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キャンピングカーの最新トレンドは「無骨」「リアエントランス」、電力問題を解決する最新システムも登場

2026.02.18

■連載/大森弘恵のアウトドアへGO!

1月30日から2月2日の4日間にわたり、幕張メッセ国際展示場で「ジャパンキャンピングカーショー2026」が開催された。

多くのビルダーがこのイベントでのお披露目を目指して開発を進めており、今年は452台ものキャンピングカーが集結。キャンピングカーの今がわかるとあり、5万2000人超のファンが訪れた。

会場を巡り、気になったのが「オーバーランダー風の無骨なキャブコン」とゆとりの室内をもつ「リアエントランス」、そしてキャンピングカーの電力問題解消を期待できそうな「サブバッテリーシステム」だ。

オーバーランダー風味強めのキャブコン

キャブコン=急がずのんびり旅をするスタイルで、外装もぽってりしたかわいらしいものが多いが、今年のジャパンキャンピングカーショーでは2台のオーバーランダー風味が強いキャブコンが登場した。

■スコップやサンドラダーまで標準装備

▲ダイレクトカーズ/KATANA(1398万円~)

一台は近年、独創的なキャンピングカーを続けざまに発表し、勢いにのっているダイレクトカーズが発表した「KATANA」。

ボディは砂漠をイメージしたサンドベージュのラプター塗装・チップ塗装を施しており、サイドに水タンクやスコップ、サンドラダーなどが標準装備されているというワイルドな外観となっている。

Adventure in Desert Nomadをテーマとして開発されており、ベース車はディーゼルのカムロードで4WD、3000cc。見た目通りパワフルで、山道も臆せず進めそうだ。

架装したシェルは窓もバンクベッドもタイヤハウスも、どこをとっても直線的なデザインで無骨さが際立つ。

▲後部のキッチン。写真右側に冷蔵庫、左側には取り外して卓上コンロとしても使えるガスコンロ、シンクが備わっている。

エントランスは後部側面にあり、そのすぐ脇に観音開きの大型リアドアを装備。リアドアからまっすぐ奥まで進んでいけるので、重い飲料もサーフボードのような長いモノも無理なく積み込める。

▲50L冷蔵庫と50L冷凍庫があるので食品の管理は万全だ。
▲折りたたみ2段ベッドも装備しており、7人乗車、6人就寝。

外観は無骨だが、居住空間はダークブラウンを基調としたシックなインテリアで統一され、落ち着いた雰囲気。家具の取っ手をなくすなど細部までこだわっている。

FFヒーター、家庭用エアコン、サブバッテリー、リチウムイオンの400Whサブバッテリー、2000Wインバーター、走行充電、外部充電など快適に過ごすための装備が標準で搭載されているのでこのままでもいいが、好みで足回り強化やソーラーパネルを追加してよりオーバーランダー風味を増してもいい。

▲KATANA MINI

ダイレクトカーズでは「KATANA」のデザインを踏襲したハイゼットトラックベースの「KATANA MINI」(583万円~)と小型トレーラー「NOMADOA」(269万円~)も発表している。

コンパクトなDCクーラー、35L冷蔵庫、ガスコンロ、100Ahリチウムイオンバッテリー、走行充電、外部電源、750Wインバーターを装備。ソロののんびり旅をサポートしてくれる。

▲NOMADOA

小型トレーラーの「NOMADOA」はポップアップルーフを備え、3人就寝を実現している。後部ドアは跳ね上げタイプで、自転車や小型バイクを搭載可能だ。

■オーバーランドスタイルにエレガントな内装

▲日本特種ボディー/GeoRoam(2178万円~)

日本特種ボディーはいすゞのキャンピングカー専用シャーシ「Be-cam 2.0tワイドキャブロング フルタイム4WD」を採用。無骨さを強調した大型シェルを架装し、全長6720×全幅2200×全高2950mmの迫力あるキャブコン「GeoRoam」を展示していた。

▲角張ったシェルにはGeo(=大地、地球)を表現するかのように等高線が描かれている

「Be-cam」のもつ走破性の高さとオーバーランドスタイルの融合で、居心地のいい場所を目指してどこにでも行けそうなキャブコンに仕上がった。

車高は高いが、電動オーニングや電動ステップを装備しているので乗り降りや操作は苦にならない。

▲角張ったシェルにはGeo(=大地、地球)を表現するかのように等高線が描かれている

日本特種ボディーらしく、キャビンとシェルをジャバラでつなぐことでタイヤの接地性を高めている。オーバーランドスタイルにふさわしい。

エントランスは後部にあり、入ってすぐ正面がマルチルーム。ゆとりのサイズなのでマルチルームも

外装は無骨だが、シェルの中は一転して天然木を用いたコテージのような雰囲気。大きめの鍋も使える二口コンロや電子レンジ、70L両開き冷蔵庫などキッチンまわりは充実している。

▲プロジェクターを持ち込んでシアタールームのような使い方も

10kWhリチウムイオンバッテリー(ベースモデルは5kWh)、970Wソーラー(ベースモデルは195W)、走行充電器、2000wインバーター×2(ベースモデルは1台)など標準装備だけでも電装系が充実しており家庭用エアコンをはじめとする家電も一晩なら無理なく使用可能。日本特種ボディーが“QOLを極める”と言うだけあり、居住性への妥協は一切ない。

