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リーフ、eビターラ、ソルテラ、N-ONE e、国産BEV最新モデルのコスパを走行1kmあたりの車両販売価格で検証した結果

2026.02.22

電気自動車の新型車が続々登場している。そこで、国産電気自動車の価格、一充電走行距離、そして国からの補助金から、1km走行あたりの金額を算出してみた。

高額な電気自動車と比較的リーズナブルな電気自動車まで、1km走るためにいったいどのぐらいの”車両価格”を払っているのか、である。

単に車両価格と一充電走行距離の関係ではなく、車種によって異なる2026年の国からの補助金額を含めての検証だ。

あくまで卓上の計算ゆえ、クルマとしての魅力、性能、装備の充実度、トータルの実力、コスパとは異なるため、参考程度にとどめていただければ幸いだ。文末ではガソリン車との比較も検証している。

※一充電走行距離はWLTCモード。実際の走行可能距離とは異なる。充電料金は考慮せず。エコカー減税や東京都の補助金を除く。補助金は2026年1月20日現在。

日産リーフ B7 X 518.87万円 一充電走行距離702km 補助金129万円

新しい日産リーフのB7 Xグレードは国産電気自動車最高峰の702kmの一充電走行距離を実現したスタイリッシュな電気自動車だ。

518.87万円の車両本体価格から4年間の保有制限がある国からの補助金129万円を差し引いた価格は389.87万円となる。そしてそれを一充電走行距離の702kmで割った1km走行当たりの価格は「約5554円」となる。

スズキeビターラ Z 2WD 448.8万円 一充電走行距離520km 補助金127万円

スズキ初の量産電気自動車。生産工場はインド・グジャラート工場。スズキのEVグローバルモデルとしてインド、欧州を皮切りに日本を始めとするその他の国と地域で販売。

つまり、フロンクス同様、日本へは逆輸入車という扱いになる。プラットフォームとEVユニットはスズキ・トヨタ・ダイハツが共同開発したBEV専用のHEARTECT-eを採用。共同開発はプラットフォームにとどまらず、トヨタにアーバンクルーザーという車名でOEM供給されることが2024年12月に発表されている。

コンパクトなボディサイズは日本の路上にもジャストで、注目のバッテリーパックはBYD100%子会社のFDB社製”リン酸鉄”リチウムイオンバッテリーを採用。

しかも、2WD用の49kWh、106kWと、そして前後独立の電動アクスルを用いたALLGRIP-e採用の4WD用として61kWh、F:128kW、(R:48Kw/4WD)のバッテリーパックを用意する。Z 2WDの車両本体価格は448.8万円。補助金127万円を差し引いた価格は321.8万円。1km走行当たりの価格は「約6188円」だ。

トヨタbZ4X Z FWD 550万円 一充電走行距離746km 補助金130万円

2025年10月9日に発売されたトヨタの電気自動車、フルモデルチェンジ並みに改良された新型bZ4X。

新世代インバーター、モーター、トランスアクセル(変速機)を一体化したeAxle(イーアクスル)の採用などによって一充電走行距離は最大で746kmを達成(Z FWD車。G FWDは544km、Z 4WDは687km)。

高速道路のSA/PAなどに設置された150kWhの急速充電設備なら、バッテリー残量約10%から80%までの充電時間が最短約28分で可能なのも新型ならでは。その上で、バッテリーに10年、20万km、容量70%の保証(メーカー保証は8年16万km+BEVバッテリーサポートプラスによる)が付くのだから、電気自動車の購入に躊躇していた人も、重い腰が上がるに違いない。

Z 2WDの車両本体価格は550万円。補助金130万円を差し引いた価格は420万円。1km走行当たりの価格は「約5630円」となる。

スバル・ソルテラET-SS FWD 517万円 一充電走行距離746km 補助金128万円

トヨタbZ4Xの兄弟車であるスバルのソルテラは2025年10月の大幅改良で約110万円の値下げを行うとともに、寒冷地での使い勝手を高めるバッテリーのプレコンディショニング(予熱機能)に対応。

スバル自慢のAWD制御、回生ブレーキの協調制御なども見直され、マイナーチェンジとは思えない電気自動車としての進化、スバルの電動SUVとしての進化を遂げている。

なお、バッテリー容量(容量70%以上)のメーカー保証は新車から8年、または走行距離16万kmまでとなっている。ET-SS FWDの車両本体価格は517万円。補助金128万円を差し引いた価格は389万円。1km走行当たりの価格は「約5214円」となる。

