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1時間以内で焼きたてパンができる!シロカのホームベーカリーが厚釜に進化

2026.02.19

パンは焼きたてが美味しい。とはいえ、自宅で作るには技術も時間も必要で「手軽さ」とはほど遠い。そこでパン好きが一度は考えるのが、材料をいれればパンが自動的に焼き上がるホームベーカリーだろう。

現在さまざまなメーカーがホームベーカリーを発売しているが、お手頃な価格とメニューの幅広さで人気なのがシロカ。そんなシロカのホームベーカリー2モデルが、発売開始した。

1斤サイズの「おうちベーカリー ベーシック(SB-1D271)」(写真右)と、1.5斤サイズの「おうちベーカリー ベーシック プラス(SB-2D271)」(写真左)。価格は価格は1斤サイズが17,820円、1.5斤サイズが19,800円

新製品はどう変わったのか? 新おうちベーカリーで作ったパンを試食しつつ、新製品の魅力をチェックしてきた。

美味しさとサステナビリティを両立した新パンケース

シロカのホームベーカリーが売れている大きな理由は、なんといっても機能に対するコストパフォーマンスのよさ。

そのほか、設置面積がA4サイズよりやや大きいだけというコンパクト設計や、普通のホームベーカリーなら3時間~4時間かかるパン作りを1時間以内で終わらせられる「超早焼きパン」コースの存在など、日本の住宅事情や忙しい家庭の課題を「炊飯器感覚」で解決する機能が充実している。

こうした使い勝手の良さから、同社のホームベーカリーは国内累計出荷台数は150万台を突破する人気シリーズとなった。

今回のリニューアルでは、外観デザインはほぼ変わっていないが、パンの焼成に大きくかかわる「パンケース」を一新。シリーズ初となるダイキャスト製法による「厚釜パンケース」を採用した。

従来モデルは金属を曲げてパンケースの形を作っていたが、ダイキャスト製法では型にアルミを流し込んで成形するのでパンケース全体の厚みが均一。そのうえ、従来の製法では1mm以下にしかできなかったケースの厚みを2mmまで肉厚にしたことで熱がより均一にパンケース全体に伝わりやすくなった。

従来モデルのパンケース(写真右)と新パンケース(写真左)。見た目は似ているが、手に持つと新パンケースのほうがズシっと重い
ダイキャスト製法を取り入れることで、ケース底にある羽根を回転させるためのギアも一体成型できるようになった(旧:左、新:右)。このため、新ケースは従来あった釜内側のリベット留めがなくなり洗いやすくなっている

メーカーによると、厚釜パンケースの採用と「捏ね」のプログラムをより細かく制御することで、新製品は従来モデルよりも、パンのクラスト(皮)が際立つようになり、さらに従来より小麦の甘味を引き出しやすくなったという。

実際に新モデルで作ったパンを試食しみると小麦の旨みが強く、バターを付けずに食べても美味しい。クラストはやや厚めに感じたが、キメ細かくモチモチとしたクラム(パンの中身)とパリッと香ばしいクラストのコントラストも楽しい。

新製品で焼いた標準コースの食パン。クラストはやや厚めだが、その分香ばしさをより強く感じられる。しっとりときめ細かいクラムも美味しい

パンケースもうひとつの進化がコーティング。従来はパンケース内部にフッ素加工を施していたが、新モデルではよりコストがかかるセラミックコーティングを2重に施している。

フッ素コーティングは汚れがこびりつきにくい高い機能性をもつ反面、最近はフッ素コーティングの環境負荷の高さが問題視され、サステナビリティのためにフッ素コーティングを廃止を検討するメーカーも増えてきた。シロカもいち早く環境保全や土壌汚染防止の観点からこの問題に着手した形だ。

セラミックコーティングでも捏ね不足が起きないよう、新型パンケース(写真左)はケースの底形状を丸くし、パンの羽根形状も一新。旧モデル(写真右)そこにあるリベット留めがない点にも注目

トレンドのベーグルを新搭載、上位モデルの「高加水パン」も標準に

シロカは従来より、生キャラメルやジャムも作れるメニューの豊富さで注目を集めてきたが(上位モデルのみ)、新モデルではさらなるメニューが追加された。それが、ベーシックとプラスの両モデルに共通して新搭載された「ベーグル生地」メニューだ。

ベーグルは油分や乳製品を使わないヘルシーなパンとして人気だが、本来は生地の水分量が普通のパンより少ないため、一般的なホームベーカリーで作ると捏ね不足になりやすい。そこで新製品では専用のメニューを搭載し、より本格的なベーグル生地作りを可能にした。

実際に新製品で作られたものを試食すると、モチモチとしつつも、やや固めでみっちりとした食感。家庭で作ったとは思えない本格的なベーグルの味が楽しめた。

新製品で作った黒ゴマチーズベーグルとプレーンなベーグルの断面。プロが作ったベーグルのように、みっしりと詰まったクラムとツヤのある表面をしている

もう一つの大きな進化が、従来は上位モデルである「おうちベーカリー ベーシック プラス」モデルにしか搭載されていなかった「高加水パン」メニューが、スタンダードな「ベーシック」モデルでも使えるようになった点 。

高加水パンとは、普通の食パンよりも水の量を増やして焼き上げるパンを指す。水分量が多いため生地がベタつきやすく、手作りするには高い技術が必要だが、専用メニューなら誰でも手軽にしっとりとした独特の食感を楽しむことができる。

標準モデルでもトレンドの本格パンが焼けるようになったことは、多くのユーザーにとって嬉しい改良点だろう。

通常の食パン(写真左)と高加水パン(写真右)。高加水パンは気泡が大き目で、どちらかといえばフランスパンに近いリーンな食感と味をしている

大きな変化はないが「ちょっと嬉しい」がいろいろ詰まった新モデル

パンケースのダイキャスト製法やセラミックコーティングなど、今回のモデルチェンジでは従来よりコストがかかる進化をしている。にもかかわらず、1万円台から購入できるコストパフォーマンスの高さは継続しているのは嬉しいポイントだ。

もちろん設置性のよさや、思い立った時に作り始めて1時間以内で焼き上がる「超早焼きパン」コースのスピード感など、日常使いする上での大きな強みもそのまま残している。

とはいえ、パンケース改良によるパンの味の底上げや新メニューの追加、そして環境に配慮したセラミックコーティングへの変更など、今回のモデルチェンジに劇的な変化はない。

このため従来モデルを愛用しているユーザーが買い換えるべきかは、新設された「ベーグル生地」メニューにどれだけ魅力を感じるか次第だろう。

新製品はどちらかといえば、これからホームベーカリーデビューを考えている人や、手軽さと美味しさのバランスを重視する人にこそ、魅力ある製品だと感じる。炊飯器感覚で焼き立てパンが食卓に並ぶ楽しさは、一度味わうと手放せなくなるはずだ。

文/倉本 春

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ソフトバンクにてPC雑誌の編集者を5年、ドッグカフェのオーナーシェフを6年経験後、家電ライターに転向。 現在は生活家電分野をメインにWebをはじめ雑誌やラジオなど数多くの媒体で活動を展開

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