場になってきました。彼らは私たち以上にポケモンに対する理解、熱量を持っていることがある。その結果、私たちが考えてもいなかったプロジェクトがたくさんの人の力で実現し、ポケモンの世界が広がっていく。2023年行なわれた「ポケモン×工芸展」でも、ポケモンで育った若手世代が、その熱量で人間国宝級の作家たちも唸らせるような作品を生み、あれだけのものが出来上がった。今まさにそのようなフェーズが訪れていると実感しています。
1000匹以上いるポケモン一匹一匹をもっと好きになってもらいたい。世界中でポケモン好きが増えれば、「ポケモン」を通して世界をつなげることができると私たちは信じています。これが、私たちが創りたい世界です」
ガンプラの知見も活かされている?恐竜プラモ「プラノサウルス」シリーズとは?
BANDAI SPIRITSから発売されている「プラノサウルス」シリーズは、恐竜の骨格を組み立てたあとに、皮膚となる外皮を取り付ける構造になっている。ひとつひとつのパーツを自分の手で組み上げることで、見るだけでは気が付かなかった、恐竜の体の構造や仕組みの理解を深めることが出来る。
また、恐竜についての著書を多く手掛ける爬虫類・恐竜研究家の富田京一先生の監修により、最新の学術研究などに基づいた、付替え可能な羽毛パーツや、恐竜の種類ごとに違う関節の可動域の設定、化石から想像される生活痕などを施し、リアルな造形を楽しめる。
さらに、BANDAI SPIRITSが培ってきたプラモデル技術を生かし、可動にもこだわっており、骨格の状態でも、外皮を取り付けた状態でも、恐竜の種類ごとの生態に即した可動ができ、さまざまなポーズで飾ることが可能。
本シリーズの対象年齢は6才からで、お子さまから大人の方まで楽しめ、ニッパーなどの工具が無くても組み立て可能となっている。

プラノサウルス紹介ページ/https://bandai-hobby.net/site/plannosaurus
ガンプラのすべてが丸わかり!誕生45周年を記念したムック本「GUNPLA PERFECT MASTER BOOK」が登場
『機動戦士ガンダム』の作品群に登場する機体などを立体化してきた人気のプラモデルシリーズ「ガンプラ」が2025年7月に誕生45周年を迎えました。2026年1月31日にはメモリアルアイテムとして『PG UNLEASHED 1/60 νガンダム』が発売されるなど、45周年の熱気はまだまだ続いています。そのようなタイミングをふまえて、ガンプラを取り扱うBANDAI SPIRITSの協力に仰ぎながら製作したのが『GUNPLA PERFECT MASTER BOOK』です。
『GUNPLA PERFECT MASTER BOOK』
本書の内容は、既存のプラモデルとは一線を画す「ガンプラ」の革新的な技術解説が中心。機体各部の配色を成形だけで実現するための「いろプラ」や「システムインジェクション」といった技術をはじめ、接着剤不要で組み立てられる「スナップフィット」、ニッパーを使わずにランナー(枠)からパーツをもぎとれる「タッチゲート」などについて、該当キットを取り上げながら紹介しています。
1980年~、2002年~、2020年~、2025年以降という4つの章で構成し、それぞれの扉ページでは、28年間にわたってプラモデル開発に携わってきたBANDAI SPIRITSの担当者の逸話も。激レアなアイテムを含む45年の歴史をまとめた序章の年表も含めて、ガンプラに詳しいファンにとっても必読の内容になっています。
主に2025年以降の動きを取り上げている第4章では、話題のメモリアルアイテム『PG UNLEASHED 1/60 νガンダム』を筆頭に、『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』や『機動戦士ガンダムSEED FEEDOM』といった人気作品の注目キットなどについても開発担当者の話を交えながら詳しく解説。ガンプラの最新事情についても丸わかり。
BANDAI SPIRITS公式アンバサダーLINKL PLANET(リンクルプラネット)によるプラモデルの制作アドバイスも。プラモデルに興味があるけれど作ったことのない人や、久しぶりにプラモデルを作りたいと考えている人に役立つ情報も取り上げています。
本書の巻末には、綴じ込み式でB3サイズの特大ポスターが付録としてついています。『PG UNLEASHED 1/60 νガンダム』の精密感を実感できるキービジュアルと、格納庫や宇宙などをイメージしたビジュアルを、表面と裏面にそれぞれプリントしたレアアイテムです。プラモデルを作る部屋に飾ったり、ディスプレイしたプラモデルの背景に貼ったりと様々に活用できます。
『GUNPLA PERFECT MASTER BOOK』
参考文献/DIME 2023年9・10月合併号 取材・文/峯亮佑







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