ホンダN-ONE e:L 319.8万円 一充電走行距離295km 補助金57.4万円

今、日産リーフとともに最新の電気自動車の1台となる、軽規格の電気自動車がホンダN-ONE e:だ。

その走行性能はとても軽自動車とは思えないレベルにあり、乗り心地の良さ、静粛性の高さはクラスをはるかに超えたものと言って良く、とても軽自動車に乗っているとは思えない上級感ある運転感覚、快適性が魅力。

上級グレードであり、鼻先に普通充電、急速充電ポートを標準装備し、9インチホンダコネクトディスプレーまで備えるホンダN-ONE e:Lの車両本体価格は319.8万円。一充電走行距離は295km(標準グレードのGも同じ)、国からの補助金は57.4万円で、それを差し引いた価格は262.4万円。そしてそれを一充電走行距離の295kmで割った1km走行当たりの価格は「約8895円」となる。

ということで、車両本体価格に対して、一充電走行距離、そして国からの補助金から、1km走行あたりの金額がいくらになるかを算出してみると…。

なるほど、2025年10月の大幅改良で約110万円の値下げを行った、中身も進化したスバル・ソルテラET-SS FWDの「5214円」が、ここで紹介した最新の国産電気自動車では、一充電走行距離から算出した1kmあたりの走行時の価格はもっと安くコスパ抜群ということになりそうだ。

続いて日産リーフB7 Xの「5554円」、トヨタbZ4X Z FWDの「5630円」、スズキeビターラZ 2WDの「6188円」、そしてホンダN-ONE e:Lの「8895円」ということになる。

もっとも、この結果は繰り返しになるが、クルマとしての魅力、性能、装備の充実度、トータルの実力、コスパは考慮していない。

ホンダN-ONE e:Lが割高に感じられるのは補助金額によるところでもあり、しかし、元の車両価格が圧倒的に安く、また走行性能は文句なしの軽電気自動車であることも確かだ。そのあたり、誤解なきよう。

新型日産リーフを運転中の筆者

最後に、補助金のないガソリン車の車両本体価格に対する1km走行あたりの金額がいくらになるかを算出すると、ある車両本体価格400万円のガソリン車が燃料タンク63L、WLTC燃費性能13.6km/Lの場合、約4700円となる(電気自動車のWLTCモード航続距離からの算出と同様に、実燃費、実走行距離、ガソリン価格を含む計算ではありません)。

これは、一充電走行距離746kmの電気自動車としては格安と言っていい最新のスバル・ソルテラET-SS FWDの「5214円」より安いものの、内燃機関車はエンジンオイルなどの油脂交換が必要となり、そのぶん、維持費に加算されるため、車両(燃費性能とガソリンタンク容量)によって異なるものの、割高!!とされる国産電気自動車は、航続距離が飛躍的に伸びている時代、2026年1~3月の国からの補助金だけでも(東京都だとさらに補助金が加算される)、車両本体価格に対する1km走行あたりの金額は決して割高ではないとも言えるのである。

なお、東京都在住の人がスバル・ソルテラET-SS FWDを今、購入するとすれば(現在の補助金額は2026年3月まで)、東京都からの補助金45万円をプラスすると、国と東京都の補助金を差し引いた車両本体価格は344万円となり、車両本体価格に対する1km走行あたりの金額は「4611」円となり、上記のガソリン車より安くなったりする”補助金マジック”が適用されることになる!!

補助金129万円の新型リーフを急速充電中

文/青山尚暉

プロミュージシャンからいきなり自動車専門誌の編集者を経験した後、モータージャーナリストに。新車試乗記や自動車関連コラム、防災記事などを幅広い媒体で執筆。クルマのパッケージング、洗車”オタク”でもある。また、ドッグライフプロデューサーとしても活動。愛犬とのドライブ術、ペットと泊まれる宿厳選紹介、ドッグフレンドリーカー選びについて多方面で情報発信中。著書に「ぼくたちの外車獲得宣言」(リヨン社刊)、「すごい海外旅行術」(講談社刊)、「愛犬と乗るクルマ」(交通タイムス社刊)など。輸入車の純正ペットアクセサリーの開発にも携わっている。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員(1994年~。現在は小学館DIME推薦)。

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