広さにこだわるリアエントランス

多くのキャブコンが採用しているセンターエントランスは後部に常設ベッドを設けていて、着替えや簡易トイレ、大物収納に便利なマルチルームを搭載したモデルも多い。

▲ファンルーチェ/トリグラフ(1504万4700円~)

「トリグラフ」もそのひとつ。昨年度の同イベントでプロトタイプを発表された後、改良を重ね、ついに販売開始となった。ベース車両はハイエース。ハイエースのボディカラーを生かした外装だが、オプションでオールマットグレーも選択可能。全長5320×全幅2080×全高2810mm。

後部常設2段ベッドとルーフウインドウ付きバンクベッドを備え、6人乗車・大人3人子ども2人就寝。写真左に見えるのがマルチルーム。マグネットボード付きで手持ちの磁石付き棚を取り付けて小物整理ができる。

ベッドメイクの手間がかからない常設ベッド下はビッグサイズの外部収納庫。この収納力はセンターエントランスならでは。

ただ、リビング部分にエントランスがあり、靴の脱ぎ履きをするスペースを確保しなくてはならないし、窓も小さくなる。開放感を求める人には物足りないと感じることも。

室内でゆったり過ごしたいという希望を叶えるのがリアエントランスだ。ただし、リアエントランスは外部収納が少なく、大物の保管に難があることが多い。

■ダブルマルチルームで収納力アップ

▲ナッツRV/クレア5.3RE ハイパーエボリューションⅢ(1399万8600円~)

アイドリンクでもフル充電できる独自の充電システム、エボリューションを搭載したキャブコン「クレア」に待望のリアエントランスモデルが追加された。

シェル幅いっぱいがリビングスペースとなり広々。ワイドなアクリル二重窓のおかげで開放感も抜群だ。

「クレアRE」は2つのマルチルームを備えている。奥行きは800mmで、幅はそれぞれ590mmと1080mm。いずれも外部からアクセスできるトビラ付き。リアエントランスの収納問題を解消している。

幅広側には洗面台があり着替えスペースには最高の空間。もちろんポータブルトイレの設置OKだ。

エントランス脇のキッチン。広々とは言えないが2口コンロ付きで115L冷蔵庫と電子レンジも設置されている。

当然だがFFヒーターや家庭用エアコンも標準装備しており1年を通してゆったり快適に過ごせる1台だ。

キャンピングカーの電力問題を解決!?

年々暑さが厳しくなる夏に備え、もはやクーラーは必須アイテムだし電子レンジを標準装備とするモデルは珍しくない。

にもかかわらずキャンプ場やRVパークであってもすべてのサイトにAC電源が付いているとは限らず、サブバッテリーの役割は重要だ。

■長旅にうれしい急速充電システム

▲ナッツRVの「エボライトシステム」

ナッツRVはいち早く急速充電システムを開発。

小型キャブコンに搭載されているエボライトなら家庭用エアコンを一晩使用し、サブバッテリーが空っぽになっても5~6時間走行するとフル充電完了。翌日も家庭用エアコンを使えるというもので、エアコンの連続使用を実現したエボリューションシステムとともに高い評価を得ている。

■8000Whの新型サブバッテリーシステム登場

▲バンテックの「イリス・ミー」

バンテックも負けてはいない。

新しく開発したサブバッテリーシステム「イリス・ミー」は、充電に100Vだけでなく200Vにも対応しており、高速道路のSA/PAや道の駅などで増えつつあるEV用充電スタンドにも対応するという頼もしさ。リン酸鉄リチウムイオンバッテリーを金属ケースに収めていて、緊急自動排気構造を採用するなど安全性も自慢なのだとか。

容量は8000Whで最大1万6000Whで出力は3000W。これなら大抵の家電をストレスなく使える。

自宅でサブバッテリーに200Vで充電できるスタンドも同時発表。200Vなら100Vの約5分の1の時間で充電できるとアピールしていた。

■EVならサブバッテリーなし

▲LACホールディングス/LAC EV CAMPER C (679万円~)

サブバッテリーに頼らないコンセプトカーを提案したのはLACホールディングス。

キアの電動モビリティ「PV5」は71.2kWhの大容量バッテリーを搭載しており、サブバッテリーなしでも朝までエアコンを使用可能とのこと。電動モビリティは次世代のベース車になり得るか、多くの来場者が足を止めていた。

コンロではなく電気ポットやIHクッキングヒーターを用いる。カーゴベースの「CAMPER C」のほかに、パッセンジャーベースの「CAMPER P」もラインナップ。

日本RV協会によると、2025年のキャンピングカー保有台数は17万台を突破し、過去最高を記録したという。ベース車両の供給不足など課題はあるが、キャンピングカーはレジャーだけでなく防災視点でも注目されている。ジャパンキャンピングカーショーを皮切りに全国各地で新型車のお披露目イベントが予定されているので、理想のキャンピングカーをイメージしながらじっくり見比べて検討してみては。

取材・文/大森弘恵

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